くちゃっと湿りを帯びた音と共に、つんとした痺れが下腹から背筋を駆け昇った。
マリアの心配をしてる場合ではないと、私は自分の置かれた状況を思い出す。
宙吊りで脚を大開きにさせられたまま、私は先生より少し歳若い感じのする男に
茂みの下を弄られていた。彼の手首は下腹に隠れて私からは見えない。
けれども性器の内側に隠された粘膜を男の目に晒されていたのは明らかだった。
皆が溜息を混じえながら、一斉にそこへギラ付いた視線を浴びせ掛けていたのだから。
「いやあ……見ないで……」
私が首を振って嫌がる様子も、彼らに取っては興奮を掻き立てる為の演出でしかないのだろう。
「スプレンディッ――」
感嘆の言葉に合わせて、生温かい息がソコに掛かった。
嬉しそうな顔をした男にくんくんと匂いを嗅がれ、屈辱と羞恥で頭の血管が切れそうだった。
ぺろり、とむず痒い官能が走る。アソコを舐められたのだと気付き、私はイヤイヤと首を振った。
「止めて!そこ先生しか舐めた事ないの!!……ひうっ!」
舌を使った陵辱は、それでも止む事はなかった。実際私は手足をがっちりと固定され、
また度重なる官能に翻弄されてまともに抵抗出来ないのだから。
「ヤだ……あぁ……」
熱く柔らかい舌の肉が左右の襞を這い、ざらっとした感触に私は小さな悲鳴を上げる。
音を立てて内側を啜られた時には、声さえも出なかった。
舌が侵入し、中を舐め回されながら敏感な部分を指先で剥かれる。亀裂の下から上にかけて、
でろりと一際深く舐められて――
がくがくと頭の中が揺れ、立ち眩みにも似たブラックアウトを一瞬だけ体験した。
指で左右に開かれた私の粘膜に、男性の熱い肉塊が触れたのが判った。私は最後の力を
振り絞り、挿入を阻止しようと右に左に腰を捩って抵抗した。
「先生、お願い先生助けて――ッ!!」
肉塊を外そうとする。けれども無駄な話だった。
「いやああぁぁっ!!」
肉を押し分けて、男が私の膣内へ一気に侵入を果たす。
物憂げだけれど優しい先生の顔が脳裏に浮かんで、胸が張り裂けそうだった。
私は恥も外聞も無く、大声で――
泣いた。