第百二十二訓 誰もが誰かを想ってる
庭に弾き飛ばされる九兵衛
同じく弾かれた木刀を手にする九『チッ スキを突かれたとはいえ 油断し…』
その場に木刀を手に走り来る新八
『長期戦になれば 実力差が モロに出る この勝負… 一気にカタを…!』
(以下、台詞のない、アクションのみで進行します)
打ち込む新八の剣と守る九の剣の切っ先が、E・T・の映画の指先のようにぶつ
かりあう
驚く新八の一瞬をついて、新八の剣を蹴り上げる九
そのまま新八の胴を横払いで狙い九
そこに走ってきた銀時が、落ちている剣を拾って投げる
投げられた木刀が九の手に当たり、九は剣を取り落とす
逆に九の皿をめがけ打ち込もうとする新八
だが、ジジイも同じく剣を投げ、新八の手に当てる
剣を弾かれる新八
九と新八、二人の剣は回転しながら宙に浮く
四人とも手に剣のない状況になり、期せずして四人一斉に剣を求め飛び上がる
剣を掴んだのは九と銀時
そのまま剣で互いの敵の大将を狙う二人
九『僕が新八君を斬るが早いか
君がおじい様を斬るが早いか
神速をうたわれる 僕の剣に挑もうというのか!!』
振るわれる九の剣を見ていて、違和感に気付く新八
『違う 僕じゃない 彼が狙うのは』
九『大将を狙い スキができた… 危険なのは 君だァァァァ!!』
銀時の皿めがけ打ち出される九の剣
だが、振り返り、にやりと笑みを浮かべる銀時
突いてきた九の剣を、回転するように避ける
そのまま後ろに振り上げた木刀の柄の部分で、九の胸を突き、皿を割る銀時
宙に粉々に砕けてゆく皿、呆然と見守る九
そのスキに九の剣をも奪う銀時
銀魂信者とエムゼロ信者がかぶるとは驚いた
( ゚д゚)共通点ねーじゃん
一本を新八に投げる銀時
だが、その銀時の背中に、コナキジジイのようにとりつくジジイ
ジジ『一瞬で九兵衛の腹を読み その皿を割るだけにとどまらず
木刀を二本取り戻すとは見事
だが 言ったはずじゃ この戦い 荷物を抱えて勝てる程 甘くはないと』
あがく銀時からコナキジジイのまま離れず、庭の石灯籠に銀時の腹を
したたかにうちつけるジジイ
銀時の皿も砕け、地面に倒れる
石灯籠も衝撃で折れ、半分の長さで斜めに庭に刺さる
無傷で庭に降り立つジジイ
『最後まで あの小僧に こだわっただ ぬしの敗因
なにをそこまで こだわ…』
だが、その一瞬、壊れた石灯籠の開き窓に、何かがみえる
それは石灯籠のむこうで剣を構える新八
銀時「いけ 新八」
怒声とともに剣を伸ばす新八
最後の一撃は灯篭の開き窓から、ジジイの額にぶちあたる
割れる皿
騒ぎに息を呑んでジジイを見守る柳生の一群
お妙、九兵衛、銀時
近藤、神楽、沖田と土方(まだ肩車)
ジジ「…ゴメン 負けちった」
勝ちにときを上げる近藤達
新八相手にじゃれているところに、父がやってきて勝負の無効を叫ぶが
ジジイがそれを制する
ジジ「すまんのう 九兵衛 じゃが これで よかったのかもしれんな…」
どうにかおきあがり、歩いてくる銀時の前に立つお妙
無言のまましばらく向き合う二人
銀時「…男だ 女だ 責めるつもりはねーよ
だが アイツは しってたはずだ
お前がどんなつもりで 自分の左目になろうとしてたか
お前は しってたはずだ そんなモン背負って
アイツのところに行ったところで 何も解決できねー事ぐらい
(新八達一行に向けて)
お前らは しってたはずだ こんな事しても 誰も幸せに
なれねェことくらい」
うつむくお妙
「…ごめん …なさい」
銀時「謝る必要なんてねーよ 誰も
みんな 自分の護りたいもの 護ろうとしただけ
… それだけだ」
そのまま歩いてゆく銀時
庭に倒れたままの九兵衛で、次回に続く。
コメント
担当編集の九州のお婆さんか
ら西瓜を頂きました。美味。
有難うございました。<英秋>
今週、やけに短いのは、省略したからではなく、本当にアクションシーンのみで
せりふがほっとんどないからです。本当ですよ。