ネギま!ネタバレスレ94時限目

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いつもの薔薇の館。
カリカリと小気味よく響く筆記音。
隣にはお姉さま。
幸せだ。

さらに今日は、部屋全体にいい匂いが広がっている。
なんでも祐巳さまが同級生の武嶋蔦子さんに珍しいお香を貰ったので、
試しに焚いてみたそうだ。
普通お香というと、かなり好き嫌いがあったりするものだと思うけど、
この香りはどうやら薔薇の館にいつものように集ったメンバー全員に受け容れられたらしい。

隣にいる志摩子さんがつぶやくように言う。
「いい香り・・・・・・」
「ええ、お姉さま」
ほんとうに。
不思議に目が冴えて、ペンが進む。なんだか心が浮き立つようだ。
他のメンバーの様子もだいたい自分と同じようだったし、
この分なら今日の仕事は予定よりはやく終わるかもしれない。

・・・・・・。

そろそろ太陽が夕日に変身しようかという橙色の時間帯。
予想どおり、そろそろこの日のノルマが終わろうかというとき、
窓の外を優美にそしてどこか気だるげに眺めつつ紅薔薇さまがおっしゃった。
「オナニーって何かしら?」

ハザード。
お茶をふき出す由乃さま。
お茶を浴びつつ硬直する黄薔薇さま。
隣では鈍い音とともにシャーペンの芯を折ったお姉さま。
一瞬呆けたあとに百面相を展開する祐巳さま。
理性だけが研ぎ澄まされて動けない私。

「由乃にかけられちゃった・・・・・・」
「ごごごめんなさい令ちゃんちょちょっとびっくりしてしゃっくりが」
「あれ、芯がうまく出ないわ・・・・・・」カチボキカチカチカチボキカチカチボッキカチカチカチカチボキカチカチ・・・・・・
「おおな・・・・・・じゃなくておねえさま!オナ・・・・・・じゃなくてお茶を入れましょう!」
「・・・・・・」

「ちょっと。みんなしてどうしたの。そんなにあわてて」
凛とした声が響き渡る。
「私、そんなにまずいことを聞いてしまったのかしら?
 誰かきちんと答えてくれなくって?」

しん、と静まりかえる部屋。
ここまで順調すぎるほど仕事をこなせていたのが問題だったのかもしれない。
最後になってこんな発言が飛び出すとは・・・・・・。