☆魔法先生ネギま!☆213時間目

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 茶々丸は何も言わず、泣くエヴァの姿を眺めながら、最早無駄な抵抗に近い結界解除作業を続けていた。従者のすぐ前で主人は淫らな声を上げて絶頂に向っていく。
「は、ああぁ………!」
 絶頂に達したエヴァの肉体がビクン! と震えた。その顔に真祖の面影は一片もなく、ただ性的な欲望に満たされた幸せな、そして哀れな少女の微笑みがそこにあった。
 巨根が限界に達し、エヴァの蜜壷にどくどくと大量の精液を注ぎ込んだ。エヴァは抵抗もすることなく、まるで締めているようにその行為が終わるのを待っていた。
「な、なんか調子狂うなー」
 円は逆に興醒めしたようで、エヴァをぽい、と乱暴に茶々丸の方に投げた。茶々丸はそれを受けとめるとハンカチを出してエヴァの股間を拭き、そして懐から試験管を出してエヴァに飲ませる。
「………うう」
 解毒作用がある薬のようで、エヴァの理性が少しづつ戻り始める。それを確認すると茶々丸は、その事に関しては何も言わずに陵辱された主人の脇に控える。
「忠実だねー。茶々丸さん」
 嗤う円が立っている場所を、ループ結界の境界線が透り抜けていく。
 エヴァと茶々丸を中心にしたループ結界の球が、どんどん縮んで小さくなっていく。。
 結界の半径は3メートルを切った。
 エヴァは何も言わずに立ちあがる。
 結界が縮む。
 2メートルを切った。
「ぷはははははは、お別れだね。エヴァちゃん。茶々丸さん」
 円が歪んだ笑みを浮かべる。
「これから邪魔する全ての者は奴隷にされる。麻帆良は木乃香ちゃんと桜咲さんのモノになる―――」
 半径は茶々丸の身長より小さくなった。結界の中でしゃがむ茶々丸。
 エヴァと茶々丸は身を寄せ合い、押し潰されるのを待つだけになった。
「茶々丸。頼む」
 エヴァが静かに言った。
 茶々丸は無言で、持っていた銃をエヴァの頭に向ける。
「わお」
 円が目を丸くして、見届けようと少し前に出る。
 と、その時、それは起こった―――

「あ」「む?」
 茶々丸とエヴァは同時に声を上げた。それとほぼ同時に廊下の方からバタバタと、複数の足音が聞こえてきた。
「円! やばい! ネギ君に完全に逃げられた! 外にいる連中はなぜか応答もしないし、放送室は使えないし、木乃香ちゃんもどこにもいない!」
 美砂が焦ったような声を上げながら、片手にマイクを持って数人の兵隊と占い研に入ってきた。
「マジでやばいよ! 何か言い訳考えとかないと、本屋ちゃんが「アレ」を使ったら、私たち手も足も出ないまま何されるか分から―――」
 アレと称されるもの―――ハルナがのどかの為にアーティファクトで創った強大な「武器」、美砂と円が二人がかりで挑んでも勝ち目は薄い反則技。
 しかし美砂の思考はすぐに止まってしまった。目の前の光景の意味が分からないからだ。