みえるひと ネタバレスレ【七人目】

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516 ◆xv3PhvD28k
黒髪となった明神の右腕が光を放っている
ゴウメイ『何だァ あの腕は…!?』
髪が黒くなったことに驚くエージたち
姫乃「いいかもしんない!」
コクテン「受け入れんの 早ッ」
澪「これは…!!」

第五十三 黒

光る右腕を地面に打ち付ける明神
地面から湧き上がる轟音
ゴウメイ『エネルギーの塊だ…』
グレイ「今までの ヤツのそれとは 比べものにならない…!」
やめろと叫ぶ澪
「全ての剄を 腕に集中させている…ッ!
文字通り 全身全霊の…!気……!
あの黒髪は 腕以外の剄が ほぼ常人レベルに戻った証拠だ…!
発剄のスペシャリスト 空の梵痕持ちにのみ 許された 極所全集中
捨て身の一点突破…!
白虎の型!!
あんな戦術 私は教えてないぞ!
魂殻変化し 実力差が さらに開いたゴウメイに対し…
今の自分(アイツ)に残された可能性は 何か…
これが奴の考えた 苦肉の策…!」
笑って自分の頭部の毛を数本抜くゴウメイ
「オマエ 自分が何してるのか わかってるのか?バァーカめ!!」
薄く笑ったままの明神「ああ バカさ!!」
ゴウメイが髪を吹くと”雷針”
爆竹のように明神の体に電撃の針が当たる 叫ぶ明神
グレイ「ククク… 何をするかと思えば スピードも霊撃耐性もガタ落ち… 勝ったな…!」
517 ◆xv3PhvD28k :2006/08/17(木) 21:12:20 ID:3U6u+wul
澪「白虎は使い手が手練であってこそ活きる技だ 素人の大博打 これはただの
自殺行為だ!!」

明神『一撃――…』

ぴくりと何か感じるガク

『今さら 変えられねえもんだってある 
一撃必殺 オレは ずっと そうやってきた』
撃たれながらじりじりと近づく明神
ゴウメイ「もう一度言うぞ!バカめ!!」
明神「きこえねェェェ―――ッ!!」

明神の背に白い虎の影を見て青ざめるグレイ
 『近寄らせてはならない 狩られる』
光る明神の右腕
笑うゴウメイ「もうもう一度言ってやる このバカ野郎が!!
大好きだ テメェみたいな奴がよォォォ」
両腕に電撃を込め、明神に向かうゴウメイ
野球の投球フォームのように構える明神
叫ぶエージ
「明神は素人なんかじゃねぇよ!喧嘩だろォが!!
喧嘩はッッ 根性」
グレイ「何をしてる ゴウメイ 確実に…」

明神の腕とゴウメイの腕、白虎と轟雷掌が真っ向からぶつかり合う

姫乃「明神さん 勝って 帰ってきてぇ!!」
 『死なないで』
518 ◆xv3PhvD28k :2006/08/17(木) 21:12:59 ID:3U6u+wul
爆発のように白く光る蛮岩 走りよる双方の一同
 『決着が――― ついた!!!!』
大きくクレーター状にえぐれた岩の底を覗き込む一同
どっちが勝ったか

倒れているゴウメイと、髪が白く戻った状態で立っている明神

喜ぶうたかた荘一同(ガクは小さく舌打ちをするが)
膝を起こすゴウメイ「…あー… 気持ちよかった
トドメさしな… 動く気もねェよ」
明神「全力でやったってのによ… ケッ… 頑丈にも程があるぜ…」
ゴウメイの二本の触角を手刀で横払いに切る明神
「これが トドメだ
走る体力残しとかねェとな… 引き分けにしといてくれ」
ゴウメイ「ハ… グレイが素直に行かせるかな…?」

一斉に開ける視界、空が見えてくる
『異天空間が 開いた…!!』

叫ぶ澪「走れェェェェ―――!!」
ゴウメイ「さっさと行かねェと ここも崩れるぞ」
走るうたかた荘一行
逃げる事に感づくグレイ 立ちふさがるガク
「通さん ウサギめ」
グレイ「止めろ コクテン!!」
『やはりか こいつら!!――だが
もとより このゲーム どうなろうとも
桶川姫乃を逃がすつもりはないッ!!』
走る姫乃を上空から軽く追い越すコクテン
「どこ行く気よ アンタ!!」
姫乃の前に立ち、とおせんぼのようにかまえるコクテンのうしろに
脚が燃えているかのように見える男が現われる
「ハァーイ♪迎えに来たよ 澪ちゃん☆」
男は白髪だが襟足までの髪を横に分け、横長サングラスをかけ、
白いスーツに黒いシャツ、なぜか腹にはライダー風ベルトを巻いている
(電池で回る古い奴に似た感じ…若い人はきっと知らない…
中央部分には梵字)
澪「白金(シロガネ)ッ…!
…か?」
白金と呼ばれた男は指を一本天に向けてかっこつけて突き立てる
「会社辞めてきちゃった♪
神吹 白金(プラチナ) これからはそう呼んでくれたまへ☆」

次回に続く。