ハヤテのごとく!燃えたドレス228万円

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66名無しさんの次レスにご期待下さい
ツンデレや妹などのオタクに受けた萌え要素の共通点というのは
可愛い女の子の見た目だけを観賞するのみにあらず、
女の子の心の中すらも観賞しやすい状況に持ってきているといえるだろう。
ツンデレでなくとも、ヒロインの過去を回想とかで読み手や主人公に教える行為も
ヒロインの心境を透明にみせかけるための技法といえる。
オタクは女の子の気持ちが判っていないと恋も出来ない生き物なのだ。(偏見)
ツンデレは常に外はツンツンしてても、
心の中がデレデレなのは何らかの原因で判ってしまっているわけで。

いわゆるラブコメというのは、(よっぽどのミステリアス系のキャラは別として)
ヒロインの内面がスケスケになっていることが必要で、
おそらく即物的な「萌え」を求める消費者であるほど、
そういうスケスケ描写の不足によって不満足感を得る可能性が高い。

しかし、基本ディスコミュニケーションをテーマにしているハヤテのごとく!では、
「他者のわからない所は想像するしかない」という「わかろうとする努力」を読者にも求めるようなつくりになっている。

物語を受け取る者は、キャラクター個人個人の「心の中」がそれぞれ別々に働いていて、
それぞれ異なる認識の仕方をしている……、などとイチイチ把握していられるキャパシティを持たない。
仮に「X」という情報に対して、キャラAは92%理解していて(つまり8%は誤解して)、
キャラBは80%理解していて(残り20%の誤解は、Aさんの8%とは全く別種の誤解だったりする)、
キャラCは77%理解していて……などという微妙な差異をイチイチ気にしていられない。
だから多くの物語は、「Xについてはみんな同じ情報を共有し、お互い了解が取れている」という描き方を好む。
つまりあの「かくかくしかじか」と同じ手法が、どんな物語でも効果的に用いられているのだ。

しかし、ハヤテのごとくでは、そのキャラクターの認識の差異を効果的に物語に取り入れている。
それぞれのキャラクターが視点と行動理念を持ち、とある事象についてそれぞれ違う認識(誤解)をして
TRPG的にストーリーが進行する。
スーパーハイブリッドコミックたる所以である。