おずおずと顔をのぞかせる肉の花弁。縦長の、血のように紅い花弁だ。
その縦の長さの上から1/3の所に、ふつう、突起がある筈なんだけど。
「んー…クリちゃん見えないね…」
可符香が言った。そうなのだ。これだけ両手で広げてみせても、その突起は皮に隠れたままらしい。
「見たい?剥いて見せてあげてもいいけど、大変なんだよね…」
「うーん。大変ならいいよ、もう。それより、その太もも内股のバンソウコウ、何?」
晴美ちゃんはギクッとなった。言い訳しようとする。
だけどきっちりちゃんがそれを突然ビリッと剥がした…隠してあったものが、皆の眼前に。
―――『キラアス命』
タトゥーが彫ってある。えっと、たしかキラアスって?
「あーん!!もうヤダ恥ずかしい、だからバンソウコウで隠してたのにー!みんな私をバカな娘だと思っ
てるんでしょう、だってだって…」
彼女は、真っ赤になって涙をぽろぽろこぼし始めた。メガネのまま顔を覆う。
「だって、今時キラアスなんて…時代遅れもいいとこよ―――!!」
なんだか良くわかんない。けどどうやら、アソコを見せるより彼女には恥ずかしいことが起きたらしい。
「えー…っとぉ、じゃ次にしよ…カエレちゃんのを見ようか?」
「え?あたしは…」
「なによなによ、見せてくれないの?」
「だって、あ、あたしはぁ…パンツ見せ要員だしぃ…」
「なにいってんの、おっぱいの比べっこじゃ、あんなに得意そうに胸突き出してたじゃないの。」
「見せてよ、ねえ見せて、それとも、見せられない理由が何かがあるの?」
「いや、その…ちょっと黒いから…」
「いいじゃない、黒くったって驚かないよ。さ、見せて見せて。」
カエレちゃんは、渋々お湯の中から立ち上がると、例のベンチ型の岩にお尻をのせる。
彼女が両脚を開くと、皆が、うわ、と声を上げた。