「何これ…?」
教室を掃除していた可南子が、乃梨子の机下から拾い上げた一枚の紙切れ。
そこには、インターネットのアドレスが書かれてあった。
家に帰った可南子は、早速インターネットに接続し、そのアドレスを入力してみた。
乃梨子の机の下に落ちてたため、仏像のページかと思ってたのだが…。
ページには『秘密の薔薇園』と、書かれてた
可南子は訳が分からなかった。
とにかく、適当にそこかしこをクリックしてみた。すると…。
『書庫』と書かれてる所に着いた。
可南子は、ひとまず一番上の『天使の交わり』と書かれてる所をクリックした。
…可南子は『天使の交わり』を読んでみた。
その内容とは…
未来の赤い薔薇と呼ばれる女学生由美の禁断の百合な日々を描いた話だった。
下にも同じタイトルが書かれている。可南子は、一通り読んでみた。
そこには、赤い薔薇と呼ばれるお嬢様。未来の黄色き薔薇と呼ばれる三つ編み少女。
黄色き薔薇と呼ばれる剣道娘。白い薔薇と呼ばれるお寺の娘。
可南子は思った。
この小説に出てくる人達が山百合会の人に似てると。
可南子は腹をたて、そのまま電源を落とした。
そして、そんな小説なんて忘れようとばかりに、ベットに潜り込んだ。