ネギま!ネタバレスレ94時限目

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843名無しさんの次レスにご期待下さい
「女の子が、同じ女の子のことを好きになるのって……どう思う?」
「え?」

予想外の話だったのだろう。志摩子さんは乃梨子がどういう意味で言っているのか分からないと
いうような表情になって、乃梨子のことを見つめている。
やっぱりハッキリ言うしかないか。

「あのですね。私、志摩子さんのことが……好きなんです」

乃梨子は志摩子さんの目を見つめ返して、自分の気持ちを伝えた。
そして乃梨子の言葉を聞いた志摩子さんはさすがに驚いたようで、言葉を詰らせたように
固まっている。

「……やっぱり、変、かな?」
「乃梨子……」

志摩子さんはやっとのことでそう呟いたが、続く言葉はなかなか出てこなかった。
それは短い間のことだった。それでも乃梨子はその僅かな沈黙にも耐えられず、志摩子さんから
少し目をそらし、二人分を一人で喋ろうとするかのようにあれこれと自分の気持ちを話し出した。

「自分でもちょっとおかしいかなーって、思ってたんだよね。志摩子さんのこと見るたびに
ドキドキしちゃったりとか」
「乃梨子、あのね……」

志摩子さんに名前を呼ばれたが、乃梨子は自分の言葉を止められなかった。

「はじめはきっと、志摩子さんがあんまり綺麗だから、それでドキドキするんだと思ってたんだけど。
でも段々、それだけじゃないんじゃないかなあって、自分でも分かってきて」
「乃梨子」
「昨日の夜なんか志摩子さんと二人きりだと思ったら、なんだか落ち着かなくてよく眠れなかったし。
自分でも変だと思うんだけど、そう思えば思うほどなんだか止められなくって。やっぱり私少しおかし――」

止まらなくなった言葉の途中で。
突然志摩子さんに自分の手をそっと握られ、驚いた乃梨子は言葉を切り口をつぐんだ。
乃梨子が顔を向けると、志摩子さんは握った手をそのままに乃梨子のことをじっと見つめている。
刹那の間そうして見つめあった後。志摩子さんは口を開いた。

「私も乃梨子のことが好きよ」

志摩子さんは、真剣な眼差しでそう言った。
しかし自分の想いがすんなり受け入れられるとは思っていなかった乃梨子の頭には、
嬉しさよりもまず疑問の方が先に浮かんできた。

(それは……嫌われてるなんて思ってはいなかったけど)

でも自分の「好き」と志摩子さんの「好き」は、微妙に違ってるのではないか。
そう思った乃梨子は、自分の考えを口に出した。

「えっと。私が言った好きっていうのは、人として好きっていうのも勿論あるんだけど、
それだけじゃなくってですね……」
「分かってるわ」

え?と思う乃梨子の目の前で、志摩子さんは静かに目を閉じた。
それを見た乃梨子は、「こういう場面、ドラマや漫画で見たことあるかも」と頭の中で思った。
乃梨子の方に顔を向け、じっと目を閉じている志摩子さん。
これってやっぱり……キス待ち状態!?