第18回 7月25日放送
「史実を越えた人形劇」
〜天才人形師が苦悩した人形・川本喜八郎の闘い〜
プロデューサーが言った。
「漫才師を登場させたい」
紳紳と竜竜だった。
脚本家、四十物は目の前が真っ暗になった。
「こんなのは、三国志じゃない」
同じ思いが、川本の胸をよぎった。
だが、作るしか、無かった。
収録に漕ぎ着けた、ある日。
誰かが、不意に漏らした。
「声優が、足りない」
関羽に、泣いて助けをすがる農民の役が、必要だった。
「私が引き受けましょう」
申し出たのは、孔明役の、森本レオだった。
孔明の、出番は、まだ先だった。
1人、また1人。
他の役者も、彼に続いた。