【所 十三】 白亜紀恐竜奇憚 竜の国のユタ 6匹目
まず古生代から中生代の日本列島の話をする前に氷河期の話からするが、
『大長編ドラえもん のび太の日本誕生』で人工衛星から日本を見ると
日本の北海道と九州が大陸と陸続きになっており、これにより人間も動物も
日本と大陸を歩いて往復できたのだ、と説明する場面がある。
マンガの中でも取り上げられるくらいに日本列等陸橋説は国内で圧倒的に幅を利かせており
教科書やTVでも一般的に説明されている。
これらの陸橋は氷河期による海面低下によって作られたもので、
日本の古い地層から出土するナウマンゾウ(マストドン)やデスモスチルスなどの大型哺乳類は、
これによって日本に歩いてやってきた。
そして氷河期の終焉とともに水位が上がり、陸橋が消滅して日本列島は今の形になったのだ
──と学会ではもっともらしく説明されている。
が、これは国内では圧倒的ではあっても世界的に見て非常にローカルな話題であり、
大正時代や戦前ならともかく、現代では全く通用しない机上の空論になっている。
なぜならハイテク危機の塊である最先端の海洋調査船が、戦後半世紀以上にも渡って
海底を隅から隅まで調査し尽くしたにも関わらず、陸橋の残骸すら発見できなかったからだ。
海底を形成するのはシマ(海洋低地殻)で、珪素とマグネシウムを含む黒っぽい玄武岩で形成される。
対して陸地を構成するのは珪素とアルミニウムを特徴的に含むシマ(大陸地殻)である。
たとえ何万、何億年経過しても海底にシマの痕跡があれば、そこはかつて陸地だったという事になるが
そんな形跡自体が日本アカデミズムの唱える「陸橋」とやらのあった場所一帯に
一切発見されていないというのが現状なのだ。
「プレートの潜り込みで、地球内部に海底地形が沈んで証拠が消滅したのでは」という反論もあるが、
時間テーブルから見ても物理的に見てもそれは到底無理な事で、
『陸橋説』の存在自体が海外のまともなアカデミズムでは何十年も昔に無視されている。
それがしぶとく生き延びているのは国内だけだそうな。
かわって台頭したのが、数々の新しい古代日本列島形成論だ。 (続)
…やっぱスレ違いになるからここで切り上げるYO