パンティラ★いちご100% part110★パンティラ
第162話 「抑えきれない」
真中の下で涙を流す東城
[幸せ・・・たとえ叶わない恋でも・・・]
[今だけは・・・こうして・・・]
ぎゅっ
淳平を抱く腕に力が入る
(いけないことしてるのは分かってる・・・分かってるけど・・・)
中「ん・・・」
淳平が目を開ける
東「!?」
咄嗟に淳平から逃れようとするが、重みで上手くいかない
「西野・・・?ムニャムニャ・・・って、と東城!?」
夢見心地で西野と戯れてい淳平は、驚いている
中「ごっ、ごめん・・・!!その俺・・・西野と間違えて・・・」
ドクン・・・東城の鼓動が増す
東「・・・いいの・・・」
中「え・・・だって東城泣いて・・・」
東「こ、これは・・・あ、あれ・・・?」
意思に反して、目からは涙が溢れ出てくる
東「うっ・・・うっ」
中「と東城・・・大丈夫か・・・?」
東「・・・いいの
もう真中くんと結ばれたいとは思わないから・・・だから・・・
真中くんのこと、好きでいてもいい・・・?」
中(え・・・!?)
泉坂駅。
唯「よーっし!学校終わり!淳平、驚いただろうな〜
唯が呼んだの東城だって知って!ニシシ」
帰り道。前を歩く後姿に見覚えがある。
唯(あ、あの後姿は・・・西野さん!?)
声を掛けようと思ったが、西野の後をつける
唯(もしかして淳平の家に行くのかも・・・)
真中宅に着いた
唯(やっぱり西野さん、淳平の家にきた!)
バレないように後をつける
こたつの部屋。
中「あ・・・あの・・・」
中(東城・・・まだ俺のことを・・・
俺は東城のことは好きだ・・・
だけど・・・だけど俺が一番大切にしたいのは西野で・・・)
真中の困惑した様子を感じ取った東城
東「ごめんなさい・・・ダメだよねそんなの・・・
真中くんと西野さんに迷惑かけちゃうね・・・
びっくりさせちゃってごめんなさい・・・じゃ、あたし帰るね」
ダッ、と駆けるようにして帰る
中「・・・東城!!」
真中宅前。
唯(西野さん・・・あの手に持ってるのは、お菓子かな?)
西野がインターホンを押そうとしたその時
ガチャン!!
西「きゃっ」
タタタタタタタタタタタ
玄関から東城が飛び出し、走っていった。
中「東城!東じょ・・・!!あ・・・」
西「淳平・・・くん?」
交錯する真中と西野の視線・・・