早速、MMRのアンチスレを立てたぜ!

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MMR第2話「阪神タイガース大躍進に潜む恐るべき陰謀を暴け!」

〜MMRとは?〜

世界中の超常現象をその科学力、行動力により解き明かしていくキバヤシを中心とした超エリート集団。


第一章「快勝のタイガース」

「それにしてもミヤシタさん、今年のタイガースは強いですね」
「ああ、爆発的な得点力で逆転につぐ逆転、最後まで目が離せない試合が多いよな」
「ファンの声援もすさまじいですよね。敵地が敵地に見えないところがありますし」
「そういやそろそろ対巨人戦の中継があるんじゃないのか」
「あ、テレビつけましょう」

ガチャ(ドアを開ける音)

「何だ二人とも。騒々しいな」
「あ、キバヤシさん。今、巨人阪神戦の中継をやってるんでそれを見てまして」

タイガースの攻撃中、打者一巡の猛攻で一挙八得点。スタンドが揺れるような歓声が響いている。

「タイガースか……」

テレビを前にして盛りあがる二人をよそに、一人沈黙するキバヤシ。
ふと、視線をテレビ画面へ持っていき、そして驚愕に目を見開く。

「こ、これは……!」
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第二章「疑問のタイガース」

翌日。
バタン!

「みんな、集まってくれ」
「どうしたんですかキバヤシさん。そんな血相変えて」
「昨日、野球中継を見ていて、ずっとひっかかってたことの答えがおぼろげにだが見えてきたんだ。それで確認のためにいくつか調べてみた」
「ひっかかってたことって、一体なんですか?」
「うん、今シーズンのタイガースの異様な強さだ」
「異様ってキバヤシ、別に不思議でもないと思うぜ。戦力だけ見れば、他の球団にひけをとらないし、金本、伊良部といった選手の加入もあるだろうし、別にあらためて異様とか言うほどじゃないと思うけどな」
「まあ、まずはこれを見てくれ」

そう言ってキバヤシは一本のビデオテープを取り出すとデッキにセットし、再生した。
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第三章「省略のタイガース」
「なんだ、昨日の中継を録画したのか?」
「みんなおかしいと思ったことはないか」
「あん、なにがだ?」
「別に、特になにかおかしいとは思いませんが」
「そうか、やはりこのことの不自然さに気付かないということは、それだけ計画が浸透してしまっているということか……」
「なんなんだよキバヤシ、いったいなにがおかしいんだ」
「ここを見てくれ」

そう言ってキバヤシが指差したのは、画面上、それぞれのチームの得点が表示されている「神8―0巨」という部分だった。

「巨人は“巨”と略されるのに対し、阪神は“神”と略されている。セリーグの他の球団を例に挙げると、ヤクルトは“ヤ”、広島は“広”、中日は“中”、横浜は“横”と略される。
他の球団は一文字目で表記されているわけだ。なのに、どうして阪神だけ二文字目、つまり“神”というふうに省略されているんだろう」
「ああ、言われてみればそうですね」
「たまたまだろキバヤシ。“阪”と略すより、かっこいいとか」
「ミヤシタ、そこが問題なんだ」
「なに? どういうことだ」
「“阪”から“こざと扁”を取ってみる。すると“反”になる」
「こ、これは……」
「そうだ、“阪神”とは“反神”――つまり神への反逆、神への反抗を意味していたんだ!」

「な、なんだって〜〜〜!!」
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第四章「疑惑のタイガース」

「そう考えると、“神”という略しかたは、自分達こそが神にとってかわろうとする意思の表れとも言える」
「しかしキバヤシ、いくらなんでも強引だろう。こじつけが過ぎる」
「そ、そうですよ。やっぱり、さっきミヤシタさんが言ったように、“神”という省略は“阪”とするより見映えがいいからとか、そんな理由だと思うんですけど」

楽観する皆に、キバヤシは沈黙する。
議論は一時中断となった。

「お、なにやってんだお前」
「なにってミヤシタさん、息抜きですよ。こうして無心にゲームすることで脳を休めてるんですよ」
「ゲームで脳が休むのか? で、なにやってんだ?」
「ええ、ポケモンですよ」

ガタッ!

「どうしたキバヤシ」
「俺達は、重要なものを見落としていたんだ」
「なんですって?」

「謎は……謎は全て解けた!!」
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第五章「電撃のタイガース」

「みんな、ポケモンショック事件を憶えているか?」
「ああ、確かアニメのポケモンを見ていた子供たちが、体の不調を訴えたやつだな」
「そうだ、それは画面から発される光がある種のパターンを持って視聴者の脳に過度の刺激を与えたというのが原因だった」
「以前ぼくらも似たようなことを検証しましたね」
「それなんだよ……」

キバヤシが再びテレビの画面を指差す。そこには一面タイガースファンで埋め尽くされたスタンドが映し出されている。

「これを見ろ。観客の大部分がいわゆるタイガースカラーの黄色と黒のメガフォンを持っている。そして笛や太鼓、ラッパなどに合わせてメガフォンを振ったり打ち鳴らしたり……なにかに似ていると思わないか」
「こ、これはまさか……」
「そうだ、規則的なこれらは、ある信号なんだ」
「信号!?」
「そうだ、人を破壊へと導くな!」

      _人人人人人人人人人人人人人人_
        >    な なんだってー!!    <
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    /     `''.v'ν Σ´        `、_,.-'""`´""ヽ
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第六章「破壊のタイガース」

「これを見てくれ」
「これは新聞の切りぬき……なんだ、どれも通り魔事件をあつかった記事だな」
「そういえば最近多いですよね通り魔。連鎖的というか、触発されて便乗しているみたいだ」
「便乗……、はたしてそうだろうか」
「どういうことだキバヤシ?」

キバヤシは別の資料を取りだす。
「こっちと見比べてみてくれ」
「ん、これはタイガース戦に関する記事ばかりだな」
「なにか気付かないか?」
「え、え……ああっこれは!!」

  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
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「そうだ、これら続発する通り魔事件は、いずれもタイガースが勝利したその翌日に起きているんだ!!」

「なっ、そんなばかな〜〜〜!!!」
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第七章「催眠のタイガース」

驚愕する皆を前に、さらにキバヤシは続ける。

「客席を埋め尽くす観客。その彼らの誰もが持っているメガフォン。色は黄色と黒だ。この色の意味は……そう、自然界最強の警戒色だ!」
「自然界最強の警戒色!?」

「例えば猛毒を持つスズメバチ。胴体には黄色と黒の縞模様があるが、それはどんな生物にとっても一目で危険だと分かる目印なんだ。
 その危険を示す色の組み合わせのメガフォンが、観客席では一定のパターンでうごめく。その様子はテレビ中継を通じて全国に流される」
「す、すると……」
「ああ、もしそのメガフォンの動きや音が、なんらかの信号を発するように意図的に仕組まれていたとしたら……」
「じゃあ、一連の、全国で同時多発的に起こっている通り魔事件は!?」


       ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _| そうだ、
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \ 黄色と黒のメガフォンが
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   > 発する破壊信号を
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__読み取ってしまった人間が
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /犯行におよんでいたんだ!!
       l   `___,.、      ./│    /_
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,     /
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ  /_
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、  
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | ` l/ ヽ   ,ヘ
     /   !./l   \    ./    │   _    \/ ヽ/
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i       
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「な、なんだって〜〜〜!!」
818/10:03/07/12 02:29 ID:03x9Jf4r
第八章「扇動のタイガース」

「そう考えると他のことにも説明がつく」
「どういうことだ?」
「例えば球団の応援歌、六甲おろしだ!」
「なに、六甲おろしになにか秘密が?」

「あの歌のサビの部分はこうだな、
『ゴーゴーゴーゴー 阪神タイガース フレーフレーフレーフレー』
 この“フレー”の部分、これは“震え”“奮え”“振え”といった意味に通じ、ひときわ暴力衝動をかきたてるようになっているんだ」
「なに〜〜〜!」

「歌とシンクロしてメガフォンが振られる、そこにはごく微かなメッセージがこめられていたんだ。破壊せよ、己を奮いたたせて破壊せよと」
「さ、サブリミナル効果ですか!?」

829/10:03/07/12 02:30 ID:03x9Jf4r
第九章「星野タイガース」

「タイガースの陰謀を傍証する球団もいることになる」
「え、どういうことだキバヤシ!?」

「横浜だ」
「横浜!?」
「おかしいと思わないか。横浜は開幕から今まで、対阪神戦はたったの一勝しかしていない。それ以外はすべて負けているんだ。まさに阪神にとってはカモそのもの」
「単に弱いからでは?」
「いや、本塁打数ではリーグトップだったり、決して弱いとは言いきれない。それがこと阪神戦にかぎってはさっき言った通りの結果だ」
「どういうことなんだ」

「つまり、横浜は阪神にわざと負けている」
「な、なんのために!?」
「決まっている、阪神を優勝させるためだ!」

キバヤシは呼吸を整え、言った。
「横浜ベイ“スター”ズという名前が示す通り、横浜は星野監督の言いなりなんだ!」
「なに〜〜〜!!」
こっそり応援中。面白いよー!腹いてえ(w
がんばれ書いている人の中の人!!
8410/10:03/07/12 02:41 ID:03x9Jf4r
第十章「破滅のタイガース」

「このままタイガースが優勝したらどうなるか。みんな想像してみてくれ」
「ええ、なんせ十八年ぶりの優勝だから、道頓堀川にダイブする人間はあとを絶たず、カーネルサンダースもその中に加えられるかもしれませんね」
「そんな呑気な事態なら笑ってられるが、今でさえ他球団のファンとの間に頻繁にいざこざが起こったりしてるんだ。キバヤシ、もしタイガースファンの応援の中に破壊信号が含まれているとしたら……」

「ああ、それらはテレビ中継を通じて全国に発信され、そして優勝の興奮とあいまって相乗された形となって人々に作用するだろう。
 阪神の省略表記を“神”とする民間放送局は多い、つまり阪神の傘下といえるそれら局は、阪神優勝を祝しつつ、破壊信号を含んだ映像を繰り返し放送することで、確実に日本全体に破滅をもたらす」
「阪神クライシス……!」

ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
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「俺達にできることは、阪神が優勝しないことに望みをたくすだけか……」