こんな芸風だが、続きは見たいか?↓
灯りを消した部室の闇の中、天馬君が隣に寝ている。
さっきまでずっと2人でロボットの改良をしてた。
何度も繰り返した失敗の末に、やっと期待通りに動いたロボット。
それを見てやったぁと喜んだ天馬君の笑顔は、初めて彼に惹かれたあの時の顔だ。
あの時と違うのはその眼差しが僕を見ていたこと。
僕にもその喜びを分けてくれたこと。
彼の輝きに手が届きそうな気がして呆然としてたら、興奮した彼に抱きつかれた。
ばんばんと僕の背中を叩く君をとても熱く感じて、心臓が弾けそうになった。
「星沢、もう寝ちゃった?」
抑え目の声が僕の甘美な回想を中断する。
「ううん。」
横を向いたら天馬君と目があった。
暗闇の時間はとろりと流れる。
お互いのことしか感じなくなる。
天馬君は何か言いかけたけど、照れたような顔になって床に目を逸らした。
いつも無駄よく喋るのに、こんな時に黙るなんて。
星沢がいてくれてよかったとか、そんな言葉でこの闇を裂いてくれたならもっと簡単に楽になったのに。
何も言ってくれないから、僕はたまらなくなって君の引力のままに体を近づけた。