☆魔法先生ネギま!☆246時間目

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早春の晴れた昼下がり、燃料を美味しく補充出来て、それこそ隙あらば爆睡を決めたくなるような環境下、
中等部2−A組では、ちょっと…いや、「かなり」珍しい事態が発生していた。

「く――――――……っ!!……んん……く――――――……」

(あれ?今日の本屋ちゃん、なんか壊れたロボットみたい……どっかおかしいのかな?)
(あら……流石ののどかさんが居眠り……明日はスキー日和かしら……。)
(アイヤー!本屋の意識が飛んでしまっているアル!これじゃ後で何も聞けないアルよ…。)

クラスメイトは目を疑っていた。あののどかが、授業中に意識が飛んでしまっている事に!
原因は、本人と、気心知れた探検部トリオの後2人ぐらいしか知る由がない。
中学生の身で、全身全霊を込めた自慰を夜毎行っていればツケが何処かに来るのは当然であろう。
もちろん、その異常事態に、この少年も気づいていた。

(宮崎さんが居眠りなんて……それでも机に突っ伏そうとしないようにしてる……
 もう見ていられない状態だ……よし、ここは指名する風にして起こして注意を促しておこう。)
「それじゃあ、ここの所の訳を、えーっと、宮崎さんお願いします。」
「――――――っえ!?あ、は、はいっ……あっ」
(あ!宮崎さん危ないっ!!!!)

ネギの指名に現実に戻されたのどかは、何とか最低限の体裁はとろうと朦朧とした意識で必死で立ち上がろうとした。
が、立つ勢いが良すぎたか、追い討ちをかける様にのどかの頭を立眩みが襲いかかったのである。
SF映画の廃ビルのように静かに倒れて落ちようとしたその時……。

ぱっか――――――ん!!!!

踏み台が黒板側の壁に叩きつけられて破壊された音と同時に

冷たい床にキスをしそうになったのどかはネギの両腕の中に落ちていた。
クラス全員が目前に起きたもう一つの珍事に目を丸くした。

「……宮崎さん、宮崎さんっ!」
「あ!!……せんせい……ご、ごめんなさいです……。」

再度現実に戻り、自分の置かれた状況を把握したのどかは、顔を赤らめつつ、力なく立ち上がり席に戻った。
だが、教室の中は水を打ったような静けさが覆っていた…。
通常のこのクラスなら、このシチュエーションで「お姫様抱っこだー」という感じで囃し立てているであろう。
しかし、普段居眠りしない才媛が死んだようになっていた事、幼さゆえの華奢な感じの教師が驚異的な頼もしさを見せた事、
この二つの異常事態によって、鮮やかなまでの救援劇は沈黙に包まれてしまっていた…。

「宮崎さん。どこか体の調子がおかしいのですか?だとしたら、あまり無理をなさらないでください……。」
「す、すいません………………。」
「取り敢えず、保健室で休んで様子を見たほうがいいでしょう。
 保健委員のえー、 和泉亜子 さん。宮崎さんを連れて行ってあげて下さいませんか。」
「あ、はい!」