< `ш´>張ですが何か【バキスレッドRound146】
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28号:
仰向けに転がったアライ猪狩状態の勇次郎。そのままスヤスヤと寝息を立て始めた。
よっぽど帰ろうかと思ったミスターだが、風邪でも引かれたら後が怖い。
冷房を弱めて毛布をかけ、しばらく見守ることにした。
何と幸せそうな寝顔だろう。親指をチュパチュパ吸いながら体を丸める
勇次郎に釣り込まれ、ミスターもその場で体を横たえた。そのまま眠りに落ちる。
2人が見るのはどんな夢。お腹の中の赤ちゃんの夢。
2人を包むのはどんな愛。お母さんの温もりと眼差し。
ゆっくりと回転を始める勇次郎とミスター。みるみる勢いを増し、やがて小さな
竜巻となった。開け放たれた窓から外に出る。そのまま寄り添うようにして
茜色の空の彼方に消えていった。
ゴマフアザラシの張が刃牙を一蹴した。
つぶらな瞳に見つめられて動きの止まった刃牙。か、かわいい!
そこへ張の運転するミキサー車が特攻。セメントまみれになって息絶えたのだ。
怒り狂った梢江が青龍刀を振りかぶって張に襲いかかる。
「キュ〜ン」
愛くるしい鳴き声に、梢江がその場にへたれ込む。ダメだ、あたしには殺せない!
スキだらけの梢江の眉間に張の手裏剣が突き刺さる。即死。
擂台に導かれた張。いよいよ最後の闘いだ。海王の座をかけて、烈vs張の火蓋が
切って落とされた。つぶらな瞳をうるませて張が鳴く!
「ムキュ〜ン」
烈、キック。張のアゴが砕け散った。パンチ。張の頭蓋骨が陥没。
ヌンチャク。トンファー。転蓮華。情け容赦ない攻撃にボロゾウキンと化した張に
包丁を入れる烈。薄切りの張を鍋にぶち込みダシをはる。野菜、豆腐、魚、キムチ。
あっという間に人だかりができる。さあ、みんなで召し上がれ。
うまい!とろけるような舌触り、ジューシーな肉汁があふれ出る。もう他の肉は
食べられない。劉海王のツルの一声が響き渡る。
「資格充分!張を新たな海王に任命する!」
さんせーい。異議なーし。いやっほー。
史上初、鍋の海王誕生の瞬間であった。