軽く笑いながら火黒「いいよ、いいね!よし!ここでやめにしよう。」
良守「は?」
火黒「だって君、もう少し待ってたほうが面白くなりそうだからさ。そんな不完全な絶界で、あの攻撃ふせぐとはねー。結構力
入れてたんだけどーいつか見たいねぇ、完成を。俺、前にゼ使い見たときは生身だったからさー、フツーの力じゃ
戦えなくてねー。完成したらぜひお願いしたい。あ、君のどこを一番買ってるか教えようか。それはねー、力をふるうのに
まるでためらいのない所さ。君は俺と同じずっと加速し続けるタイプだ。後先考えずふりかえらず、自分の力に疑いを
持たない。それはいずれ周りの理解を超える。もう気づいているはずだ…疑うべきは世界だと…!」
良守「あ〜〜うっせえ。お前ホント分かんねー。分かりたくもねー。そんな疑ってばかりで疲れねーか?だっから、てめーは
ひん曲がっだんだよ。!」「ヘッバーカバーカ」
火黒「もしかして君…本当に分からないのか?何も…感じたことないのか…!?それだけの力持ってりゃ、世の中的に
完全に異物だ。周りと違和感あるだろう!?」
良守「ねえよ」
火黒「……まあいい。でも強くはなりたいだろ?俺が思うに、君はもっと不幸になるべきだな、大事な人や物を失ってさ。
そして最後に何かを大事だと思い込んでた幻想ごと全てを捨て去る…。何にも寄りかからない完璧な一人に
なることが条件だ。そうすれば君は、もっと強くなれる。君なら…志々尾君みたいな弱い人間とは違う、強い選択が
出来るはずだ。手を貸してやる。こっちに来いよ。」
良守「分かんなねぇよ…お前、なんかゴチャゴチャ言ってるけど、こっち来いってそれ、仲間がほしいって事じゃねぇの?
結局お前も一人はいやってことか?でも…俺も志々尾も人間を捨てたお前の仲間にはならない。強くなる…?
お前なんか強くない!!志々尾を弱いなんていうな!!」
火黒、怒り手から刀出そうとするが城が壊れ始める。
良守「な、地震!?」良守に上に壁が落ちてきそうになるが影宮が良守を引っ張って連れて行く
遠くで見てる紫遠(城の自壊が激しくなってきたな…空が狭い…霧も出てきた…潮時か…)
崩れ終わった城の跡、結界の中に座り込んでる良守と影宮
影宮「俺ちょっと呆れてんだけど。お前さぁ、あんなに迷いなく行くから勝算あるのかと思ったら、何も考えてねーじゃん
今んとこお前の攻撃で効いてんの、言葉だけだぞ。だから忠告だ」
影宮折れた刀を見せる。
影宮「お前が絶界で折ったあいつの刀、左が最初の方、見た目には分かりづらいが段々強度が上がってる。お前が
めり込んだ時の攻撃を思い出せ。お前、防いだことは防いだが、あいつの刀折れてなかっただろ?
まだあんなもんじゃねーぞ、お前さっき怒らせたから、今度こそ本気で来る。まだ絶界まともに使えねーくせに、
どーすんだ。」
良守「!影宮、それ知ってんの?」
影宮「遠目にだけど頭領のを見たことがある。あれは触れるとはじけ飛ぶとかいうレベルじゃないぜ。消え去るんだ。
後には何も残らない。刀も折れないようじゃ話になんねーよ。あともう一つ。奴のスピードももっと上がる。
お前の結界の立ち上がりじゃ絶対間に合わない。最初から全力で絶界をまとってるしかない。……
ていうか分かれ、無理だろうが。こんなの勇気じゃねえぞ。俺は認めない。死ぬ気かよ…!」
影宮「!?」(こいつ妖混じりでもないのに傷治ってきてないか?)
良守「影宮…志々尾は、強かったよな?」影宮「あぁ。」良守「じゃあいかねーとな。」
火黒がそとで刀を振り回している。
火黒「出て来いよ小僧。出て来いよ!!」火黒手当たりしだい城を切りかかる。
影宮「見ろよ!あんな化け物勝ち目ねーよ!!逃げるぞ!!」
しかし良守は動かない。
影宮「俺は逃げる!!ここまで来るのだって俺にとっちゃありえねー行為だ!こんな危ねーこと二度とするか!
死ねよバーカ!!」
良守「ありがとう、影宮。」
良守礼をいい反対方向に歩いていく。立ち止まる影宮。良守、絶界を纏って火黒の前へ
良守「火黒ォ!!」
火黒「いい度胸だ。だが── 一瞬だ。」火黒猛スピードで良守のほうへ
良守(火黒が強いのも俺に力が足りないのも分かってる…でも…刺し違えてもあいつを…)
影宮「立ち上がりが遅いって言ってんだろ。」
良守「影宮!?」
影宮が良守をかばうように前に出てきて火黒が切りかかろうとしてる所で
終わり