かってに改蔵 〜41歳の春だから〜

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951お約束
WEBサンデーでも告知があったとおり、かってに改蔵は33号を持って終了です。
はぁー、やっと発表できた(笑)。
展開を見ていたら大体の方は想像がついていたとは思いますが
打ち切りです。ええ、見事な(笑)。
作品の数字自体は可もなく不可もなくという感じだったと思いますが
(打ち切りの)理由としては
「雑誌の方針に合わない」
「編集部が久米田君に期待しているものと違う」
ということを担当さんから聞きました。
こういう世界なのでこの言葉を額面どおりに受け取っていいものやら
考えてしまうのですが、自分自身にも(打ち切りに対して)思い当たる節が
2,3あるものですから納得せざるを得ません(汗)。
それなりの手ごたえもってはじめた作品だけに
こういう終わりになるのは改蔵や羽美に大変申し訳ない、という気持ちです。
ヤンサンで続きを、という選択肢もあるにはあったのですが
ここまで作品作りに尽力してくださったの担当さんへの
感謝の気持ちもあり、(かなり強引な展開ですが)サンデー誌上で
完結させることを選びました。
応援してくださった読者の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
結末に関しては、与えられた条件の中で最善を尽くしたつもりです

改蔵を始めるにあたって僕の中で3本の柱がありました。
それは
1 少年漫画をやる。主人公は男の子。
2 刺激的な表現で興味を引くような見せ方はしない。
3 ラブコメはしない。
というものです。
ですが3については連載開始前・開始直後に崩れてしまいました(笑)。
1はぼくにとって譲れない一線だったのです。
改蔵は確かに色んな要素を詰め込んだ作品ですが
基本はドタバタ学園コメディです(あくまで僕の中では、ですが。)。
ラブコメ要素は作品のスパイスとして取り入れてはいますがメインではありません。
編集さんとの方針のズレは結局そこでした。
「社会派ギャグの設定は捨ててラブコメ路線にする。
うーみんの可愛らしさを前面に出していこう。」
ということだったのですが、これでは僕にとって改蔵をやる理由がありません。
それなら全く新しい作品を立ち上げた方が理にかなっています。
そもそも僕にとって羽美はそういうタイプのヒロインではないのです。
今思えば連載開始前から双方の意識には大きなズレがあったように感じます。
タイトルが決まるのに難航したのもタマタマじゃないでしょう。
「なんとかなる。」
と思いながらなんとかならなくなって、見限られたんだと思います。
読者不在のまま打ち切りが決まったのはとても残念ですが
斬ったはったの世界ですからこういう結果も仕方ありません。
なんだか愚痴っぽくなっちゃいましたが、けして恨みつらみではありません(笑)。
愚痴っぽいのは打ち切りという結果のせいであって
サンデー編集部には本当に良くして頂きました。
僕の体調に合わせてページ数を加減してくれたり、精神科に連れて行ったりして頂いたり、
と迷惑ばかりかけてしまった気がします。
今の編集長は僕の初めての担当さんでして、一緒に仕事できるのがとても
嬉しかったのです。
ただ力になれなかったことが悔やまれます。残念です、ホントに。
まあ、気を取り直して精進精進。また頑張ります。