HUNTER×HUNTER ネタバレスレッド part820
【ナックル・シュート達】
龍が飛び去る10秒程前【頑張ってるシュート】
シュート「ぐっ…」
ユピー「ぬうィ」
致命傷すら恐れぬシュートの無謀な突進が
逆に彼を生きながらえさせていた
暗い闇[ホテルラフレシア]
あと一寸で即死を免れぬ程の深手と引き換えに
シュートが奪ったものはユピーの肩にあった複眼1つのみ
肉体的ダメージはゼロに等しい
だが
ユピーは攻めきれずにいた
「潰されたのではなく奪われたのだ」という奇妙な実感が
ユピーの精神に与えた影響は大きい
得体の知れない攻撃を重ねて受けたことでユピーは一歩退き
ユピー・シュート(こいつを王に近づけるわけにはいかない!!)
ユピーとシュートの利害が一致したのだ
しかし
思惑通りの展開が
ナックル「………」
逆にナックルを苦しめていた
ナックル(堪えろ!!!)
(今は……撃てねェ!!!)
(この状況で攻撃したらわざわざこっちから)
(「確実に周りにあと一人は敵がいる」と)
(奴に教える様なもの…!!)
周囲の警戒を強めながらも
ユピーの攻撃は徐々にシュートの命を削っていた
血に染まりながらシュートはユピーの猛攻を受け続けている
ナックル(堪えろ!!!)
側でただ見ているだけの自分自身
息を潜めるのも闘い
頭でいくら自分に言い聞かせても
ナックル(たえろ!!!)
(たえてくれ!!!)
(頑張れ!!!)
ナックルは流れ出る涙を止められずにいた