ネギま!ネタバレスレ94時限目

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翌日の昼休み、三奈子は黄薔薇三姉妹と接触するべく校内を捜し回った。出来れば、由乃を捕まえたいと
思っていた。やはり、上の二人より下級生の由乃の方が話を通しやすいだろう。いざとなったら、先輩としての
立場を利用してでもネタは掴まなければ。横暴?強権的?だから何?私のような豪腕記者でなけりゃ、
百戦錬磨の新聞部員達のリーダーは務まりませんっての。
などと思いながら一年生の教室前を歩いていると……いた。紅薔薇のつぼみの妹である祐巳と、楽しそうに
話している。

「島津さん、ごきげんよう。ちょっといいかしら?」
「あ……築山三奈子さま。ごきげんよう」

努めてにこやかに話しかけた三奈子は、由乃の態度に警戒心が含まれていることを察知した。これも、
日頃の行いの賜物だろう。元々、歓迎されるなどとは思っていないし、その程度のことでへこむような
三奈子ではないのだった。

「単刀直入に言いますけど、最近貴女達が定期的に行っているという“週末勉強会”のことについて、
色々とお話を伺いたいわ」
「……!」

その途端、由乃の顔がさっと青ざめたのは、三奈子はもちろん祐巳の目にも明らかだった。これは、間違い
なく何かある。三奈子の記者魂が、めらめらと燃え盛り始めた。横では祐巳が、忙しそうに表情を交代させている。
これが噂に高い、『紅薔薇のつぼみの妹の百面相』だろうか。

「……何のお話か、分かりませんけど」
「あら、おかしいわね。じゃあ私が聞いたのはデマだったのかしら?」
「とにかく、私は知りません。それでは、ごきげんよう」

それだけ言うと、由乃は目を白黒させる祐巳の手を引いてそそくさと立ち去ってしまった。
一方、一人残った三奈子にとって、勉強会なるものが“クロ”であることは疑いようのない事実と
なっていた。