家庭教師ヒットマンREBORN!ネタバレスレ標的126

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452あぼーん
あぼーん
453名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 03:47:46 ID:5UPc9+SAO
(いつだってお前は知らないふりをする卑怯者だ)
「思ったことはあるわ。でも嫌なの。駄目なの。だって私は骸さまのことが好きでボスのことを愛しているんだもの。だから貴方を好きになることもないし、もちろん愛することだってないわ。一生よ。死ぬまで。ううん、死んだ後だってありえない」
彼女はさらりとそんなセリフを吐いて、小さく小さく息を洩らした。気付かれていないつもりなんだろうか。その姿はひどく無防備だとそう思わずにはいられない。
「お前がそう言うなら別に構わない。俺がそんなお前を全部ひっくるめて愛せば良いだけだろ?」
「そんなの、幸せじゃないわ。私、貴方に幸せでいてほしいのに。どうして分かってくれないの」
(分かっていないのはお前だ。気付かないふりをして、別の男を愛していると錯覚しているだなんて)
(でも、良い。お前がそんなにも現実を認めたくないなら、俺はいくらでも)
「あぁ、それなら大丈夫だ。俺は幸せだからな」
「馬鹿な男」
(馬鹿な女)
(ほら、お前は確かに俺を愛してるんだよ)
454名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 03:50:16 ID:5UPc9+SAO
※10年後。髑髏ちゃん。
目が覚めた。
ベットサイドの時計を見る。液晶画面は緑の蛍光色をチカチカさせながら、2:38だとわたしに告げた。
(最悪、)
よりによってこんな時間だなんて、神様はやっぱりわたしを愛してないんだわ。
深夜朝と夜の境目。
目を閉じると思い出すのは優しいこえと体温で。
どくろ、
と名前を呼ぶあの人の声を想像して枕に額を擦り付けた。
顔が熱い。でも心は冷たい。
「ん…」
ずるり、とシーツから抜け出す、トンと足を付く。素足に絨毯の感触が伝わって、暗い部屋の中ドアを探した。
ギィと軋む扉を擦り抜けて、下の階の、彼のドアを叩きに行く。
寝ぼけ眼で出た貴方にわたしはどんな理由をつけたらいいかしら。
小さなノック音がまだ静かな紺色の夜に解けた。
【あの愛しい声は】
(わたしを呼ばないわたしを抱かないわたしはひとりきり闇に食われる)
寝付けない髑髏は誰かの元へ(多分了平)
綱吉は髑髏じゃない子を選んだ設定。
455名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 03:51:59 ID:5UPc9+SAO
※コロネロと髑髏
甘い匂いがする。
京子の匂いだ。昔ふかふかした彼女の布団で寝た時に嗅いだ匂い。それがいま、海を越えここにあるのがとても不思議に思えた。
それもそうか、今日はじめて訪れたのだから。彼女の部屋に。
「残念だった?」
後ろから聞こえてきたからかうでもない穏やかな女の声(大抵の女は猫撫で声を出すあれは一番嫌いだった)に振り返ると相もかわらず短いスカートをはいた守護者がたっていた。
「ふほうしんにゅう」
クロームはくすりと笑った。
咎めるのかと思えば開けてあった窓を指差して閉めてねと言っただけだった。よく分からない女だ。
「京子さん病院よ」
「………別に会いに来たわけじゃねえぞ、コラ」
「ついでにあえたらいいなとか思ってたくせに」
思春期なのかしら、昔は正直だったのになんて昔をそれほど知られたわけでもないのにそういいきられて自然眉間に皺が寄る。
「いいかげんにしろよコラ」
「ついでにいうとボスもリボーンもいないし、おにいさんもいないの。貴方が会おうなんて思う人いないのよ。残念だけど、わたしで我慢してね」
そういってなれた手つきで紅茶を入れる。
456名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 03:53:23 ID:5UPc9+SAO
他人の部屋で普通に紅茶を入れるなんて不思議光景だ。
しかも京子の匂いがするなかにこの女の匂いが混じらない。
香水の類いもつけてないのか、鼻の利く俺にもひろえなくて空気みたいだとひっそり思った。
「わたしも、引き際は分かってるつもり」
「なんのだコラ」
「分かってるくせに」
ふんわり紅茶の匂いが部屋に溶ける。
すっかり京子の匂いに混じり昔に戻ったような気分はかき消えた。
残念な反面その匂いに正気づかされた気がする。会いたい人間のいない理由を噛み締めた。
いやなタイミングに来てしまったと舌打ちしても変わらない。
「………嫌いだったらごめんなさい、」
そっと出されたミルク入りのアッサムティーに口をつけた。
あますぎだというのもためらわれて、生温い紅茶を一気に飲んだ。
【気持ちは溶けたミルクのように】
(確実に淡い苦みを残して)
京子←コロネロ+髑髏
二人に面識がなさすぎてあれだ。妄想の産物すぎた。
脳内で練っていたリボ髑アイリスからの派生小話。 片思いは辛いのです。
457名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 03:55:04 ID:5UPc9+SAO
※シャマ髑。現在捏造
知ってたわ。聴診器を当てる指も、服を捲る手のひらも、脈を確認する指先も全部が全部わたしを愛してくれていたってこと。
「先生は、」
「ん?なんだぁ?」
「先生は、抱かないの?」
触診の最中、診察台に横になったわたしのお腹を揃えた指先で軽く押しながら、先生は目を丸くした。
その乾いてかさついた暖かい指が触れる度に切なくなるなんて貴方は知らない。
「なんで、」
あんなに女の子を口説くのに私にはしなくて。
挨拶のキスすらしてもらってない。
食い下がるように言葉を続けたら困ったように眉を下げた。
「…確かに女の子は好きだが」
「そんなギリギリの病人追い詰めるような恋愛はしねぇ主義だ」
いつになく先生の顔、しててわたしは苦笑い。
言い負かされちゃった。
ほら、終わったぞ。今回も異常なし。とカルテにペンを走らせる指先を見つめた。
「ありがとう先生、またね」
「じゃーな。気をつけて帰れよ」
頷いて、パタパタと立ち去る。ドアを閉める直前、後ろから微かに笑う空気が伝わって、顔が熱くなった。
【愛なんて囁けるほどいっぱいもってなかった】
(ごめんなさい先生愛してます)
458名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 04:06:37 ID:5UPc9+SAO
Short
□ツナ♀設定
1ページ/1ページ
私的設定
産まれたときから女の子の設定です。
沢田 ツナ
性格はさほどかわりない。勉強も、運動も出来ない。
でも、料理だけは得意。お菓子はプロ並み。
胸は比較的大きめ。でも、アンダーが小さくて余り目立たない。
髪はセミロング。あのくせ毛は落ち着いている。
イメージカラーはオレンジ。
京子、花、ハルとはすごく仲が良い。

災難シリーズ
スレツナ♀
 名前、外見の設定は変わらず、性格としては、冷静。頭も良く、ダメツナは演技。
 過去に色々(そのうち書きます)あって、男性恐怖症。リボーンから銃を借りて持ち歩いてます。
 仮面を被っているのを知ってるのは、リボーンと山本、雲雀。(これに付いても書きます。)
山本は幼なじみで、ツナの過去を知る唯一の人物。
時々、実家にも帰りますが基本一人暮し
こんな感じです。

よろぴく
459名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 04:13:18 ID:5UPc9+SAO
Short
□背徳の者達

愛してはいけない人を、愛してしまった。
 背徳の者達
朝、携帯のアラームが鳴り響きそれを止めた。
「…寝た気しないな、」
欠伸をしながらベットから降りようとした、が、隣に人がいる。
「また忍び込んで、」
呆れながら、弟を起こす。
「恭弥、」
「……、」
もぞもぞと寝返りをうっている。
はぁとため息をつき、息を吸う。
「起きろ〜!!」
「…うるさい。」
布団を頭まで被る。
「もぅ、遅刻しても知らないからね、」
パジャマを脱ぐ。
「姉さん、」
「何?」
「僕がいること忘れてない?」
キョトンと下着姿のまま見る。
「ーっ///」
「恭弥には、その指輪の人がいるから別に気にしないよ。」
Tシャツを着ると部屋を出て行った。
「…あんな顔されたら、期待するじゃないか、」
何年姉弟やってると思ってるのさ、とツナの枕に顔を埋める。
二人は戸籍上、姉弟。血も繋がっている。
でも、この世で一等、愛しい人。
460名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 04:14:48 ID:5UPc9+SAO
Short
□背徳の者達
2ページ/7ページ
「この指輪は関係ないのに、」
指にある指輪。
「…妬いてもくれないし、」
妬くかどうかを試す為に、自分で買ったペアリング。
もう片方は、机の中に眠っている。
(愛しているのに、伝えられない。)
嫌われるのが怖いから。
(…男連れてきたら、家、出ていかないと。)
「恭弥、ご飯できたよ、」
(これを、手放したくない、)
「恭弥、」
ベットの端に座り、顔を伏せている恭弥の髪を梳く。
「ご飯、食べないの?」
「…食べる、」
「なら、起きたら?」
ポンポンと頭を叩く。
「…姉さん、講義は?」
「今日は2時限からだから。」
大学生のツナと、高校生の恭弥。
「なら寝てても良かったのに、昨日遅かったでしょ。」
「誰かさんがお寝坊さんだから、心配で寝てられないの。」
クスクスと笑いながら、立ち上がる。
「ほら、さっさと準備する、」
閉じられたままのカーテンを開ける。
「いい天気、絶好の洗濯日よりだ〜。」
「分かったから、洗濯物、出してけば良いんでしょ、」
両親が他界してしまった為、家事は基本的に二人で分担していたが、時間に余裕のある方が率先して行っている。
461名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 04:15:56 ID:5UPc9+SAO
Short
□背徳の者達

「姉さん、」
「ん?」
「………何でもない、」
いってきます、と家を出て行った。
「変な恭弥。」
食器を洗う手を止めることなく呟く。
(…あの指輪の子は可愛い子なのかな、)
じわじわと浮かんでくる涙。
(恭弥、取られちゃうかもしれないんだ、)
水を止め、リビングのソファーに座る。
(どうしよ、)
どうすることも出来ないと分かっていても、
(取られたくないよ、)
両手で顔を覆う。
家族だから、とか、そんな理由では無く。
(好きなのに、)
愛してはいけない人と分かっていても、
愛してしまったから。
「………好き、」
「誰が?」
誰もいない家なのに、声がした。
「き、恭弥、」
「ねぇ、誰が好きなの?」
入り口から動くことなく、聞く。
「え、と、」
視線を泳がせ、どう切り抜けるかを考える。
― ピンポーン ―
「はーぃ、」
「ツナ、」
恭弥と目を合わせないまま、扉を開ける。
「あれ?山本、」
「よ。」
現れたのは大学の友人。
462名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 04:17:40 ID:5UPc9+SAO
Short
□背徳の者達

「どうしたの?」
「学校、休みになったってのを電話したんだけど、携帯出ねぇし、」
「あっ、ごめん、」
笑いながら会話をする。
「ついでにさ、古典と現国のノート貸して。」
「英語は?この前寝てたでしょ、」
「バレてねぇと思ったのにな。」
ちょっと待ってて、と笑いながら階段を登る。
「おっ、噂の弟くん、」
恭弥を見ながら笑う。
「ツナの『弟』かぁ、羨ましいな、」
「僕は他人が羨ましいよ」
「そうか?イタズラし放題だろ。」
「……姉さんをそんな目で見ないでくれる?」
気に食わない。
「恭弥、威嚇しないの、」
ツナがノートを三冊持って降りてきた。
「おっ、サンキュ」
「今度、ジュース奢ってよ。」
笑いながらノートを渡した。
それを受け取ると、出て行った山本。
「今の、彼氏、じゃないよね、」
動揺を出さないようにはしているが、気づかれているかもしれない。
「違うよ、」
「なら、好きな人って誰?」
いつもと違う声色。
それは、怒っているときの声に近い。
「恭、」
「言わないと、此処で犯すよ?」
背中に当たる壁、目の前は弟。
逃げ道は断たれた。
463名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 04:19:20 ID:5UPc9+SAO
Short
□背徳の者達

目の前の『弟』が『他人』であるなら、願ってもない展開だが。
「それ、マジで言ってる?」
流されるなんて、道徳に反する。
「…僕はね、姉さんの事、『家族』とか『姉』とかじゃなくて、一人の『女性』として愛してるんだよ。」
「ーっ、」
「だから、姉さんを滅茶苦茶にしたいっていうのは僕の本望なの。」
キスされそうな程、顔を近づけられる。
「気持ち悪い?」
寂しい様な、悲しい様な、そんな声。
「恭弥、」
「…しばらく帰らないから。」
もう、一緒にはいられない。
「待って、」
ドアノブに手をかけた恭弥の手に重なる手。
「気持ち悪くなんてないよ、」
「、」
「引き留めてごめんね、」
離れていく体温。
「姉さん、」
「何?」
「それは、期待してもいいの?」
お互いに相手の顔は見ない。
「恭弥の事、愛してるよ。」
「姉さ、」
「ほら、さっさと学校行く!///」
振り向くと、真っ赤な顔のツナ。
「行ってきます。」
何の躊躇いもなくツナの唇に触れるだけのキス。
「行ってらっしゃい、」
ツナからも、触れるだけのキス。
一度堕ちたら、恐いものなんて無かった。
464名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/07/06(金) 04:20:24 ID:5UPc9+SAO

おまけ
(…指輪の子は?)
恭弥が学校に行って、お昼ぐらいの時間帯、ふと思い出したツナ。
(もしかして、二股…?)
その場合、悪いのは全面的にツナだ。
「…どうしよ、」
ん〜、と考え込む。
(私が身を引くべきなんだろうけど、)
『弟』の幸せを願う『姉』として。
「ーん、」
(絶対無理だよ、)
「姉さん、」
(好きなんだもん、)
「ツナ、」
「うぇ!?」
ガタンと椅子を倒しながら立ち上がる。
その様子に驚きながらも、笑い出す恭弥。
「恭弥…ι」
「ごめん、」
謝りながらも、笑いは止まらない。
「もぅ、どうしたの?」
「指、出して、」
指?と首を傾げながら、右手を出す。
「………え、」
「これで悩んでたんでしょ?」
「ーっ、」
薬指にピッタリの指輪。
「誰にも渡してないよ。」
「、」
「姉さんが妬いてくれるか、試しただけ。」
驚いているツナの額にキスを落とす。
「僕は姉さん以外愛せないからね。」
「ーっ///」
年季の入った想いは成就された。

終わり!