スクールランブル【ネタバレ】♭18

このエントリーをはてなブックマークに追加
52 ◆47EfTTS5jw
詳細投下します。

―――――――――――――――
♯92 Let's Make Love
「遊びすぎたーーー!!」
中間テストの勉強を全然していない、と天満の悲鳴が教室に響く。
さっそく英作文について沢近に泣きつくが、彼女は今日も欠席していた。
「でもよ! まさかあの二人が付き合っているとはね〜〜〜 驚いたぜ!」
天満を余所に、美琴が話題を振る。
「八雲と播磨君のこと? あれはあれで興味深い」
「2人とも邪魔しちゃダメだよ! 恋愛は初めが肝心なんだから! 2人きりにしてあげよ!」
そして、屋上では。
「俺の夢は陸にしかない! 妹さん! 黙ってついて来てくれ!」
学ランを着た播磨が、八雲と対峙していた。さっそく、マンガの打ち合わせが始まる。
ここでドッカーン――恋のお話でドカーンというのは――俺はこれがいいんだ――私は面白いと思います――
「でも製作段階の楽しさと読む人の面白さはちょっと違うと思います・・・」
「そ、そうか! うーん・・・・―――こっちのが好きなんだけどな。ソレを言われると・・・・・」
ともすれば自己中心的になりがちな播磨の漫画ストーリーに、的確なアドバイスを入れていく八雲。
順調な打ち合わせだったが――――――
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
汗をかく播磨。屋上入り口の扉から、ピコピコ毛が飛び出していることに気が付いたのだ。
「・・・・妹さん。今日の打ち合わせのこと・・・・誰かに言った?」
「え・・・・? いえ・・・・誰にも・・・・・」
八雲は扉の向こうに気付いてないようだ。
バレバレだっつーの、とそろりそろり扉に近づいていく播磨。そして扉を開けると――――
「塚本」
「わぁう!?」
「・・・・と、その他」
目の前には狼狽する天満と、ダッシュで逃げていく音だけが残った。C組全員が覗いていたらしい。
何をやってんだと問う播磨に、天体観測! と苦しい言い訳をする天満。。
「だって、自分の妹と友達が付き合ってるって、気になるじゃ〜〜〜ん?」
『だから・・・・・・違ーーーーーーーーーーーっつの!!!』
天満に肩を叩かれ、またも播磨は吹っ飛んだ。
「相手が播磨君なら安心かな!! 八雲は幸せモンだ!」
『その言葉・・・うれしいけど・・・・せつねーーーーー!!!』
「いや、そーじゃねって! 俺はただ打ち合わせを!!」
何の? と聞かれてそれはマン・・・・と言いかけたが
『言えねえ・・・・・!! マンガ描いてるとは言えねえーーーーーーーー!!』
苦悩する播磨。苦し紛れにマングースと答えるのだった。
天満はそれで納得したが、その時扉の外から播磨を呼ぶ八雲の声が届いた。
それを聴き、邪魔モノはただ去るのみ、とその場を去りかける天満。
帰り際、打ちひしがれている播磨の肩をぽんぽん叩きながら、
「八雲泣かせたら許さないぞ。遊びで付き合ったらあのコ哀しむから」
なぜか能條絵になった天満が播磨を脅す。
そのまま、ジョーダンジョーダンと笑顔で手を振りながら階段を下りていった。
「今・・・・誰かと話してました・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
声をかけるも、播磨は無言。
『なぜだ・・・・・いったいどこで・・・・ずれちまったんだ!?』
立ち上がり、顔を八雲に向けた。
「妹さん・・・・・君に伝えておかねばならんことがある・・・・」
外の光が差し込んで、その場を照らす。
「俺達は・・・・・俺達は、つきあっている・・・・・・・らしい・・・・・」
「え・・・・・」
八雲が、静かに頬を染めた。

その頃、沢近邸では。
「お嬢様 学校は・・・・」
「ん〜〜〜っ そろそろ行こっかな〜〜〜〜〜!」
沢近がソファーに寝転がって伸びをしていた。。