【さくらTV】出目川ディレクター【演出家の鏡】

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112pge32「賭」文字バレ
月「で、いつ殺す?」
レム「そいつの居場所に連れて行ってもらい前もって風貌を教えてもらえばすぐ殺せる
死神は壁を抜けられるからな」
月「早い方がいい、明日にも…
しかし今すぐその決断をするのも安易だな
どうせLには早くても明日にしか会えない
今晩、殺し方と合わせ、よく考え明日にも返事するよ
いいか、レム
いかなる場合でも僕が指示するまでは殺すな
いかなる場合でもだ」
レム「ああ、それは約束してやるよ…
Lに関しては…」
月「ミサ、携帯の番号教えてくれ」
ミサ「やっと携帯の番号って遅いよ
ライトのも教えてね」
月「いや、僕の番号は教えられないよ」
ミサ「なんでよ! 恋人同士でそんなのない!」
月「僕はLにマークされてると言っただろう…
今の警察は特定した電話の会話を聞くことができるんだ」
ミサ「…そうらしいね…
あっ、じゃこれ、ミサの携帯1個あげる
いろいろ使い分けてたら3個になったから」
月に携帯を手渡すミサ
月「いいアイディアだ
ミサのなら多分、大丈夫だ」
ミサ「やった、これで離れててもミサと話せるね
毎日ラブコールするね
メールも沢山」
113pge32「賭」文字バレ:04/07/22 08:22 ID:HFc3cvlU
月「いや…こっちの電源は切り隠し持っておく
電話する時は最低限、必要なことをこっちからのみだ」
ミサ「え、そんな…
…いつ電話してくれる?」
月「多分、明日がLの処刑日になる…が処刑するしないに関わらず明日には一度連絡を入れるよ」
ミサ「えっ、明日♪なんか内容が恋人っぽくないけどその後、恋を語ればいいわ」
月「じゃあミサ…今日はもう帰るんだ」
ミサ「え、何? まだ7時じゃない
恋人の時間はこれからでしょ?
二人でゴハン食べに行ったりとかしてその後がいよいよ本番って感じで…」

月「ミサ…」
ミサの肩に手をやる月
ミサ「ん?」
次の瞬間、ミサに口付けをする月
リューク「ウホッ」
ミサ「ライト…」
月「いいな、今日は帰るんだ」
ミサ「はい…」
頬を赤らめ応えるミサ
月「レムと外で会話する時は周りに人がいないか注意し小声でだ」
ミサ「はい…」

[月宅の玄関]
ミサ「お邪魔しました―」
粧裕「ミサさん、明日も来てねー」
月(…)
114pge32「賭」文字バレ:04/07/22 08:23 ID:HFc3cvlU
[月自室]
カチャ
リューク「しかしいきなりキスとは驚いたな」
月「そうか? シホやエミの時も見てたじゃないか
ミサとはこれからもっと親密にし僕に心底惚れさせておく必要がある
そんなことよりもLを明日殺すかどうかだ
まだ流河が100%、Lだとは断定できていない
Lとて公になっていない今、流河が死ねば捜査本部の者に
僕がキラだという疑いが濃厚になることは覚悟しなければならない…」
リューク「なるほど
俺は「友達」とか言い合ってたから殺すのに躊躇しだしたのかと思ってたぜ…」
月「友達?…
話を合わせただけだ
最初から『友情を求めてくるなら受け入れてやろう』と言っていたはずだ
流河は夜神月のうわべの友達、Lはキラの敵だよ…」

そうだ、Lは敵…
流河がLと名乗った以上、殺すべき…
しかしあの本部のパソコンの中にもLらしき者が…
いや、どう見てもあそこで指揮をとっていたのは竜崎だった…
竜崎を消せば後はなんとかなると考えるのは軽率に思えるが…
竜崎は『まだ姿を隠しておいた方がいいかもしれない』などと
自分の身を案じる事を言い始めてる
隠れられ先にミサを捕まえられたらこっちが不利になる…
ミサを僕が殺せないのならミサが捕まるまで放置しておくよりも
捕まる前にミサとレムを利用しLを殺す方が…
もうここは賭けだ…
ここでLに『事故死』を使えば僕をキラだと疑える者はほとんどいない
いたとしても証拠などない
ミサに接触してしまった今、本部を全て把握する余裕はないんだ
Lが死んだ後の動きは想像しかできない
それにミサの心さえつかんでおけば目を使って…

月「明日がL…いや、少なくとも竜崎、流河の命日だ」
リューク「おっ、決まったな」
115pge32「賭」文字バレ:04/07/22 08:34 ID:HFc3cvlU
[翌日]
テーブルからいろいろな物を摘み上げ、観察しているL…

L「毛…」
捜査員「…」
L「スナック菓子、食べカス…」

キラと第二のキラはおそらく繋がった
例え第三、第四のキラが出てきたとしても私の顔はワタリ、この本部の者、そして―
夜神月しか知らない
彼の本部への出入りを一応、禁止しておくべきか…
私がまた身を隠すか…
いや、キラは顔だけで殺せるところまで来たと考えれば…
死を恐れずに私がやっておけることをやっておくべき…

L「乳…」
乳「?」
L「近日中、私が死んだら息子さんがキラです」
乳「えっ!?」

乳「急に何を言い出すんだ竜崎!」
L「私が死んだらその後のことは乳にお願いします
ワタリを自由に使えるようにしておきます
私が死んだらキラ、つまり月くんから何か聞き出せるのは
今のところ乳しかいませんから」
乳「…竜崎…
息子のいる時にはほとんど疑いが晴れたなどと言っておいて…
一体本心ではどこまで息子のことを!!
はっきり言ってくれないか!?」
L「私にも…私の本心がわかりません
こんなこと今までなかった…
キラと第二のキラが繋がったとすれば私は…

大ピンチです

ですから自分を冷静に分析できなくなっているのかもしれません
息子さんの疑いは理屈では数%しかないのも確か…
他に疑える者がいないから固執しているだけかもしれない…
それでも…
今、私が殺されたらキラは息子さんだと断定して下さい
ワタリにも断定させます」
乳「…」

同じ手を何度も使うのは嫌だが仕方ない…
もうここは賭けだ…
模木が今朝くれた情報も気になる…
既にワタリに調べさせているが夜神月の細かい動きは私しか…
116pge32「賭」文字バレ:04/07/22 08:36 ID:HFc3cvlU
[大学のキャンパス]
高田と歩く月
不細工A「"清楚"高田…いつから夜神なんかと…」
不細工B「昨日かららしいよ」
不細工A「くそ…結局、成績優秀のイケメンに持っていかれるのか」
不細工B「いや、高田の方から告ったらしいよ」
(ry「な…なんだそれ、"清楚"高田見損なった」
(ry「…高田が清楚ならお前は"一人よがり"今井だよ」

ベンチに座っているLに気付く月

L「あっ、夜神くん、こんにちは」
月「…高田さん、ちょっと彼と二人で話をしたいのでまた後で」
高田「えっ、あっ、はい…」
L「いいんですか? 彼女」
月「そんなことより『人前に顔を出すのは怖い』と言っていたのに大丈夫なのか?」
L「夜神くんがキラでなければ大丈夫だと気付きました…
外で私がLだと知っている人は夜神くんだけですから」
月「!…」
L「なのでもし私が近日殺されたら…
『夜神月がキラ』だと、乳を始めとする本部の者と他のLに言っておきました」
月(…こいつ、まだこういうタイミングで『他のL』などと…)
L「あれ? 言いましたよね? Lと名乗る者は私だけではないと…
『L』というのは数人の捜査団だということにします」
月(『します』…ふざけてるのか?)
L「夜神くんも私の休学を寂しいと言ってくれましたし少しは気分転換に来ることに…
死ななきゃ大学は楽しいところです」
月「…ああ、流河がいないと話のレベルの合う者がいなくてつまらないよ」
L「それで才女の高田さんですか?」
月「まあ、そんなところだ」
117pge32「賭」文字バレ:04/07/22 08:37 ID:HFc3cvlU
『Lは数人の捜査団』…
これはいくらなんでもはったりだ
しかし本当に今日、こいつを殺して大丈夫なのか?
パソコンの向こうのL…
Lがこいつだけでないのは嘘でもなさそうだ
それに乳…

L「学食でケーキ食べませんか?」

やはり今の時点でこいつを殺すのは早まった事になるのか?
…いやこいつ、殺そうと考えてたところにノコノコ出てきて
僕の決心を鈍らせている…
僕がキラなら殺されると考え、それに釘を刺しておく為に?
これじゃこいつの思う壺じゃないか…

L(模木が今朝、報告してきた四人のうちの一人、高田清美…
しかし高田はないだろう…
何故、急に女子と…
前からの付き合いの女もいるようだが…)

ミサ「ライトいたー!」
月「!」
ミサ「この近くで撮影あるから来ちゃった
2時からだからちょっとの間だけどね
大学って誰でも中に入れるんだね」
月(ミサ!…馬鹿…)
ミサを観察するL
その様子を汗を垂らし見ている月
ミサ「ライトのお友達?
個性的で素敵ね
私、ライトの彼女の弥海砂、よろしくね」
L「流河早樹です」
月(いや…勝った
ミサには流河の本名が見えている!!)
ミサ「え? りゅうがひでき?」
月「!!…ああっ、そうこいつあのアイドルと同性同名なんだ
面白いだろ」
ミサの肩に手をおく月
ミサ(でも見えている名前と違う…
あっ、そうか…それわかったら変な子になっちゃうからライト止めてくれたんだ)
月(死神は名前を教えてはいけないという掟があるが
ミサが僕に教えるのは全く問題ない
ミサを直接、流河に会わせるなんて事は難しいと思っていたが…
流河…今回は出てきたことが裏目に出たな!!)
指を咥えながらミサを観察するL
月(ま…まさかこいつ感づいたのか?
『流河早樹』に対する反応だけで?…
いやアイドルの名前、皆反応する
それに第二のキラの可能性を考えたら奴の立場で笑っていられるはずが…)
L「夜神くん…」
ゴクッと息を飲む月
118pge32「賭」文字バレ:04/07/22 08:38 ID:HFc3cvlU
L「羨ましいです」
リューク「ブホッ」
L「『エイティーン』3月号からのミサさんファンです」
ミサ「えっ、本当? 嬉しいー!」
月(なんだこいつ?…なんで知っているんだ…?
モデルと言ってもまだティーン雑誌に少し出てるくらいなのに…
…マジなのか?)
ブスA「あっ、あの子ミサミサじゃない」
ブ(ry「えっ? ミサミサって?」
ブ(r「あっ、本当ミサミサだ」
ブ(「かわいい」
ブス「だからミサミサって誰?」
ブ「モデルだよモデル」
ブス「へぇー、東大にモデルなんていんの?」
b(ry「へー本物って小さくてよりかわいいー」
ミサ「わっ、やっぱり若い人多い場所だと結構知ってる人いるんだ」
月「まずいな…」
集まってくる不細工達
ミサ「やだ!!誰かおしり触った!」

L「なんて不謹慎な
どさくさに紛れて許せないですね
犯人は私が見つけます」
月(…)
ミサ「あはは、面白い」
豚「俺も触りてぇ」
もう一匹「バカ、止めろ…」
119pge32「賭」文字バレ:04/07/22 08:41 ID:HFc3cvlU
月(ミサが流河と出会ってしまいさらに僕との付き合いを知られた以上、
二人に会話させるのは危険…
即刻、流河を殺すべきだ!!
おかげで決心がついた
しかしさすがに流河のいる前でミサに『流河の本当の名前は?』と聞くわけにもいかない…
『二人になりたい』と言うにしてもこの取り巻きが邪魔…)
マネージャー「ミサ、もうスタジオ入りしないと!
また遅刻する気?」
ミサ「あっ、ヨッシー、ごめん…」
豚「おっ ジャーマネ?」
もう一匹「カッコイイ」
月(まあミサがここから出ていけばあとは電話一本で名前を聞き出せる
もういつでも流河を殺せるのと一緒だ…やった…)
ミサ「じゃあねーライト
私の仕事終わってからねー」
豚「えっ? ライトって夜神と…?」
buta「"清楚"は?」
駆けて行くミサを見ている月

月「…」
L「では私もたまには講義に出ることにします
3限目の心理学、一緒でしたよね」
月「ああ、僕も行くよ
トイレに寄ってからね」
Lと別れ、ポケットから電話を取り出す月
月(ミサはマネージャーと二人だろう…
電話で流河の名前を言うだけなら何の問題もない
じゃあな流河…いろいろ楽しかったよ
お前の名前を知って自分で殺せてよかった…)

物語は恐るべき事態へ!! 次号、「移動」!!
120pge32巻末コメント他:04/07/22 08:42 ID:HFc3cvlU
今回も頑張って描きました。そして赤マルの
コミックスカバーも頑張って描いてますのでよろしく(健)

フィギュア製作決定10月発売予定(\3,900込)
写真にはリュークと死神ボボのフィギュアが