☆魔法先生ネギま!☆246時間目

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「…というわけや」亜子は叔母から聞いた話を話し終えた。
ネギは口をあんぐりと開けて黙り込んでいる。いきなり、自分の生徒から「私はあなたの姉だ」
などと言われたのだから、リアクション出来ないのも当然といえば当然である。
言葉の出ないネギに向かって、亜子はさらに続けた。
「ネギ君…ウチな…今まで、彼氏とかおったことないねん…先輩に告ったことが一度だけあるけどそん時は振られて…
ウチはもてへんのやろかって思ってさみしくなったりしたこともあって…でも、最近は…ネギ君のこと考えてたら平気やった…
ネギ君がそばにおると思うと…さみしくなかった…」
いつの間にか、亜子は目に涙を浮かべ、肩を震わせていた。
「気がついたら、ウチ、ネギ君のこと…他の人なんて考えられへんくらい…好きになっとったんや。
それが…その人が…ウチの弟やったなんて…運命って…ホンマに…残酷やな…うっ…うえっ…えぐっ…」
それ以上は言葉にならなかった。亜子はそのまま、両手で顔を覆って泣き崩れた。
ネギは、泣きじゃくる亜子を呆けたようになって見つめていたが、その顔に次第に決意の表情が浮かんできた。
ネギは、亜子に近寄ると、その両肩をつかんで言った。「そんなの、認めません!」
驚いて顔を上げた亜子をいきなり抱きしめて、ネギは耳元で言った。
「姉弟だからって理由で愛し合っている二人を引き裂くなんて、そんなの、絶対に認めません!
運命が許さないって言うんなら、そんな運命…僕がねじ伏せて見せます!」「ネギ…君?」
ネギは顔を亜子の顔のすぐ前に移動させた。二人の視線が、至近距離で交錯する。
次の瞬間、ネギと亜子の唇が重なった。
(あ…ネギ君と…キスしとる…ウチ、実の弟と…キスしてもうたんや…)


思いがけない形でやってきたファーストキスに、思考が停止している亜子の口内に、ネギの舌が侵入してくる。
ぎこちない動きで亜子の口内をなめ回すネギの舌が亜子のそれに触れ、亜子も、反射的にそれに応えていた。
舌を絡めあい、唾液を交換しながら、亜子もネギの背中に両腕を回す。ネギを抱きしめながら、自分もネギの口内へ舌を進めていく。
しばらくして口を離すと、ネギは言った。
「お互い好きになってしまったんだから、もう、姉弟だろうと何だろうと関係ありません。そうでしょう?」
「ネギ君…」(そや…ウチとネギ君は愛し合ってる…それでええんや…)
亜子は、ネギの肩に顔をうずめて、また泣き出した。
先程とは違う涙で自分の顔と弟の肩をぬらす姉をやさしく抱きしめながら、ネギは言った。
「誰に何と言われても構いません…愛してます…亜子お姉ちゃん…」
どれだけそうしていただろうか。ようやく気分が落ち着いてきた亜子はネギの肩から顔を離した。
それと同時に、ネギがクスッ、と笑って言った。
「亜子さん、顔、すごいことになってますよ」
その言葉どおり、亜子の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。
「え…あ!いやっ!ネギ君、見んとって!」
亜子は慌てて立ち上がって、洗面所に走っていった。