「スススミマセン、ネギ先生」
「い、いえ、それはもういいんですけど……」
実際、鼻血をかけられたことはもう気にしてはいない。ネギにはそれよりも言いたいことがあった。
「何ですか、ネギ先生?」
「……何で、いいんちょさんまでそんな格好してるんですか!」
顔を拭きに行って戻って来てみると、あやかまでもが何故か裸エプロンになっていたのだった。
「似合いませんか?」
「い、いえ、そんなことないです」
「それはよかったですわ」
「じゃなくて!」
「これは、先ほどの失礼のお詫びですわ」
「えっ」
「朝倉さんが教えて下さいましたの、殿方にお詫びするにはこれが一番なのだそうですわ」
「あ、朝倉さーんっ」
振り返ると、朝倉は離れた位置で笑いながら「ごめんね」と頭を軽く下げた。その横ではまき絵が不満そうに
唇を尖らせている。どちらも助けてくれる気はまったくなさそうだ。
「さあネギ先生、精一杯ご奉仕させていただきますわ」
「だだだ誰か助けてーっ!」
悲鳴を上げるネギを、容赦なくあやかが裸に剥いていくのであった。
「うわー、いいんちょ積極的アルなー、こんなことして本当にいいアルか?」
「まあ、いーんじゃない?」
ちょっとだけ心配顔になった古菲に、明るく笑い飛ばす桜子。
「いいんちょばっかずるいー!」
「まあまあ、順番順番」
そして嫉妬を隠さないまき絵を、朝倉がなだめる。
「ネギ君は若いんだから……さ」
不満そうな顔をしながらも、ひとまず納得したまき絵はいいんちょに声をかける。
「いいんちょー、早くしてよねーっ」
「まっ、ネギ先生に失礼ですわよ、まき絵さん。ねえ、ネギ先生」
ネギのパンツを脱がそうとしながら同意を求めるいいんちょ。
「な、何がですかー!」
「何がって……」
ぽっ、と顔を染めるあやか。その顔を見て思わずドキッとした隙を突かれ、ついにネギのパンツがはぎ取られた。
「まあ……」
充血したネギのペニスがぴょこんと顔を出すと、あやかは顔を真っ赤にしながらもそれをまじまじと見つめた。
あやかの鼻息が荒くなっていく。今にも鼻血を吹き出しかねない様子だ。
「いいんちょ、よだれ拭きなよ」
朝倉の突っ込みにあわててよだれを手で拭うあやか。ただし、その視線はネギのペニスに釘付けのままだ。
そのプレッシャーに耐えかねて、ネギがか細い声で訴える。
「あああの……恥ずかしいので、そんなに見つめないで下さい……」
「まあっ!」
そんなネギの様子を見て、感極まったあやかががばっと抱きつく。薄布一枚隔てただけの双つの膨らみを
顔に押しつけられて、ネギは情けない悲鳴をあげた。
「ひゃあっ、い、いいんちょさん!」
「ああっ、何て可愛らしいんでしょう! 全てが完璧ですわ! ここも……」
「だだだ、駄目ですよっ、そ、そんなところ触っちゃ、やめっ」
「ネギ先生のものはこんなにも可愛らしくて、それでいてりりしくて、ああっ……」
あやかの暖かく柔らかい指がネギのペニスを優しく包む。ネギは未知の感触に全身をびくっと硬直させて、
もはや抵抗も出来ずにされるがままだ。緊張のあまり、心臓がばくばく言っている。
「あっ、あの……」
実は緊張しているのはあやかも同じであった。これからどうしたらいいかわからず、ネギのペニスを右手で
握り締めたままネギと正面で向き合い、彫像のように固まってただ心臓だけをドキドキさせていた。