☆魔法先生ネギま!☆213時間目

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9名無しさんの次レスにご期待下さい
(サウザンド・マスター………お前とこのように交わりたかった―――)

 崩れ去る寸前のエヴァの意識が、わずかに震える。

 あの男。
 もう会えない。話せない。いっしょにいる喜びも、安心感も、あの胸が高鳴る想いも、もう二度と戻ってこない。
 帰ってきてくれるって、言ったのに。

 どれだけ絶望したか。その当時は毎晩のように枕を涙で濡らしていた。
 何が残った……? 何も残らなかった!
 どうして、どうして私を置いて死んでしまったのだ―――
 帰ってきてくれるって言ったのに!
 帰ってきてくれるって言ったのに…
 帰って………
 …

 うそつき…。

 こんな小娘に弄ばれて、結界に押し潰されて死ぬのか……
 まあ、それもいい。
 向こうで奴に会えるかもしれん。
 どうせ行く先は同じ、地獄だろうし……

 心残りは、和泉亜子の事だ。
 人間に戻れない吸血鬼を作ってしまった。
 真祖の魔力を奪い取りながら、自ら吸血鬼になった真祖とは対極の存在。
 もし亜子が生きていたら、必ずこいつらとぶつかるだろう。
 守ろうとするモノを壊そうとするこいつらと。
 近衛木乃香は、私が仕掛けた桜咲刹那の罠にかかって弱体化するはず。
 ジジイの孫は一筋縄ではいかんだろうから、できればここで仕留めてやりたかったが……無理か。

 まあ、もういい。
 私は、もうすぐお前のところへ行くぞ。
 サウザンドマスター………

 快楽に喘ぐエヴァの目から、一筋の涙が流れ落ちていった。
 占い研の部室に水音が響き、窓からの月明かりが交わる二人のシルエットを壁に映し出す。