ネギま!ネタバレスレ94時限目

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867名無しさんの次レスにご期待下さい
「祐巳ちゃん、氷砂糖ばっかり食べないでよ」
「えー、だって乾パン硬いんですもん」
「若いうちから歯を鍛えなきゃだーめ」
そんな他愛もない事でも話が弾む。白薔薇さまも、祐巳と同じく冬休みに退屈してたんだろう。
正しいごろ寝とは何か、できゃあきゃあ盛り上がる。

何の拍子だろう、ふっと話が途切れた。
雲の隙間から日光が差し込み二人を照らす。
祐巳が窓の外に目を向け、暖かいな、と呟いたときだった。

「…ふっ、う…」
呻き声? 驚いて振り向くとさっきまでとまったく違う白薔薇さまが、いた。
うつむき加減で両目を閉じ、右手は口を抑え声を殺している。
「どど、どうしたんですか!? 気分でも悪いんですか!?」
慌てて傍によって訊いたが、目を伏せたまま首を横に振られる。
どうしよう、もしかしたら保健の先生が校舎にいるかもしれない、そう考えて外に出ようとすると、
「待って」
微かな声だったが、祐巳の足を止めるには十分だった。
口を押さえたまま白薔薇さまがゆらりと立ち上がり、言う。
「ごめん、肩、貸して」
トイレにでも行くのかな。そう判断して白薔薇さまの左腕を取って自分の肩に廻した。
「歩けますか?」
一歩踏み出そうとした、その時、

祐巳は後ろからもの凄い力で抱きしめられた。

「ぎゃっ!」
驚くと同時に怒りが湧いてきた。
本気で心配したのに、白薔薇さまにとってはスキンシップの前振りに過ぎないんだ。
「白薔薇さま! いくらなんでも!」
やりすぎです、と振り向いて言おうとしたが放してくれない。
顔が祐巳の背中に強く押し当てられるのを感じた。
「ごめん、ホントごめん…」
祐巳がふと目を下ろすと、白薔薇さまの手が祐巳の制服の生地を掴んでいた。
小刻みに震えるその手は、力の入りすぎで真っ白になってる。
白薔薇さまの腕で締め上げられ、祐巳が身をよじる。それでも腕はそのままだった。
しんとした薔薇の館。
何も言わないない白薔薇さま。
祐巳は驚きから立ち直ると同時に、だんだん怖くなってきた。
「あのー…」
そう呼びかけた祐巳の耳に何かが聞こえてくる。
「ふっ、くぅ…んん、ぁぁ…」
嗚咽? いや違った。