アンティーク USED 中古 を語ろう

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性器軍さま>

勉強になりますた。スイス時計産業史を見るときは為替問題、関
税障壁などの観点からも見なければならないという事だすね。

ワタクス、先日M.Cutmoreという人の時計の本を買ったんですけ
どその本に時計製造についての章がありますた。面白かったです。
1980年代の時計製造工場の(ETAと思われる)写真が載ってまし
たがそれはおよそ「手造り」とか「工房」と言った概念とは対極
にあるものですた。直径2メートルくらいの円形テーブルの上に
13個の「時計置き台」があり、その「時計置き台」は13ステップ
で回転しながら時計組み立ての13工程をこなす訳だす。自動機だ
す、自動機。手作りなんて大嘘ダス。この時代で最大36ステップ
の機械だったそうな。

他にも戦前に既に「一体どうやったら時計歯車を少ない工程で大
量に作れるか」という事を研究した話なんかも載ってますた。タ
レット旋盤の話なんかも興味深かっただす。

もう今のETAの工場なんてのは想像を絶するものになってるのだ
しょうね。ワタクスは「日本のMAZAKや森精機の機械が入っとる
んと違うか?」という点に興味があります。マジで。

いずれにしましても現代においては「スイスの匠」とか「職人が
一個一個手仕上げで・・」とか言う話にはかなりロマンやイリュ
ージョンが含まれていると思わずにはいられないのですた。