☆魔法先生ネギま!☆246時間目

このエントリーをはてなブックマークに追加
837名無しさんの次レスにご期待下さい
「夕映……このまま口の中に出して構わんな……? 飲んでくれるな……?」
「……ちょっと待つです、おじい様」

感極まったようなおじい様の声。私ははッとすると、愛撫を止めておじい様の陰茎を握り締めました。
射精を拒む圧力と、急に途絶えた心地よい刺激に、おじい様が驚いた様子で私を見つめます。

「夕映……?」
「おじい様……こんなことを口にするのは、その、躊躇われるのですが……
 今日も、これで終わりなのでしょうか? つまり、その……今日こそは私と一緒に、その……」

そう、私は――おじい様とこんな関係を結びながらも、未だに処女だったのです。
未だに、最後の一線だけは超えてなかったのです。

――私とおじい様の関係は、いつ頃からになるのでしょう。
最初は、一緒にお風呂に入った時の、身体の洗いっこから発展したのだったと思います。
幼い頃からおじいちゃんっ子でしたからね。かなり長いこと、一緒に入っていたのですよ。
無邪気な洗いっこ、いつしかそれは性的な遊びに発展して。
その意味はすぐに理解しました。小さい頃から、教科書「以外」の本なら沢山読んでましたから。
けれど、嫌じゃなかった。未熟ながら快感もありました。何より、おじい様が喜んでくれるのが嬉しくて。
きっとおばあ様を早く亡くされ、やもめ暮らしの長かったおじい様は寂しかったのですね。

以来、私の成長に合わせ、おじい様との「秘密の遊び」はエスカレートし、書斎に場を移したのですが。
おじい様は、どこまで行っても最後の一線は越えませんでした。
私の処女を、奪おうとはしませんでした。
愛撫し舐めあい触りあい、オーラルセックスまではやっていたものの。
膣に挿入しようとはしませんでした。膣には指一本入れませんでした。肛門性交もありませんでした。

それは……まだ子供で小さな私の身体を案じて、というだけでは無かったように思います。
おそらくそれは、おじい様が私に対して抱く、相反する2つの愛情の妥協点だったのでしょう。
祖父として、たった1人の孫娘に対して抱く愛情と。
1人の男・綾瀬泰造として、1人の女・綾瀬夕映に対して抱く愛情と。
……もちろん、最後の一線を守ったからと言って、祖父としての立場が許されるわけではありません。
2人の関係が露呈すれば、2人ともオシマイです。たぶんおじい様は性的虐待の謗りを免れないでしょう。
けれどきっと、それがおじい様なりに悩み、考え、ギリギリのところで見出した妥協点だったのでしょう。

そう、これがおじい様にとってのギリギリの妥協点で――でも、それを知ってなお、私は。

「もう中等部に上がる歳です。初経も先月来ました。 時代が違えば、もう結婚が許されていた身体です。
 私のことを気遣う必要はもうないのです! そんな言い訳する必要は、もうないのです! だから!」

今のままでも、露見すれば互いの破滅の避けられない関係――ならば、いっそのこと。
おじい様を困らせないよう、強くない言葉を選んでいたはずなのに、最後は叫んでしまっていて。
床に膝をつき、涙を浮かべた私を――おじい様もまた、床に膝をついて、抱き締めてくれました。

「夕映……いつかお前は、本当に愛するべき者と出会うだろう。真に巡り合うべき相手と出会うだろう。
 あるいはその相手もまた、許されない相手かもしれない。大きな障害があるかもしれない。
 けれど、それは少なくとも、私ではないのだよ。だから」
「でも、私は」
「祖父と孫という関係を抜きにしても……私にはおそらく、時間がない」
「え――?」