「何してんのよ、外に出さなきゃできないでしょ」
他人のベルトを外すというはじめての経験に多少てこずりながらも、明日菜はブリーフごとズボンを足首まで引きずり降ろす。
「ひゃっ」
と甲高い声で短く悲鳴をあげるネギ。彼の股間には、明日菜の中指を一回り大きくした程度のペニスが元気にそそり立っていた。まだきれいに皮が先端を覆っている。
明日菜は間近でそれを見てしまい、思わずごくりと唾を飲み込んでしまう。汗と小水の臭いがかすかに彼女の鼻腔を刺激する。
(ひえー。でも大きくなってもこれぐらいかぁ。やっぱりまだ子供ね……。高畑先生とうまくいけばいずれこういう場面も出てくるわけだし、これも練習の一つ……)
明日菜は親指・人差し指・中指の三本でつまむようにネギのペニスを握る。表面は柔らかいが、心棒が入っているように奥の方に堅さが感じられる。彼女は、かついて友人が秘密めいた口調で言っていた通りに、ネギの幼い性器をしごきだした。
「あっ……」
ネギが声をあげる。明日菜はそれをかわいい声だと思い、さらに大きく、強くペニスをしごいた。
「あっ、あっ、あっ、アスナさん、なんか、変な……なんか出ちゃいます、ああっ」
拳を握りしめ、ぎゅっと目をつむり、懇願するように言うネギ。
明日菜は慌てて、片手でしごくのを続けながら、もう片方の手でポケットからハンカチを取りだして肉棒の先端にあてがう。
その刺激が決定打となったか、白い液体が勢いよく飛び出てハンカチに斑点をつけた。
「ああ……」
切なげなネギの声。それと共に、ネギのペニスが風船がしぼむように、急速に小さくなっていく。
「ふう……」
明日菜は、ネギのものが完全に元のサイズに戻るのを見届けると、文字通り一息ついた。
(うまくいったようね……。でもちょっと早過ぎてものたりないかも)
とそこで、自分がいかにはしたないことを考えているかに気づき、明日菜は自分をごまかすために慌ててネギのズボンを引き上げる。
精液のしみ込んだハンカチの処置に一瞬困ったが、さすがに自分のポケットに入れるのはためらわれ、たたんでネギの上着のポケットに押し込む。
「あ、アスナさん、ありがとうございました」
ようやく我に帰ったネギのお礼に、明日菜は「ん」とだけ答えると、ネギのズボンのチャックをあげてベルトを閉めだした。
ようやく頭が冷静になってきたが、よく考えたらとんでもないことをしてしまったと少し後悔が湧いてくる。
その時。
パシャ パシャ パシャ
機械の作動音と共に、明日菜の背後、ネギの正面から短いが激しい連続した光。
「えっ……」
振り向くとそこには、あるいは驚きの、あるいは好奇心に溢れた顔をした、クラスメートたち。
彼女らから見れば、明日菜はネギのズボンを下ろそうとしているように見えたことだろう。
「あ……」
「う……」
額に汗を浮かべる明日菜とネギ。明日菜は思わず立ち上がってネギを抱きかかえてしまっている。