のどかに肩を貸し、ゆっくりと保健室に向かう亜子。
それを見送りながら、取り敢えず平静を装い授業を再開するネギ。
「えーと、ちょっとハプニングが起きてしまいましたが、授業を再開します。
今出て行った宮崎さんと和泉さんの為に誰か後でノートを見せてあげてください。」
(しかし……僕自身も不思議だ。宮崎さんが倒れると思った途端に魔法力かなり強めて飛び出すなんて……。
なんだろう、その時起こった感情は……熱いような……それでいて切ないような……………………………。
それにしても、アスナさんやバカレンジャーの皆より会う時間は短いのに、宮崎さんとは何かと縁があるような。)
ネギが授業を再開しだした頃、保健室では――――
「あー、なしてこんなときに先生いないかなぁ、アカンわしかし。
それにしたって、ごっつう珍しいわ、のどかがあない見事に眠りこけるなんてなぁ。」
「亜子さん……すいませんです。授業の邪魔したみたいで。」
「別にウチに謝らんでもええねん。それよりのどか、最近、徹夜するほどのめり込んどる事、なんかしとるん?」
「いえ、特には……。というより、普通に寝ているです。」
「あるいは、何か激しい運動するようなったか……?」
「いえ……。」
「あー判った、かなり激しいオナニーとか?それもネギ先生でヤッとるとか。のどか、先生見るとき熱の入った目で見とるからなー。」
(!!!!)
(うわー、ごっつぅ判りやすい子やなぁ、ウチ冗談半分で釣っただけやのに……なーるほど、そういうことなら話は早いわ。)
亜子のトラップに見事に引っかかり、のどかは顔を耳まで赤くした。
「あー冗談や冗談。せやからそない蛸みたいに赤くならんと。別に先生にメロメロになるな言わんし。いいんちょもあーやから。」
「亜子さん……あなたは、ネギせんせいの事、本当はどう思っているのですか……?
確か、ドッヂ決戦の元となった諍いの後、ちらっと「ちょっと情けない」と言っていたように聞こえたですが……。」
「!……そ、それは……。」
探りを入れながらおどける亜子に、淡々と、且つはっきりとした言葉でのどかは反撃を加える。