伏線の矛盾を従えてBLEACH★275読者を潰しに現れる
詳細バレ
隊首会での日番谷。その顔は何故かとても悲しげ。
そんな日番谷をこれまた悲痛な面持ちで見ている卯の花。
目を閉じて、卯の花が回想し始める。
ベッドで眠り続ける雛森…。
BLEACH189.キャンディ
煽り:共に育ち、支えあい、笑い合えたあの頃の二人…
表紙:まだ幼い日番谷と雛森がキャンデイを食べてる
未だに目が覚めない雛森を一人見舞い続ける日番谷。
そこに卯の花が入ってくる。
「またいらしてたんですか…日番谷隊長」
「…なあ、卯の花さん。雛森は、いつ目ぇ覚ますんだろうか」
「…体の方は健康そのものなんです。しかし、それでも目を覚まさないということは
やはり精神的なものが原因なのでしょう…」
日番谷、藍染の顔を思い出し拳を握り締める。
「そうか…」
しばらくの沈黙の後、卯の花が日番谷に声をかける。
「日番谷隊長、お気持ちは察しますが貴方も少しお休みになられたらどうです?
こう毎晩ろくに眠らずにご看病なさってはいくら隊長の貴方でもお体を壊しますよ」
「あぁ…でも、もう少しだけここにいさせてくれ」
ちょっと微笑んで、卯の花が日番谷に何かを手渡す。
「えぇもちろん構いませんよ。それではこれをどうぞ」
「これは…」
日番谷が手渡されたのは飴。恐らくソウルキャンデイ。
「栄養がつまっていて、食べたら元気になりますよ
「…ガキ扱いしてねぇか?」
不機嫌な顔をしながらもそれを口にする日番谷を見て卯の花は微笑む。
「!?」
その瞬間雛森が跳ね起きて、窓の方へ駆け寄る。
唖然とする二人、だが日番谷がすぐに雛森に駆け寄って肩を掴む。
「ひ、雛森!気がついたのか!?おい…」
しかし雛森は窓に両手をつけたまま反応をしない。そして呟く。
「キャンデイ…」
「え?」
日番谷が向いた先には夜空に輝く満点の星たち。
「キャンデイ…」
そう言って日番谷の方へ振り向いて星を指差す。その顔はあどけない。
「お婆ちゃんがね…キャンデイを買ってくれないの。私はいっぱいいっぱい食べたいのに…。キャンデイ、食べたいなぁ…」
再び雛森は窓を見上げる。
「雛…森…」
日番谷、愕然とする。卯の花悲しげに目を伏せる。
(憧れの人を慕い続けることで満たしてきた幸福…。それが幻想だったと
理解してしまった今………)
…彼女の脳は自我の崩壊を選んだ…
卯の花涙を流して目を閉じる。
「卯の花さん……悪いが席を外してくれないか…・」
卯の花黙って退出。日番谷は雛森の肩にそっと手を置く。
「雛森…。俺が山ほどキャンデイを買ってやるよ」
「本当!?」
「ああ…本当だとも」
狂喜する雛森に日番谷は瞳に涙を浮かべながら微笑む。
そして伝令係が隊首会の報告に。
「分かった…直ぐに行く」
背中で答えた日番谷。
そして今、隊首会に臨んでいる日番谷へと場面は戻る。
煽り:あまりにも空しい幼馴染との別れ…
日番谷はその胸中に何を思うのか…