チルドレンと接触したタケシを、皆本達とは別方向から眺めている人物が居た。それは兵部の脇を固めていた、短髪の青年である。手には全国一斉ESP検査の結果表が握られている。
青年は、自分が両親から「化け物」と罵られ、虐待を受けていた過去を思い出し(※回想シーンで青年は「タケヒト」と呼ばれている)、悲しげな表情を浮かべていた。
ところ変わり、どこかの会議室のような場所で『普通の人々』の幹部らしき数人が議題を締めくくろうとしていた。
幹部「では、今後実働部隊は、子供のエスパーを中心に『駆除』していくという方向で。
皆さん、お手元にある、全国一斉ESP検査の結果をご覧下さい。汚らわしい『化け物』どもの芽であります。それをもとに、各人の掌握する地域の『駆除』をお願いいたします。
くれぐれも、見た目が子供だからと言って手を緩めることのないよう―」
そしてまた別の場所、ある夫婦が『普通の人々』により拘束されていた。
拘束された男「なんだね、この扱いは!?私たちは君たちの支援を―」
普通の人々「教授、お静かに。まずはこれを見て下さい…」
拘束された男「!!こ、これは…!!タケシまで!?まさか!!そんな馬鹿な…!!」
普通の人々「長男・タケヒト君、そしてこのタケシ君の反応…教授、あなた方ご夫妻には、潜在的なESP因子がある可能性が高い」
拘束された男「!!」
拘束された女「タケシ…タケヒト…」
普通の人々「可能性の『芽』は、根元から潰させていただきます」
男女に銃口が向けられ、以下次号。