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1999年におこった不審船騒動に後押しされる形で建造された新型ミサイル艇。
従前の「1号」型に比べて排水量は4倍に拡大され、76mm砲を搭載するなど火力も増強されている。
この排水量クラスにしては珍しく固有名称が付与されており、海上自衛隊が当艇にかける期待の
強さがうかがえる。
高速で逃げ回る船舶を追尾できるよう、強力なガスタービンエンジンを3基も搭載(「1号」型は1基)
しており、海上自衛隊初のウォータージェット推進により最高44ノットもの速力を発揮できる。
これはこれまで海上自衛隊保有の艦艇で最高のスピードである。
対小型艦艇の攻撃兵装として対艦ミサイルでは強力すぎるため、当艇では76mm速射砲も搭載した。
これは護衛艦(DD、DE)などに搭載されているOTOメララ製速射砲の改良型であるが、砲塔の形状は
ステルス性に配慮されたものになっている。また警告射撃などに使用するため12.7mm重機関銃も
搭載された。他に衛星リンクを使用した通信設備や赤外線暗視装置なども装備されており日本近海の
不審船対策に加わる新たな戦力として期待されている。
排水量:(基)200t
主機:(メーカー不明)ガスタービン×3基 ウォータージェット推進
出力: 16,200馬力
全長:50.1m
全幅: 8.4m
武装:62口径76mm単装速射砲1基、SSM−1B発射機2基(4門)、 12.7mm機関銃2基
吃水: 1.7m
最大速力:44.0kt
乗員定数:18名
ベトナム戦争中、密林内に出没するゲリラ兵掃討に手を焼いた米軍は、輸送機を改造した
地上掃射機(ガンシップ)の製作を実施した。最初は第二次大戦で活躍した老朽輸送機C−47の
胴体左舷側に7.62ミリミニガン3基を搭載した機体をAC−47D(最初の呼称はFC−47)として採用、
ベトナムに展開した。その後ガンシップの有効性が確認されると、さらに大型の C−130A輸送機を
改造したガンシップを投入することに決定したのである。
1967年にライトパタースン空軍基地で開始された原型機改造作業は2ヶ月という短期間で終了し、
同年9月21日に実戦評価のため南ベトナムへ送られた。ベトナム到着からたった3日後には最初の
戦闘作戦飛行を実施している。その後AC−130シリーズはC−130Eの機体を使用したAC−130E、
C−130Hの機体を使用したAC−130Hと進化していき、H型に至っては105ミリ曲射砲まで搭載する
『空飛ぶ砲兵』として活躍した。
ガンシップ全体に言えることだが兵装は全て機体左舷に集中しており、作戦中は目標地域上空を
左旋回で円を描きながら飛行し、地上へ向けて砲撃のシャワーを浴びせる(特に7.62ミリミニガンや
20ミリバルカン砲の射撃スピードは凄まじく、機内乗員は空薬莢をシャベルで機外へ捨てる作業を
行わないとならないほどであった)ようになっている。そのため操縦席には左舷下方を照準できる
火器管制装置が搭載されている(なぜ左なのかと言うと、機長席が左側にあるからである)。
当機は長大な航続力と大きな搭載能力から長時間に渡る作戦行動が可能であり、ベトコンに
追いつめられた米兵達にとって、ガンシップによる掩護射撃は非常に頼もしく『神の鉄槌』そのもので
あったと言えよう。
1986年度予算からはAC−130Hの強化版AC−130Uの開発も始まっており、ロックウェル社の
手により攻撃力を強化された機体が現在も生産されている。
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ロッキード AC−130スペクター:03/06/28 21:58 ID:ViTREMwa