煽り プレート紛失で退学!?どうする!?
「よぉあの九澄が退学なんだって?」
「聞いた聞いた」「プレート失くしちまったんだってな」
「プールの排水溝から速攻流れてったらしーぜ?」
「ウハッ…マジ?」
「先生が魔法で探せなかったそーだからもう学校の敷地内にはないんだろーなァ」
「ゴールドプレートなのにもったいね」
「ん?また君たちか」
「何度来ても見つからないと思うよ?どれだけ大事なものか知らないけど
そんな大きさの板っきれ 見つけるにはそれこそ魔法でも使わんとァ アッハハハハ」
煽り 魔法使えりゃ苦労しねーよ!?
M:10 プレートよどこへ!?B
九澄「ちきしょー もう6日目の放課後だ もうこりゃ絶望的だな…」
カオル「九澄… お前がいなくなったら俺困るんだよー」
九澄「抱きつくなよ うっとーしい」(泣きてーのはこっちだってーの)
校長「プレートを紛失し7日間見つからなき場合 生徒は本校籍を失うものとする
校則3条第9項 九澄くん あなたはプレートがどれだけ大事なものか
理解が足りてなかったようですね」
九澄「校長先生!!退学なんてウソだよな!! ねえ そーだよね!!
プレート1枚失くしただけで学校辞めさせられるなんて そんなのひどすぎだって!!」
柊「プレートは本校の秘密にも関わる重要なものだ「失くしただけ」という意識が
そもそも間違っている
プレートの強奪をして楽しんでいた2人は有無を言わさず退学処分となった
プレートに関する問題で処分が重いのは
生徒達がいかにプレートが重要かを自覚させるためだ」
九澄「でも俺の場合は他の先生に見つかるよかマシだったワケだし
元々ダミーだったんだろ?また別のを使えば…」
校長「たしかにそれは可能ですよ?でも以前のあなたの入学を許可した時は
柊先生を失いかねないという事情があったから…
でも今回は別のプレートを用意してまであなたをかばう理由が私共には無い
という事なのです」
九澄「そんな冷てーよ 少しくらい大目にみてくれたって…」
柊「コラ九澄」
九澄「頼む!!いやお願いします 何でもするから助けて!!
俺この学校にいたいんだ―――」
校長「……… そうですね…プレートを失くした原因が盗難にあった事
校内で問題になっていたその犯人を捕えた事はプラスに考慮していいでしょう」
九澄「それじゃ!!」
校長「ただ特別扱いをするにはそれだけでは不足ね…
あとはあなたという人物次第かしら
この魔法学校の存在を知って半月…あなたが聖凪高で何を望む人物か…という事」
九澄「俺が望むもの?」
校長「あなたにはきちんと説明していなかったと思いますが
聖凪高の生徒達は3年間魔法を学び
卒業時には手に入れた魔法レベルに応じた願いを一つだけ叶える事ができるのです」
九澄(願いを一つだけ?)
校長「生徒達は皆各々の目標のため魔法を学んでいるのです
九澄くんあなたの望みは何かしら
それが私の眼鏡にかなうものなら退学の事は考え直しましょう?
あなたがこの学校に残りたいのなら
その答えか失くしたプレートのどちらかを持ってもう一度期限の日に来なさい」
九澄「はァー… まだ明るいしもっかい学校捜すか… 最後の抵抗だ……
(俺の目標ってもなァ 魔法に触れてもないのにそんなのあるワケねーじゃねーかよ)
適当にお美しい目標ぶったててもいいけど あの校長ならウソっぱちくらい
すぐ見破りそうだしな… かといって柊といっしょにいたいから…
なんて言っても認めちゃくれねーだろうし…」
[注]カード紛失時の校内への出入りは特別な入校券(魔力入り)が発行される
「えっとプールがそこだから 流れてくるのはこっちなんだよな
前も捜したけどやっぱねーか… 処理場があっちだから水も向うに流れてって…
…ん?」
愛花「透可視線!!
んーないなぁ もう門まで着いちゃうってのに…」
九澄「おい… おい…ひ」
愛花「ひゃうっ!! び・びっくりしたー九澄くん? おどかさないで…」
九澄(こっちが驚いたっつーの)「何してんだ?こんなトコで」
愛花「あーひっどーい 九澄くんのプレート捜してるんじゃない」
九澄「へ…俺の?」
愛花「私の使う視覚効果の魔法は光の通過や反射を変化させる魔法だから
地面を透かして水路を見るのに都合良かったわ
でも私のレベルじゃ透かせる範囲が小さくて ここまで来るのに今日までかかっちゃったけど」
九澄「じゃ…毎日ここで俺のプレート捜しを?あるかわからないってのに
何でそんな…」
愛花「何でって…九澄くんのために決まってるでしょ?
私退学なんてなってほしくないもの!!
毎日九澄くん達は処理場回りしてるから…私も何かできるかなって思って
先生が見つけられないくらいだから校内にはもう無いんだろうけど…
確認しないでいられなくて
せっかく仲良くなったのにこんな事で辞めさせられるなんて嫌だよ
私達の事も忘れさせられて思い出してももらえないんだよ?
そんなの悲しいし …って九澄くん!!?
ゴ…ゴメン強く言いすぎた?一番不安なのは九澄くんなのに私ったら…」
九澄「いや…そーじゃねえ そんなんじゃないんだ……」
(きっとそれは「俺」だからじゃなくて 俺が「困ってる人」だからなんだろうけど………
それでも柊がこんなに俺を心配してくれる事がうれしい なんていい娘なんだろ…
愛花「泣かないでよ 望みはまだあるよう…」
このままじゃ俺 このコに会った事さえ忘れさせられるんだぞ?
そんなのヒドすぎる そー思ったら泣けてくる…
くっそーどうにか どーにかなんねーのかよ!!!)
飲み物を渡す愛花「はい! え?私の願い?
ああ卒業の時に叶える願いの事?もちろん決めてあるわよ
ん〜でも魔法レベルがそこまでいってればの話だけど」
九澄「何でも叶うってワケじゃないのか」
愛花「そりゃそーだよ 叶えるのは自分の魔力でなんだから
でも最後の魔法は超強力な魔法磁場で何倍もの魔力が使えるらしいけど」
九澄「で?柊は何を叶えるんだ?」
愛花「私…お母さんをみたいの」
九澄「母さん?」
愛花「お母さんは私がほんとに小さい頃に亡くなって 私 何一つ覚えてないんだ
もちろん写真やビデオでは見た事あるんだけど 私 直接この目で見て思い出にしたいの
もうずーっとありえない夢って思ってたけど この学校に入って
もしかして叶うんじゃないかって
でもお父さんに聞いたらゴールドプレート以上の力は必要だろうって
案外難しい魔法になるらしくてね
ゴールドプレートにたどりつく生徒ってほんの一握りだけらしいし
私じゃ難しいかも… 魔法上手じゃないから…」
九澄(ゴールドプレートか……)
愛花「九澄くんみたいなすごい人だったら心配ないんだけどなー」
九澄「ハハ…プレート失くさなきゃな…」
愛花「さっ…もう落ちついた?じゃプレート捜し続けようよ!」
九澄「い…」
愛花「まだ門まで10Mあるよ諦めるのは早いんだから ホラっ」
九澄「う…ああ…」(もし俺の失くしたプレートが本物のゴールドプレートだったら
その願いは叶えられるワケか…
叶えてあげられたら柊はメチャメチャ喜んでくれるだろーなァ
俺もきっと同じだけハッピーになれる気がする
あ…そっか そんな事でもいいのかな…
つか…俺にはそれしか見つかんねーもんな)
校長「結局プレートは見つからなかったけれど…自分なりの「答え」を持ってきたのね?」
九澄「ああ 俺は本物のゴールドプレートが欲しい!!
願いを叶えてやりたい人がいるんだ もしそいつが自力で願いを叶えられなかった時
代わりに叶えてあげられる力がほしい」
柊「プッ…まともに入学できなかった男が……ゴールドプレートね」
九澄「…何だよ!!おかしいかよ 俺はやるったらやるんだよ!!」
校長「そう言わず引き続きサポートしてあげて下さい柊先生」
九澄「!!それって…」
校長「少しイジワルが過ぎましたか
プレート紛失はたしかに退学の理由になりますが 本人に全くの過失がない場合は
その限りではありません 今回のケースのようにね」
九澄(いっ…)「!!?じゃあ俺の退学ってのは?」
校長「始めから退学にするつもりはありませんよ」
九澄「ウソ…そんな…じゃあこの一週間の苦労は…」
校長「退学などとおどかしたのは 魔法を使えないあなたに
プレートの重要性を少し自覚してもらいたかったからなのよ」
九澄「俺…俺 退学しなくていいのか… よかった…よかった〜〜……」
校長「お陰でいい答えを聞けました 嘘いつわりはなさそうですしね
そして自覚が生まれたあなたにならこのプレートを渡してもいいでしょう
これまでのダミーとは違う あなた専用のプレートです
魔力を一切持てぬプレート 通称「MO」
煽り ついにプレートゲット!?だがM0とは!?