大泥棒ポルタ22

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96名無しさんの次レスにご期待下さい
「よぉ”北島”…俺のツラを覚えているかね?」
「わっ…忘れるわけがねぇだろう…!!」
「そいつぁいい…なら用件は分かってんな?」
「…!」

「ん…あ、昼の手入れでインク切らしてたぜ…」
「…!?」
「だが明日の締め切りで…確実に打ち切ってやる、いいな!」
「…し、締め切りがあんのか…明日」

「?何を悩んでやがる…さっさとポルタの原稿を仕上げればいいだろう?」
「駄目だ、俺の周りには批判のファンレターだらけ…俺がこのままポルタを発表すれば…嘲笑の的になるのはポルタだ!」
「あっそ…なら描かずに逃げれば?もっともその場合…ポルタが未完の漫画として扱われるのかすらも分からないがな…
 俺は知らん。自分で答えを出せばいい。だがな…明日は俺は自分の原稿を仕上げるぞ…」

…翌日

「ヒッ…あ、あれは”北島”…!!」
「原稿を渡しに来たぁ!…担当編集、出て来いやぁ!!」
「おい、”北島”…!お前、それじゃあポルタが皆の嘲笑を…」
「あんたに頼みがあるんだ…俺の残り連載数数話、その分の空きページをあんたにやる!
 だからその代わり、何かハプニングを起こしてくれ!そのハプニングに乗じて、この原稿を破く!!」
「!!」
「ポルタは俺に最高の二ヶ月間をくれた…だからあえて、俺はポルタを未完のまま終わらせるんだ!
 ポルタは笑わせねぇっ!それが俺の答えだ!」
「…お前、俺を慈善家と勘違いしてねえか…?連載枠だけ上手いこと頂くかもしれないんだぜっ」
「俺はあんたを信じてる!あんたは俺が連載を始めた時、主人公の仇キャラを出したからな…」
「…!」
「次の一瞬だけ…皆の注意を惹いてくれっ!!」

「ッ…クッ!!………みんなぁ―っこっちを見てくれぇあああ―――っ!!!!」
「な、何ですか岩代先生、どうして服を脱ぎだすんですか!?」

ビリビリ―ッ

「き、北島先生まで何を――っ?原稿を破くなんて…イカれているのか―っ!?」


―こうして…漫画家・岩代は、再び連載継続権を得た。しかし争い続ける漫画家たちの連載は、未だ始まったばかりだ…
北島作・「大泥棒ポルタ」→未完
岩代作・「みえない人」→連載継続
TO BE CONTINUED