ネギま!ネタバレスレ94時限目

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848名無しさんの次レスにご期待下さい
祐巳の反対側の席に、二人並んで座っている志摩子さんと乃梨子ちゃん。祐巳が様子を伺おうと
視線を移した丁度その時、志摩子さんが何かを取ろうと食卓の端に向けて手を延ばした。

「あ、お姉さま。お醤油ならお取りしま……」

醤油さしを取ろうとした志摩子さんの手と、それをフォローしようとした乃梨子ちゃんの手が
一瞬触れた。その瞬間、思いっきり身体をびくっとさせて、慌てて手を引っ込める二人。そ
して何故か、そのまま硬直している。

「す、すみません……」
「いえ……いいのよ」

顔を少し赤らめ、俯き加減に食事を再開した志摩子さんと乃梨子ちゃん。
なんだこの二人の反応は。そういえばさっきからこの二人、やけに会話が少ないような気がする。
祐巳がそう不思議に思っていると。

「あの二人、結ばれたわね」
「えっ?」

祐巳の耳元で小さく囁く由乃さんの声。
結ばれたって、結ばれたって……、そうなのーーー!?
心の中で叫ぶ祐巳。すると。

「祐巳、何をボケっとしているの。早くお食べなさい」
「は、はい」

祥子さまに注意されてしまった。どうやら祐巳は、おかずの卵焼きを一切れ箸で掴んだまま、
しばらくの間固まっていたらしい。慌てて食事を再開する。
それにしても、「ボケッとしてる」だなんて。
低血圧で朝に弱い祥子さまにそう言われたんだから、きっともの凄く「ボケ」っとしていたに
違いない。祐巳は反省し、とりあえずは食事のみに集中することにした。

そうして朝食を食べ終わり、皆が一息つきかけたところで。

「これよりつぼみ会議を開きます」
「へっ?」
「つぼみ会議?」

いきなり由乃さんが立ち上がり、高らかに宣言した。
由乃さん以外のつぼみである祐巳と乃梨子ちゃんは、突然のことに驚いて顔を上げる。

「紅薔薇のつぼみ、白薔薇のつぼみ、ちょっとこちらへ」

そんな二人には構わず、由乃さんは「お姉さま方、ちょっと失礼いたしますわ」とにっこり
笑いながら祥子さまたちに告げる。そして祐巳と乃梨子ちゃんを引き連れて、少し離れた所にある
昨日と同じテーブルに三人で陣取った。席に着くと早々に、由乃さんが口を開く。

「では各自、昨夜の戦果を報告してもらいます。まずは私ね。昨夜もバッチリでした。以上」
「うわ、やっぱり」
「以上って、それだけですか?」

さっさと自分の報告を終えた由乃さんは、余裕の表情で優雅に紅茶を口にしている。

「今更私たちのノロケ話なんか聞いたって、しょうがないでしょう」

まあ、それもそうなんだけどね。
でもやっぱりちょっと聞きたいかなぁ、なんて祐巳が思っている間にも。
由乃さんはまるで司会のようにその場を取り仕切り、会議を次の話題へと進行させた。