顔を洗い、タオルでごしごしこすってから、亜子はネギが待つ部屋に戻る。
「みっともない顔見せてもーてごめんなー」と謝った亜子に、ネギが言った。
「みっともないなんて…涙でぬれた顔も綺麗でしたよ」
「…もうっ」赤面した亜子は、ネギに抱きついた。そして、
「ネギ君…もっかいキスしてええ?」と聞くと、返事を待たずにネギの口を自分の口で塞いだ。
今度は、亜子の方からネギの口に舌を差し込んでいく。
ネギも、すぐさまそれに応え、二人は拙いながらも激しく舌を絡ませあう。
(ああ…すごい、気持ちええ…なんか、変な気分や…)
ディープキスを続けるうち、亜子は、自分の中で性的な衝動が高まりつつあるのを感じた。
(この先に…進んでもええよね?)亜子は、ネギの背中に回していた右手をネギの下腹部に移動させ、
キスの快感にそこで自己主張を始めている物に触れた。
「ひうっ!」触れられたネギは思わず体をのけぞらせ、二人の唇は離れた。「あ、亜子さん?」
「ネギ君…ウチとキスしてて、こんなになってもうたん?」「あう…そ、それは…」
「ネギ君…気持ちよかったんやろ?」重ねて問う亜子に、ネギは耳まで真っ赤にして小さくうなずいた。
亜子は、それを確認すると、一気に上着を脱ぎ捨てた。
「亜子さん!?いったい何を…」
「キスだけで終わりなんて…言わへんよね?」
「ネギ君…ネギ君も脱いで…ウチだけなんてずるい…」
下着だけになった亜子に言われ、ネギも自分の服を脱ぎ、パンツ一丁になった。
ズボンを脱ぐと、股間の膨張がよりいっそうはっきり見て取れる。
今更ながら、ネギは狼狽を隠しきれない。そんなネギに、亜子が言う。
「ネギ君…ウチ、ネギ君に見てほしいものがあるんや…」
そこまで言って、亜子はネギに背中を向けた。ネギが息を飲んだのが、亜子にもわかった。
亜子の背中には、左の肩口から右の脇腹にかけて、一直線に大きな傷が走っていた。
「亜子さん、その背中…」「酷い傷やろ?ネギ君…こんなグロい傷があっても、ウチのこと、愛してくれる?」
ネギは、亜子が何を言いたいのか理解できた。背を向けたままの亜子に、強い口調で言う。
「見損なわないでください!それくらいで嫌いになるくらいなら、最初から好きになったりしません!」
亜子の純白の背中を斜めに切り裂く傷跡。だが、ネギにはそれが醜いとは思えなかった。
「ネギ君…うひゃ!」亜子は言葉を中断させた。ネギがいきなり傷跡に舌を這わせ出したのだ。
亜子の白い肌に走る傷跡に、上から下へ、下から上へとネギの舌が走り、唾液を塗りつけていく。
「あ…あん…ネギ君…」背中をなめ回される感触に、亜子は喘ぎ声を上げる。
ネギは背中から口を離し、亜子を後ろから抱きしめて、背中に頬擦りしながら言った。
「グロいなんて、思ってませんよ…亜子さんなんだから…」
亜子は涙ぐみながら言った。「ありがとう…ごめんな、ネギ君」
亜子は、ネギの右手を握ると、そのまま自分の下腹部へと導いた。次のステップに進むために。
「あ…」ネギの指先が下着一枚を隔てて亜子の秘部に触れ、亜子は思わず声を上げる。
その下着は、すでに亜子の愛液でぐっしょり濡れていた。
「亜子さん…」「ん…ネギ君…濡れとるやろ?ネギ君とキスしたり、ネギ君になめ回されたりして、こんなになってもうたんや…」