【結局】涅槃姫みどろ 厄の3【ここなのよね】

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844名無しさんの次レスにご期待下さい
「たしかに怪しい…でも、怪しいのはあの人だけでしょうか?」
どこから現れたのか、長い黒髪の女性がマシロさまの目を覗き込んだ。
ウェーブのかかった髪が揺れる。
「ヒ、ヒトミ先生!」
顔を近づけられ赤面しているマシロさまを
私はその女性から引き離した。
「なんですか急に!」
「いえ、怪しいとか怪しくないとか、一体誰が判断するのでしょうと
 思ったものですから」
ミス・ヒトミ。想像妊娠で産休を申請したミス・マリアに代わり
ガルデローべに派遣された臨時講師だ。
前任の学校では教え子を道徳的に良いとは言えないような趣味嗜好に
目覚めさせたり想いを寄せる若い男性教師を破滅させたりと良い噂を聞かない。
「たとえば…女性だけの世界に、男の子が紛れ込んでいたとしたら…」
ミス・ヒトミは窓の外を眺めながらつぶやいた。
「とんでもなく怪しいですね」
視線の先には大事そうに栗を抱えるリスがいた。