先週から引き続き帰って!と頼む少年。
無汰か・・・!?どうしてお前がここに!?と驚く屑桐。
どうやら屑桐の弟らしき少年は無汰と言うらしい。
母には行くなと言われてたが自分の貯金箱を割ってここまで来たらしい。
「おい・・・まさかあれからお袋が!?」
と屑桐は心配するが御柳を先頭に華武3人と選抜のチームメイト達が現れる。
オレ達に隠し事でもあるのかと問う御柳に屑桐は汗を流す。
猿野が無汰をあやかそうとするが無汰は反抗する。
2人兄弟?と聞かれるが屑桐が一番上で、2番目が無汰自身で11才、
そして10才の妹と8才と4才の弟と続くらしい。
今は大事な試合中だ!さっさと帰るんだと言う屑桐に
「いやだ!オレは帰らない!兄ちゃんとじゃなきゃ帰らないよ
だって母ちゃんは今すぐ手術が必要なんだ・・・
その手術は今日なんだよ!!!
兄ちゃんが今すぐ戻ってくんなきゃ
これで最期になっちゃうかもしれないんだよ!!!」
と無汰は泣きながら叫ぶ。
どういうことだと猿野が聞くと無汰は状況を説明しだす。
屑桐家はずっと貧乏で父親が借金を残したまま亡くなってしまう。
それから母は父親の分も毎日働いて働いて子供達を食わせた。
母はビルのそうじと印刷屋で働いてそれでも毎日弁当を作ってくれた。
指先はいつも洗っても落ちないインクでまっ黒で
いつ見ても母は働いていてだからきっとそれでどんどん体を壊した。
そして屑桐が甲子園に行く前の日の夜に母が急に倒れてしまった。
なのに屑桐は大事な試合を休めないと全然帰ってこないから・・・
と言う途中でこれ以上吹聴するなと屑桐は無汰の口を塞ぐ。
それを聞きやるせない表情の御柳と驚く久芒と朱牡丹にそれで・・・と理解する牛尾。
久芒と朱牡丹は今すぐ帰ってくださいと説得する。
無汰は屑桐の顔をチラっと見るが屑桐は
「駄目だ・・・帰れ今戻ってもお袋は喜んではくれんだろう」
とそっけない。
「皆の言う通りだと思う・・・
意地を張らずにここは帰ってあげた方がいいよ」
そう牛尾は勧めるが屑桐はうるさい・・・と怒りさらに
「オレの家庭についてキサマに口出しされるのが
最も煩わしいとなぜ気づかんのだ牛尾!!!」
と絶叫する。
「オレは誰の手も借りん・・・
自分の力のみで家族の平穏を手にするのだ!」
と続ける屑桐に無汰は
「父ちゃんが死んじゃってからとくに 兄ちゃんは野球ばっかりだ・・・
でにホントをわかってんだよ兄ちゃんがなんでそんなに甲子園にこだわってるのか」
そして場面は無汰の回想に入る。