全蔵「―― 俺がアイツら裏切って お前についたとしたら
勝算は どれ位あるんだ?」
震える阿国「お前… 死ぬぞ」
にやりと暗く笑う全蔵
「…いいねェ やっぱり こっちの方が 暴れがいがありそうだ」
一斉に襲い掛かる、捕われた以外の忍者達に
煙球?(爆弾?)を投げつける全蔵
「全蔵… あい変らずのようだな
死地の中でしか生きられぬ 忍の血をもつ 哀しい男よ」
走る全蔵の前に現われる才蔵
「お前の性は知っている 切れすぎる刃を扱うには 注意が必要ということもな」
「悪いな 才蔵 猫は気まぐれな生きモンだ」
クナイを懐から出して対峙する全蔵
「全蔵 お前は猫なんかじゃない」
同じく、もっとすごい数のクナイを出す才蔵
「化け猫だァァァ!!」
一斉に襲い掛かる忍者達
煙と爆音があがる
煙がお堂のなかにたなびく中、不安げな表情で様子をうかがう阿国
煙が薄れた中に全蔵の姿が僅かに見える
だがその胸にはクナイが幾本も深く刺さっている
「たわけが!!だから言ったのに!!」
顔を歪め、泣き叫びながら全蔵に走りよる阿国
「わ…わりーな」
「バカバカ!!もうしゃべるな!!」
「ホントにすまねェ これじゃあ もう読めね―な」
全蔵の胸には「りぼん」が入っていた