プリンセス〜シャーマンキング77〜ハオ

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426ともしびより転載
 「めぐさん、みなみさん、そしてシャーマンを応援し続けてくれたリスナーの皆さん、このたびは突然のシャーマン終了の件でお騒がせさせてしまい、大変すみませんでした。
 終了の理由については、いろいろと憶測が飛び交っているようですが、原因の元をたどれば、やはり自分自身の力不足であったことに違いありません。
 商業誌という大枠の中での連載は、一部の人気だけで支えられているほどないもの(?)ではないですし、僕自身が何よりそう考えているので、「6年続いた作品だから」という理由での編集部の好意を、簡単には受け取ることができなかったのです。
 それでも、どんなに格好悪くても応援してくれる読者のために、最後まであがくべきだ。とも考えましたが、それを戦い抜くには、あまりにも心の支えが足りなかった。
 ここはやはり、僕自身の力不足。本当に申し訳なく思っています。
 
 さて、ここからが本題。
 問題のあのラストですね、「プリンセスハオ」一見ふざけているようですが、あれは自分なりに考えに考えた、とりあえずの結末です。
 ことの流れを追っていけば、シャーマン終了の宣告を受けたときには、時すでに遅し。
 残りの8週でまとめきれるページは、僕には残されていませんでした。
 無理にでもたたもうと思えば、それは、たやすくできたのですが、ダイジェストによっての結論だけが見えるのでは、そこにはまるで意味がなく、この作品にとって一番大切なことは、そこへ至る過程だと考えたからです。
 それはただの、わがままかも知れないけれど、僕の中には葉とハオ、それにアンナやみんなの最後のふんばりのイメージが、しっかりとありました。
 こればっかりは絶対、省略したくなかったのです。
 そうして、中断という道を選ばざるをえなくなったのですが、とりあえずの結末は必要で、それならまず現状だけは、はっきりさせておこう。という考えに至り、あの形になったわけです。
 もちろん簡単には理解できないことだとは、わかってはいるし、実際賛否両論、大いにあったことと思います。
 ただひとつ、そこで考えて欲しかったのです。
 なぜ、ハオがお姫様でなければいけないのか。
 本当に強い心とは何なのか。
 アンナも一応の答えは言っています。
 でもそれにはどんな意味が込められているのか。
 少年漫画誌において、わかりづらい作品を描く自体、問題で、実際中断という残念な形になってしまいましたが、それは、それを考えてもらう、よい時間ができた。と、とらえることができるかもしれません。
 「ものは言いよう」一見イメージの悪い言葉ですが、問題はそれをとらえる自身の中にあります。
 言い換えれば、なんだってなんとかなるんです。
 「なんとかなる」葉のこの言葉に嘘はありません。
 あきらめない限り、起こりえるものなら絶対に。
 
 それでは、長くなってしまいましたが、この作品を応援し続けてくれた皆様、今まで本当にありがとうございました。
 いつかどこかで、続きが書けることを願っています。
 お元気で。」