922 :
Cal.7743:
http://www1.rocketbbs.com./410/GSBBS.html より
『今後のGSに期待』 /taka
ザ・シチズンの機械式が発売されましたね。手厚い保
証やメンテナンス、重量バランス、絶妙なサイズ(直径と厚さ)、耐傷技術、ム
ーブメントの仕上げ(ローターの面取りやロゴのセンス、ネジの平面磨き、木目
細かいペルラージュ仕上げやセイコーより繊細なコートドジュネーブ)などGSよ
り優れている部分も多く、これがGSにも良い刺激になる事をGSユーザーとして望
みます。特に、文字盤の表記がくどくなくシンプル(CITIZENと筆記体の
Automaticのみ)なのはGSには無い長所だと思います。海外有名フォーラムやクロ
ノスSNSや時計雑誌等でもたびたび指摘されている事ですが、SEIKO、GS、
GrandSeikoは今の時代には合わないセンスに欠ける表記であり、この点がザ・シ
チズン機械式を見習って今後GrandSeikoのみに改善される事を期待します。
923 :
Cal.7743:2010/06/15(火) 01:21:05
『今後のザ・シチズンに期待 (1)』 / おやじ(管理人)
私としては、国内メーカーが機械式時計の分野で切磋琢磨してくれるのは非常に
嬉しいことなのですが、今回発表されたザ・シチズン機械式については、「10年
遅れで出してきた割には完成度や独自性が低い」感が拭えません。
最初に私の判断を申し上げますと、「ロイヤルオリエントのキャリバー88A00モデ
ルの方が明らかに優れている」と言うのが結論です。『今後のザ・シチズンに期
待』ですね。
(1) takaさんが長所として挙げておられる「対傷技術」ですが、これは『短所』
であると考えます。
私は以前にザ・シチズンを所有したことがあり、デュラテクト加工という技術の
素晴らしい効果を知っています。
ですが、この加工は「相対的に柔らかい金属素材の上に被せた堅い皮膜」であり、
強い衝撃を受けると皮膜が欠けてしまうそうです。これが生じた場合、普通の高
級時計であれば「外装研磨」で対処できるのですが、デュラテクト加工されたケ
ースやブレスは「その部分をそっくり交換」しないと対処できないそうです。
現行のクォーツのザ・シチズンでは、最新のモデル
http://citizen.jp/the-citizen/lineup/stainless/571201.html 等では、あえて
デュラテクト加工を行っていません。これは、上記のようなデュラテクト加工の
高級時計に似つかわしくない欠点を考えてのことだそうです。
上記の事項は、いずれもシチズンに確認したことです。シチズンとしては、ザ・
シチズンの新製品からはデュラテクト加工を外し、他の高級時計と同様に研磨の
態勢を整えることで対処するものと思っていました。
ところが、今回発売した機械式ザ・シチズンで、デュラテクト加工を行っている
のは「あれれ?」と首を捻ってしまいます。
924 :
Cal.7743:2010/06/15(火) 01:23:07
takaさんは、SSよりも傷つきやすい18金モデルでは、既存のクォーツも、今回
発売された機械式でもデュラテクト加工がないことに不審を感じませんでしたか?
デュラテクト加工に類した技術を、セイコー、オリエント、あるいはロレックス
他の欧州の高級時計が採用していないのは、ちゃんと理由があるのですよ。何十
年も使う前提の時計に「万一コーティングが破れたらケースやブレスの部品を交
換しなければ対処できない」『対傷処理』などしてはいけないのです。
なお、数十年間の使用を前提としない「普通の時計」であれば、セイコーもデュ
ラテクトと同様の「ダイヤシールド」
http://www.seiko-watch.co.jp/popup/aboutdaia/をドルチェなどに採用していま すし、時計の美しさを保つ技術として問題ないと思います。お間違えなく。
この「デュラテクト加工をザ・シチズンに施す」件については、シチズンさんの
高級時計製作に係る姿勢を疑わざるを得ません。
925 :
Cal.7743:2010/06/15(火) 01:29:12
『今後のザ・シチズンに期待 (2)』 / おやじ(管理人)
『ムーブメントの美しさ』についてですが、写真を見る限りでは、自動巻時計の
美しさを決めると言って良い「ローターのデザイン」が、GSやロイヤルオリエ
ントに決定的に負けていると思います。
これは「美意識」の問題ですので、『ローターの面取りやロゴのセンス、ネジの
平面磨き、木目細かいペルラージュ仕上げやセイコーより繊細なコートドジュネ
ーブ』も含め、takaさんの眼には美しく見えるのかもしれませんのでそれ以上は
申しませんが。
失礼ですが「海外有名フォーラムやクロノスSNSや時計雑誌等」の受け売りではな
いですか?
文字盤やブレスのデザインがGSに瓜二つなのも「10年遅れでGSを追っている」
という感を拭えません。ロイヤルオリエントは、特に一号機では「作り込みが足
りない」部分も多かったですが、GSをマネしているような部分はデザインでも
ムーブでもほとんどありませんでした。それとは対照的です。
付言しますと、SBGR001が当時のロレックス16200をマネしている、という意見を
10年以上前に良く聞きましたが、両方の時計を所持している人ならそんなことは
全く感じなかった筈です。その後にロレックスが出した116200のラグの雰囲気が
何となくGSに近づいたのは「普遍的な美しさの追求」でしょう。
ザ・シチズンも、「chronomaster」と文字盤に書いて、裏蓋に彫刻を施して「G
Sソックリ路線」を始める前 (1995年から2004年)、あるいは最近のCTQ57-1201の
シリーズ (先にリンクを貼ったモデル) では、GSとは一線を画した時計作りを
していると評価できたのですが・・・
文字盤が平面なのに、文字盤が曲面の時計 (ロイヤルオリエントは総だと思いま
す) のように「分針を曲げている」のを特筆大書しているのも分りません。文字
盤と針の間を十分に詰めれば、針を曲げる必要など全くなく、むしろ「針を曲げ
るスペースなど生じない」筈なのですが。
926 :
Cal.7743:2010/06/15(火) 01:32:25
高級時計の条件として「文字盤・針・風防の間隔の小ささ」が重視され、実物を
見たときの美しさに大きく貢献するのはtakaさんもご承知と思いますが、今回の
ザ・シチズン機械式は勘違いをしているのではないでしょうか。もしくは、「実
装技術が劣っているのを、針を曲げるという『裏技』で補っている」のではない
でしょうかね。なお、私が持っていたザ・シチズンは、GSより明らかに「文字
盤・針・風防の間隔」が大きく、高級感を損ねていました。
そしてブレスの中ゴマに「縁取り」をするのは、水垢などの汚れが溜まる原因に
なり、実際に使うと「この縁取りがなければな」と感じるものです。
最近のGSの3列ブレスのコマは、ロレックス同様に縁取りのないシンプルなも
のが多いですが、実用的にはこちらの方が優れています。シチズンも、何も不便
な所まで真似しなくても良いのに・・・と思いますが。
(3) 「海外有名フォーラムやクロノスSNSや時計雑誌等でもたびたび指摘されてい
る事ですが、SEIKO、GS、GrandSeikoは今の時代には合わないセンスに欠ける表記」
私は時計の価値判断は「自分の価値観と美意識で」行っております。
takaさんも「海外有名フォーラムやクロノスSNSや時計雑誌」とやらを引き合いに
出さずに、ご自分で時計の良し悪しを判断なさったら如何ですか?時計は自分の
お金で買うものなのですから。
私は「SEIKO、GS、GrandSeikoは今の時代には合わないセンスに欠ける表記」だな
どとは全く思いません。『時代』と文字盤の表記に何の関係があるのか理解でき
ません。
なお、実際に多数の高級時計を購入なさり、論評を加えておられる
「B●B●Dさん」
http://www.k4.dion.ne.jp/~bbdaiou/index.html 「チョイ枯れオヤジさん」
http://www.geocities.jp/tokeihakase/index.html
927 :
Cal.7743:2010/06/15(火) 01:37:46
などは、「海外有名フォーラム・・・」などを引き合いに出したりせず、自分の
価値観・美意識・語彙で時計を論じておられます。私もこのお二人の「論評」に
は常々敬意を払っております。
takaさんは、このサイトに投稿なさるのは初めてのようですし、どんな時計をお
持ちなのか知りませんが、自分のお金を数十万円単位で投じるのですから、「海
外有名フォーラム・・・」などに惑わされないことをお勧めします。
(4) 一つお伺いしたいのですが「海外有名フォーラム・・・」には、「シチズン
が傷つきやすい18金モデルにデュラテクト加工を施さない理由」は出ていました
か?出ていたとすれば、takaさんが今回「耐傷技術」をザ・シチズン機械式の
『長所』に挙げることはなかったと思いますが・・・借り物の知識で時計を論じ
ると痛い目に遭いますよ。(笑)
(5) シチズンが、機械式ザ・シチズンについても、クォーツ同様に「10年保証」
を打ち出してきたのは、これは確かに凄いと思います。かつての「月差 60秒」を
保証したGS VFA を髣髴とさせる「壮挙」(怪挙?)ですね。
ただ、GSのように「独自の精度基準」をどこにも示していないのは「片手落ち」
の感を否めません。現代の機械式ですから、日差「プラス数秒」に収まるのは間
違いないと思いますけど、「精度について何も言っていない/何も保証していない」
のは首を傾げます。GSを徹底的に真似しているのに、なぜこの部分を真似しな
かったのか?不思議ですよね。
なお、ロイヤルオリエント(Cal88A00)は、前の型のGS機械式(3日巻きでないム
ーブ)やロレックス3135よりやや不安定ですが、公称の「日差+6秒ー-4秒」より高
い精度を持っています。これは実際に所有して確認しました。
928 :
Cal.7743:2010/06/15(火) 01:39:34
Re: 今後のGSに期待 / fujita
どうも。
管理人さんの熱い書き込みが続いてますが、グランドセイコーに対する個人的な
感想を、他の腕時計と比較しながら書いてみます。
今回、グランドセイコー初めてオーバーホールしました。9年前に購入し初めて
のオーバーホールです。帰ってきて精度をみたら、購入した時よりも良い日差マ
イナス1秒でした。遅れるのは嫌なので、1分進めておこうかなと思いましたが、
正確な時間になるのに60日もかかるので諦めました。
過去に、ロレックスディジャストを2回オーバーホールしてますが、日ロレはき
ちんと日差1秒ほどに収めてきましたので、セイコーのオーバーホール技術もな
かなかだと思います。
ただし、日ロレは4万以内でオーバーホールと時計の磨きができたのに比べセイ
コーはオーバーホールのみで3万円でしたから、やや高いのではと思ってます。
シチズンの自動巻販売のweb告知見ましたが、見た目はグランドセイコー風です。
シチズンの時計は大昔にしか所有したことありませんが、昔時計屋さんに行って、
セイコーの時計が高くて買えない時は、シチズンを勧められたものでした。
いわゆる、セイコー時計の購入が価格面で難しい層に対し、似たようなデザイン
と性能でやや安価な時計を供給するのがシチズンの姿勢と思ってました(間違っ
てたらごめんなさい)。
自分は良く時計を車に例えて考えます。ロレックスはベンツ、オメガはBMW、セイ
コーはトヨタ、シチズンは日産。姿形は異なると思いますが、各メーカーの市場
戦略は概ね合っていると考えてます。
929 :
Cal.7743:2010/06/15(火) 01:40:39
★ 有意義な議論 / TSG
http://bit.ly/cdZhkF の議論を見てやってきました。
私は9FクォーツのSBGT005を長く愛用しておりますが、今回のザ・シチ
ズン機械式の実物をデパートでじっくり手にとって見て、GSの悪い所を反面教
師にして弱点を潰したひじょうに完成度の高い時計だと純粋に感心しましたよ。
ブレスの話をするなら、そもそも初代現行機械式GS(SBGR001)のブレ
スはスピマスからパクったものですし、ケースも過去のオールドセイコーのGS
ファーストやセカンド、57系、62系、61系、52系、45系とも全く異な
るシェイプと面構成でありオイスターケースを意識した造形である事は疑いの余
地がありません(厚型で直径の大きいムーブでラグを絞らず10気圧防水にする
とこういう形状にせざるをえない)。ザ・シチズンは薄型ムーブを活かした造形
とサイズとブレスとケースの重量配分、装着感を最大限に追求しており、その点
はGSとは全く異なると感じました。
デュラテクトとダイヤシールドは、まさに技術としての成熟度・完成度が月とスッ
ポンなので同列に扱うのは如何なものかと思います。私はシチズンがデュラテク
トを採用したのは、英断でありユーザーの立場にたった素晴らしい判断だと評価
しています。ロゴをシンプルにして意味の重複を避けたのも長年使う時計として
は正解だと感じています。そして10年無償修理や、2回の無償オーバーホール
&無償消耗部品交換は使い手にとって、とても素晴らしいサービスです。購入か
らたった1〜2年しか保証されない期間限定の高精度よりは、10年初期性能が
保証され、修理も長期無償のほうが遥かにユーザーの立場にったサービスであり
魅力的であるのは明白です。