板 週チャンにて集中連載「ピクル」 2アレン

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ピクル 第4話/涼宮ハルヒの至高

大盛りねぎだくギョクを右手に持って仁王立ちするハルヒ。
ハルヒ「これが究極の吉野家メニューですって? キョン、アンタってどこまで情けないやつなの」
ハルヒのターン。至高の吉野家としてハルヒの用意したものは一見なんの変哲もない牛丼(並)。
「ひゃあ、うまそう」と、紅ショウガの容器に手を伸ばそうとしたアレンに対して、ハルヒは
「団長命令よ、箸を置きなさい!」と叱責する。「あたしの牛丼はそのまま食べてもらいます」とハルヒ。
アレン寂しそうに「牛丼に紅ショウガも山椒もギョクもかけないなんて」と丼を持つ。
黙々と食べ始める一同に落雷(エフェクト)。
「ひゃあ、結構いけるじゃんこれ」がっつくアレン。
「これが牛丼、なんて美味しいの?」胸を躍らせてるピクル。
キョン「待て、ハルヒ、おまえの牛丼は確かに美味いが、こんな牛丼吉野家で食べたことないぞ!」
その言葉を待ってましたとばかりに、偉そうに講釈を始めるハルヒ。
「この牛丼を食べたことがないと言ったわねキョン。この牛丼は何を隠そうただの並盛牛丼よ。
それに余計なものをトッピングせずに食べただけ。目の前にある紅ショウガとかをタダだからと
貧乏根性丸出しで使って食べて、本来の牛丼の味を知ろうともしなかったあなたに吉野家を語る
資格はないわ!」完璧なハルヒの理論武装に膝をつくキョン。騒然とする吉野家店内。
さらにハルヒの追い打ち「ピクルちゃん、お腹の調子はどう?」
「そういえば牛丼を食べたあとなのに胃がすっきりしています」とピクル。
「吉野家創設者の陳健民氏はね、味のバランスとともに体のことも考えて並盛牛丼を作ったのよ、
さすが中国人の知恵ね奥深いわ」とハルヒ。足元に落ちていた一本の紅ショウガを摘みあげ、
「これが特にダメよね、お肉には合うけど、ご飯とは致命的に相性が悪いわ」
その言葉を聞いた時、キョンの脳裏に7年前の冬の出来事が思い出される。
回想〜雪の中、約束を破ったオレに「晩御飯は紅ショウガごはん」と怒る従姉妹のナユキチ。
その夜、ナユキチに無理矢理紅ショウガごはんを食べさせられて泣いているオレのお茶碗に、
そっとなにかをかけてくれた若くて美人な叔母。〜
「そうか、そうだったのか!」閃いたキョンは厨房に駆け込み、「これが究極の吉野家です。」と
ごはんだけの丼と、とん汁のセットを振舞い「ごはんに紅ショウガを乗せ、とん汁をかけて食べてくれ」。
キョン勝利。帰りのタクシーの中、機嫌悪そうに夜景を見てるハルヒに、隣に座る小泉は言う
「最強の吉野家、団長は気付いてらっしゃったのではないですか。しかし勝ちを譲られた・・・」
これ以上詮索すると閉鎖空間が発生しそうなので小泉は語るのを止めた。
ハルヒの口元は少しほほ笑んでいた。

柱 好きだよって言えたらいいのにね。

巻末コメント 今年の終戦記念番組はハッピーエンドがトレンドらしい。(板垣)