「…ありゃりゃ、ちょっとカッとなり過ぎちゃったかな……」
十分にネギの痴態を収めることが出来るようにかなりの数を持ってきたはずだったが、もう半分を過ぎていた。
吟味してデータを消去すればいいのかもしれないが、出来ることなら一枚たりとも消したくはなかった。
(──ま、いっか。あれだけ喜んでくれてるし…、他のコスチュームはまた今度ってことで)
とりあえず今日はミニスカ狐娘を存分に撮ってしまおうと思いなおし、次のメモリーカードに入れ換える。
「よーし、じゃあネギ君。いよいよメインイベントといこうか!」
朝倉のかけた声に、ネギは一層顔を赤くして俯いた。
その姿は、学園祭のときと同じ狐娘。
ピンクのミニスカートじみた着物に、狐の耳。そしてヘアウィッグ。
ただ、しっぽだけがまだつけられていなかった。
ネギの手にしっかりと握られた、アナルバイブ付きの狐しっぽ。
それを最後に残すことで、朝倉はより強くネギの羞恥心を煽ろうとしたのである。
「それじゃあ、四つんばいになって」
頬を染めたまま、その指示に従って四つんばいになるネギ。
朝倉の持つカメラにお尻を向けて、無意識にふりふりと振って見せる。
カメラに覗かれることに快楽を覚えてきているのは明らかであった。
「…ふふ、いいねー。ホンモノのケモノみたいだよ。それじゃあ、そのミニスカのすそ。……自分でまくってみて?」
「……──っ!」
ネギが息を飲む気配が朝倉にも伝わった。
それを求められることは薄々勘づいていたはずである。
しかし、それをいざ行おうとすると…やはり、少々の逡巡があった。
しばらくの沈黙のあと、ネギは震える指先ですそをつまんでゆっくりと、まくりあげた。
脚を開き気味での四つんばいで、下半身のすべてをカメラの前に晒す。
勃起したまま上下に跳ねるペニスも、可愛らしく垂れ下がった陰嚢も、
そして、期待にひくひくと収縮を繰り返す肛門までもが丸見えであった。
ぶるっ──。
悦楽に身震いしつつ四つんばいでカメラの方を振り向くと、淫楽に溶けきった笑顔を浮かべてみせた。
正直、ここまでとは思っていなかった朝倉は絶句する。
まばたきも、息をするのも忘れるかのように、シャッターを切り続けた。
戸惑いながらも自ら堕ちていこうとする──、
そんな、ひどく煽情的なネギの格好に見ている朝倉の下着も濡れそぼり、
冷房は効いているはずなのに大きな胸の谷間を熱い汗が流れ落ちた。
このままではどうにかなってしまうのではないだろうか──、
そんな思いを浮かべつつ、次の動きをするように言い放つ。