「めぐさん、みなみさん、そしてシャーマンを応援し続けてくれたリスナーの皆さん、このたびは突然のシャーマン終了の件でお騒がせさせてしまい、大変すみませんでした。
終了の理由については、いろいろと憶測が飛び交っているようですが、原因の元をたどれば、やはり自分自身の力不足であったことに違いありません。
商業誌という大枠の中での連載は、一部の人気だけで支えられているほどないもの(?)ではないですし、僕自身が何よりそう考えているので、「6年続いた作品だから」という理由での編集部の好意を、簡単には受け取ることができなかったのです。
それでも、どんなに格好悪くても応援してくれる読者のために、最後まであがくべきだ。とも考えましたが、それを戦い抜くには、あまりにも心の支えが足りなかった。
ここはやはり、僕自身の力不足。本当に申し訳なく思っています。
さて、ここからが本題。
問題のあのラストですね、「プリンセスハオ」一見ふざけているようですが、あれは自分なりに考えに考えた、とりあえずの結末です。
ことの流れを追っていけば、シャーマン終了の宣告を受けたときには、時すでに遅し。
残りの8週でまとめきれるページは、僕には残されていませんでした。
無理にでもたたもうと思えば、それは、たやすくできたのですが、ダイジェストによっての結論だけが見えるのでは、そこにはまるで意味がなく、この作品にとって一番大切なことは、そこへ至る過程だと考えたからです。
それはただの、わがままかも知れないけれど、僕の中には葉とハオ、それにアンナやみんなの最後のふんばりのイメージが、しっかりとありました。
こればっかりは絶対、省略したくなかったのです。
そうして、中断という道を選ばざるをえなくなったのですが、とりあえずの結末は必要で、それならまず現状だけは、はっきりさせておこう。という考えに至り、あの形になったわけです。
もちろん簡単には理解できないことだとは、わかってはいるし、実際賛否両論、大いにあったことと思います。
ただひとつ、そこで考えて欲しかったのです。
なぜ、ハオがお姫様でなければいけないのか。
本当に強い心とは何なのか。
アンナも一応の答えは言っています。
でもそれにはどんな意味が込められているのか。
少年漫画誌において、わかりづらい作品を描く自体、問題で、実際中断という残念な形になってしまいましたが、それは、それを考えてもらう、よい時間ができた。と、とらえることができるかもしれません。
「ものは言いよう」一見イメージの悪い言葉ですが、問題はそれをとらえる自身の中にあります。
言い換えれば、なんだってなんとかなるんです。
「なんとかなる」葉のこの言葉に嘘はありません。
あきらめない限り、起こりえるものなら絶対に。
それでは、長くなってしまいましたが、この作品を応援し続けてくれた皆様、今まで本当にありがとうございました。
いつかどこかで、続きが書けることを願っています。
お元気で。」