☆魔法先生ネギま!☆246時間目

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859名無しさんの次レスにご期待下さい
「ごめんなさい……今まで、ずっと騙してしまって……。」
「………………しいです……。」
「へ?」
「……うらやましいです……。そんな、素晴らしい力を、持っているなんて…。」
「ええええ?なななな、何で、驚かないんですか!?」
「確かに……魔法がこの世の中に存在するということには驚きましたです……。
 クラスの中にも、常識が通用しそうもない凄い子が一杯居てもう慣れたかと思いましたが。」
「じゃあ……僕が魔法使いだっていうことは……。」
「その事ですが…………私にとっては…………ネギせんせいは…………既に…………
 『その存在自体が魔法のようなもの』ですから……だから、驚かないことにしたのですー♪
 ネギくん……だから、この事は、二人だけの秘密にしておきますから、落ち込まないで下さい…。」

がばっ!

「ひゃっ!?」
「ありがとうございます!……のどかさん!」
「もう……いいんですからー。」

ネギの中では、正直、のどかを少しみくびっていた節があった。急ごしらえの嘘では騙せなかったこと。
そして、我慢強さだけでなく、度量も持ち合わせていた事。その事に気づいた上で、心からのどかに感謝をし、再び彼女を強く抱きしめた…。

「お互いに、それぞれの立場では未熟者同士…
 今後とも、お互いに、助け合い、注意しあい…そして愛し合い、夢に向かって互いを高めていきましょう。」
「はい〜。改めて……これからもよろしくお願いします……。」
身から出た錆から、本当の意味で再び強く結ばれた二人。
そして、互いの愛情と決意を表すかのように三度目のキスを行った……。

「あー、この時間だともう寮の門も入り口も閉まっちゃってますー……。」

あの後、穏やかな時を共有した二人。気が付けば、中学生としては非常に遅い時刻になっていた。
退路を失ったと思い、おろおろするのどか。そこに……。
「なら、空から入りますか?」
「えっ!?」
「のどかさんにもバレてしまったので、今回だけ、サービスしちゃいます。えいっ!」
その場で杖の封印をとき、飛行体制に入ったネギ。少し前よりに跨り、のどかを招く。

「うわー……本当に、空飛べるんですね……。あ、後ろ…いいですか?」
「はい。もしかしたら振り落とされるかもしれないので、しっかり掴まって下さい。それじゃ…うんっ!」
ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ………………

(何これ……いつもと同じ感覚で動かしているはずなのに、えらく強い力が……)

「のどかさん!」
「え、は、はい……。」
「今の僕だと本当に振り落としそうなので……よっと、これで、落ちないと思います。」
「そ、そんな事しなくても……あ、ありがとうです…。」
どういうわけだか強大化した魔法力によって落ちないよう、ネギは自分のネクタイを
腰にしがみついているのどかの手首に巻き付け、しっかりと固定し、浮上した。

「うわー……本当に飛んじゃってますー!!」
「何なら、もうちょっと高く行ってみますか?」
「うわー!あれが私たちの街……凄く綺麗……。」
「行き詰った時なんかに、偶にこの高さまで飛んではこの眺めを見ているのですが…気に入りましたか?
「は、はい…。あ、あの……。」
「どうしましたか?」
「もう少しだけ……この景色、一緒に見ていたいです……。」
「わかりました。体が冷えない程度なら、構いません。」
「ありがとうです……。」
互いの妄信・偶然から、深部まで触れ合って結ばれた恋人たちは、密着したまま暫しの空中散歩を楽しみ、互いの家へ帰っていった……。