ヒル魔ってかっこいいの?

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164名無しさんの次レスにご期待下さい
はっきり言ってしまうと妖一は、いわゆる美男子ではないと考える。
しかし彼の“優雅さ”は顔の作りなどに左右されるものではない。
初登場からして、アメフト部の宣伝で他の運動部の備品をごてごてに装備した
状態で栗田に突撃を跳ね返される。
この時、『ya-ha!アメフトこそ最強のスポーツだ』と言う台詞の場面である。
これだけをとっても妖一が確信犯的にヒールを演じる人物であり、今までにない
タイプであることが分かる。勧誘対象の生徒は興味なさそうであったが。
また凶悪に鋭角化されたシルエットからも、彼のアグレッシブさが伺える。
同じ様に他とは根本的に違う服装をした者は誰もいないことから、
彼の特異な位置が見て取れるだろう。

『アメフトはビビらしたら勝ちだ』
泥門校庭での戦い(泥門高校は左端で最も重要なデビルバッツ基地があった)
における、妖一の有名な言葉である。
この直前、妖一はアイシールド21を殺人タックルが得意技のダークヒーローに
仕立て上げた。
上記の言葉どおり、ビビらしたら勝ちの、あの場面では
アイシールドをアピールするべきであり、またそれによって賊学戦は快勝、
雪光学らをアメフト部へ引誘する布石ともなった。
しかし三宅ら態度の悪い一年の非常識な台頭により入部試験を余儀なくされる。
この試験でデビルバッツは新入部員を激減し、泥門はミリタリーバランスを
逆転されて苦しくなっていく。だがデビルバッツの、また泥門高校の
支配者であった妖一に落ち度はなかった。
ただ、ムサシの確執による人員の問題と三宅は、妖一ですら
(というかどんな者でも)カバーできるものではなかっただけである。

また彼ほど戦略、戦術に長けた者は他にいないだろう。
常に1プレイ先、2プレイ先を見ており、故に打つ手も早く、正確である。
先に挙げた賊学の戦いでも、正部員四名という劣勢でありながら
圧勝に近い戦いをしたのだ。
しかも妖一は五百万円の賭け試合しており、最終的には賊学を配下に置いた。
葉柱は賊学の主将であり、都議の息子でもあった。
その地位を利用して葉柱はあらゆる情報を原尾に流していた。
だがしかし葉柱のふがいなき部下足塚の不手際により、賊学は作戦中に
逮捕されてしまう。
葉柱の立場はさしずめ関ヶ原の戦いにおける小早川であったのだろう。
その不良殺法の練習成果は抜群であったはずで、まさに関ヶ原の戦い通り、
戦局は逆転していたのだ。
165名無しさんの次レスにご期待下さい:03/09/24 15:20 ID:9EIUK5kR
上記の二つは一般的な妖一の評価でもある。
だが妖一が誇り高く、また優しい
“漢”であったことはあまり知られていない。根拠をあげよう。

妖一はある試合よりの撤退時、直属の部下である栗田良寛レギュラーから
『最後まで頑張ろうよ』と言われ、
『勝つ気ねぇ頑張りなんざに意味はねぇ』と反論しているのだ。
もし妖一がただの戦略家であるのなら、
状況は妖一の言うとおりであるので、
なんのリアクションも必要とせず、そのまま上がっていたはずである。

その後、妖一はデビルバッツの司令(ちなみに妖一はQBを担っていた)
として
総攻撃を受けている中央突破へ向かう途中、阿含の靴底から脱出してきた
女子を救出した。
その女子には主務・小早川セナのアリバイ工作を協力させた。
そのことにより妖一はナーガがスカウティング中であることを知り
退却するのだが、ここで彼は女子アナとカメラマンを丁重に扱ったのだ。
妖一は敗戦の将であるので彼女たちを手下にするという選択もあった。
江戸テレビのアナそしてカメラは、秋大会に向けて情報漏洩となる公算が
大きいからである。だが妖一はそれをせず、結果として未来、
殺人タックルのリップサービスを生み出すことになるのだ。

そして彼は勢いに乗って、アメリカを長髪すべく罵倒する。
その理由が凄い。
『デビルバッツ相手にそういう態度が通用すると
思ってる奴がいるとはね』
非常に素晴らしい言葉である。

さらに平時、有名なエースのあるキッカーと合流するも
『今はお前がナンバー1だ』として勝負を断っている。

最後、力及ばず王城によって撃破されるとき、妖一はこう言い残した。
『ノートルダム大の光速のランニングバック。
奴は……お前より速い……』
トーナメントをデッドアウトの直前においても取り乱したりせず、
自らが愛でたチームを敵対する進へ誇ったのだ。

私は断言しよう、蛭魔妖一こそ男の中の漢であると。