M:4 脱出!?
愛花「とにかく早く出ようよ こんなトコに閉じこめられたままじゃ気味が悪いよ
久澄くんゴールドプレートなんだしここ出る魔法くらいすぐ…」
ハッとなる愛花
(やだ…私怒ってるんだっけ 気安く話しちゃダメなんだった)
久澄(やっべ…どーしよ
当然魔法なんて使えねーし でもどーにかしねーと変に思われるし……
カギ閉められたドアは力技じゃ破れそーにねえし……)
歩き回って周囲を観察
(だめだ とどく範囲に窓一つねえ!!他の扉もカギかかってるし)
「う!!」(愛花が久澄のことをじっと見ている)
愛花「あの……早く出ようよ」
久澄「いやーハハハ 誰もいねーの確認してたんだ あわてんのはそれからでも遅くねーしさ」
(やっべ〜怪しまれてるか?)
愛花「?」
(……どゆ事?
てか…なんで魔法使う気配がないんだろう?
教室一つ壊しちゃう人がここ出られないなんてハズないし…)
久澄「へ…へへへ…」
ニヤリと笑い上着を脱ぎネクタイを外す久澄。(愛花視点)
「ヒヒヒ」
愛花(もしかして出る気なんてハナからないんじゃ…)
愛花の妄想
久澄「ヒハハ――!!叫んでも誰もいねーぜ!!」
愛花「ひっ!!!」
久澄「こないだの続き楽しもーかい!!」
ネクタイで腕を縛られ襲われる
愛花(なんて事にいい!!!)
久澄走り出す
愛花「きゃ―――」
柊「久澄!いないのか? どこに行ったんだ」
久美「先生 愛花もいないんですけど」
柊(あのガキと愛花が2人していないだと!?)
「自習!!」
(考えすぎかもしれんが念のため…)
久美「2人とも片付けにいったキリか?」
ミッチョン「お互い険悪度がMAXになってたりして」
久美「まさか…」
格ゲーの描写 TAIGA VS AIKA
久美「あたしらも行くぞ」
ミッチョン「……うん」
愛花に向かってジャンプする久澄
愛花「いやああ!!」
しかし、久澄は愛花を飛び越え壁のぼりを始める
久澄「うおおおお」
愛花「え?」
久澄「のォォ だっは――――!!」
派手に落下
久澄「いてて……」
愛花「な…何なの?」
久澄「あの上のドア あのガラス破りゃ出られっかなって思って…
根性でギリ届きそーな感じなんだけどな」
愛花「…?魔法じゃダメなの?」
久澄「俺は…極力魔法は使わねー主義なんだ そりゃ魔法は便利だ
でも便利すぎて何でも魔法で片付けちまうよーになるとろくな事がねえ
魔法になれちまうと特区の外でトラブった時何もできない人間になっちまうしな
だから俺はよほどの時以外授業以外の魔法は使いたくねーのさ」
(…なんてキレイ事で言いくるめられるワキャ…)
愛花「うん…わかる気がする」
久澄「ヒ・ヒ…柊が…魔法使って出てく分にゃ止めねーけど」
愛花「え? …そのー私はさっき声震砲使っちゃったから今日はもう魔法使えないの
あの魔法は初級のレッドプレートの容量いっぱいの魔法だから」
久澄(一日の使用限度なんてあるのかよ)
愛花「一年であんな上級魔法入力してる人はいないんだけど
父さんがどーしても入れとけって…
私 小中ってずっと女子ばかりの私立に通ってて共学は初めてなの
父さんが心配して心配して」
久澄(…たしかに親バカヅラしてやがるぜ)
「そんじゃ悪ィが俺の主義につき合わせる事になっちまうな」
愛花「う…うん」
久澄「つー事で…トライアゲイン!!!」
ずり落ちる
「のォあー ヒ〜もっかい…」
柊「獣縄!!早く愛花を捜しだせ」
生きたロープみたいなのに愛花のにおいを捜させてる
(もし久澄といっしょだったらあのガキつるし上げの縛り首だ)
「!!見つけたか?」
獣縄動き出す
ミッチョン「いる?」
久美「ん〜何か音した 閉じこめられてんのかな―――」
ミッチョン「私カギもらってくる!!」
柊にぶつかるミッチョン
「ミッチョン「先生…」
久澄「ッシャー!!うまくネクタイかかったぜ!!あれつかまりゃ登れそーだ!!」
愛花「すごい もーちょっとのトコまで届いてる あの汚れって手のアトよね
ん?赤い?」
血まみれの久澄の手
愛花「きゃー!!九澄くん手!!手!!」←ここから先また九澄、前半は久澄。
久澄「んああダイジョブ もー感覚ほとんどねーし」
愛花「大丈夫じゃないよ!もう無理だよそんなの 魔法使ってよ!!」
久澄「いい!!?そりゃダメだ!!ここまできて魔法に頼っちゃケガ損だぜ
まだできっから平気だって…
う!! やべ…意識したら急に痛みが 手が…握れね〜〜!!」
泣き出す愛花「私…恥ずかしい 九澄君がこんなに実直な人だなんて知らなかった…
ヒドイ人って決めつけて勝手に怒って意固地になって…
ホントバカだ私!!さっきも襲われるなんて低次元な事考えて…」
久澄「!!? おそ… そーいや広いっちゃーいえ密室に2人きりか……
襲うにしても気がつくのが遅(襲う)かったね」
愛花「ぶっ プァ―――!! アハ…」
久澄「…今ので笑われると恥ずかしいんだけど…ま 何にしても今は脱出の事を先にしよーぜ
しかしネクタイに届いてもつかめねーんじゃ…」
愛花「チアリーダーみたく私が肩に乗れれば届くかも」
久澄「いけそーだな…でも」
愛花「平気がんばってみる」
久澄「そじゃなくて…」愛花のスカートに目をやる
「み…見やしねーけどさ そだ顔ジャケットでくくっちまえば」
愛花「…ううん平気 九澄君の事……信じてるから」
久澄を踏み台に手を伸ばす
愛花「よっ…もーちょい」
久澄「2本いっしょにつかんでな」
愛花「やった!!」ネクタイつかむ
柊「大断円!!!」壁をくり抜く
「愛花いるのか?」
久澄「!!!柊父?」
愛花「きゃああ」バランスくずしてネクタイにつかまったまま宙吊りになる
久澄「柊!!」
愛花「やだ怖い〜!!!」
柊「愛花!! 獣縄!!」
獣縄を使って助けようとするがその柊の顔面を久澄が踏み台にしてジャンプ
久澄「うるおああ!! つかまれ!!!」
「!!?」愛花をつかんだ久澄を縄がグルグルにして助ける
「うひ――」
「はうっ」着地の時頭打つ久澄
愛花「あれ…九澄君?… これ魔法?」
久澄「…いや緊急だったんでつい その いっしょにまきついてゴメン……」←ハッタリ
愛花「…ううん ありがと」
久&ミ「おーい」「いっ…先生」気絶している柊
こうして脱出の苦労は徒労に終わったが愛花の怒りを消し去る事ができ
結果的にラッキーな大賀であった
もっとも気を失わねばもっと幸運だったことは言うまでもなかった
愛花「んしょ…ほどけない…」
久澄←気絶中
煽り この幸福、羨ましすぎ!?
次号、早朝から魔法(!?)の特訓に励む大賀の前に現れた級友が…!?