413 :
sage:2005/06/19(日) 13:29:05
曹劉
壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁 壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁
壁 李陳→ 壁
壁 家家家 家家家 家家家 家家 壁
壁 家家家 家家家 家家家 家家 壁
壁 家家家 家家家 家家家 家家 壁
壁 壁
壁 家家家 家家家 家家家 家家 壁
家家家 家家家 家家家 家家
家家家郭典諸家家家 家家家 家家
林林壁 毋家家家 家家家 鮑家家家 家家 壁
賈韓壁 ←呂 壁
林林壁 家家家 家家家 家家家 家家 壁
林林壁 家家家于 家家家 家家家 家家 壁
林林壁 家家家 家家家 家家家 家家 壁
林林壁 髦 壁
林林壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁 壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁
再度、許昌城内を引き裂く発砲音。夕刻より何度目か?
あたりは天を照らす赤い光、対照を成すような冷たい暗闇。
知らなければ良かったか?見えなければ良かったか?
諸葛誕の残された仲間、曹髦と毋丘倹を探すべく民家を出た三人は、
だがしかし、既に致命的なほどに彼の者の接近を許していた。
「…軍師殿、諸葛誕。真っ直ぐ南へ」
たったそれだけ。典韋殿は小言でたったそれだけ囁いて、闇へ斬り込んでいった。
数秒にも満たないだろう間、奉孝殿は目を閉じ、
「公休!走るぞ!!」
そう叫んで私の背中を叩いてから駆け出してゆく。
典韋殿が向かった先にはかつて経験したことのない渦巻く殺気と二つの影。
「どうした!?いいから来い!」
奉孝殿が向こうから私を呼ぶ。もう一度だけ典韋殿を見遣り、複雑な気持ちを胸に私も駆け出した。
「させぬ」
恐らく二人へ向けているのだろう、銃を構えた呂布に殺気を叩きつける。
構わず撃とうと思えば撃てただろうに、不敵な笑みを湛えたまま呂布は得物を方天画戟へと持ち替えた。
「ふっ、まぁ…カスはいい。悪来典韋、ここで最強の敵は貴様だ。楽しませてくれよ」
片や滅麒麟牙。片や方天画戟。
冷え始めた空気を裂いて二つの武器がいま――激突する。
ひたすらに、沈黙のまま南へとひた走る二人。
その微妙な空気を引き裂くように後ろではない、別方向から銃撃の音。
ダダダッ、という三連符の音が断続的に聞こえるが、自分達に向けられた物ではない。
自分達二人以外で城内にいる者、つまり―曹髦様、もしくは毋丘倹―が戦闘している。
いつの間にか郭嘉を追い抜く速度で諸葛誕は音の方へ駆けていた。
果たして暗闇の向こうに発砲時の小さな火とわめき声だが聞き覚えのある声。
ああ、曹髦様、ご無事でなにより。
後ろにいた郭嘉には、その諸葛誕の動きはまるでコマが抜け落ちたように一瞬に感じられた。
いけませぬ、曹髦様、無闇に撃っても相手に位置を教えているようなものです。
もし私が相手でしたら既に別の位置から陛下を狙っておりますぞ。
まだまだ、陛下には兵学というものが――――
闇の通路の奥に気配を感じ、恐慌と共にベレッタM93Rから弾を放つ曹髦。
突如死角から何かがぶつかって来て、突き飛ばされる。
驚愕のうち、だから于禁の狙撃のものである銃声は聞こえなかった。
気付いたときには目の前に―多分ぶつかって来た誰か―が倒れていて。
次の音は、いやにはっきりと聞こえた。
バスッという表現しがたい音。飛び散るぬめり気ある生暖かい液体。
「あ…あああ……うあああぁぁぁぁっぁあぁっぁあぁぁぁ!!!!」
次の瞬間には弾が飛んできたと思われる方向へとめくらで乱射する曹髦がいた。
手ごたえはあった、しかし気配はむしろ増えた。新手か。
それでは乱射バカを相手にしている暇は無い。ここに用がない以上速やかに退くべし。
決断も行動も迅速に。戦術、戦略はさておき戦場の鉄則。
素早く転がって位置を変え、于禁は南門へと去った。
残されたのは狂ったようにトリガーを引き続ける曹髦。
最早狙うという動作も為していないが、定期的に独特の音を放ち続けている。
「………曹……髦…さ……ま…?」
足元。倒れ伏せた塊から弱々しい声が。それは知っている声、諸葛誕のもの。
「…お…と……止み…ま………した……ご……無事…………ぅか?」
その声に反応してようやくトリガーから手を離す。
「…公休?公休――!?」
「無……事……かっ…た………な……い……より……で」
「待て、公休!逝くな、やめろ、やめてくれぇっ!」
言葉はそこまでで、身体に開いた二つの銃創から容赦なく血と、命は流れ出ていった。
「何故…!なんでだ、ああぁぁあぁぁぁああっ!」
手からベレッタM93Rが落ちる。衣服が血に染まるのも構わずに曹髦は諸葛誕にすがり、泣いていた。
地面の銃を拾い、泣き崩れる男を冷たく値踏みする郭嘉。
曹髦。おそらくは戦場に出たことも無かったのであろう。
ともかく死地たる許昌にこのままでいることはできない。最早状況は予断を許さない。
誰も還れないとしたならば皆何のために死んでいったのか。
そっと曹髦へと近づくと、思いきり蹴り飛ばした。
「うぁぐふぁっっ」
情けない声を出して吹っ飛ぶ曹髦。
そのまま倒れた諸葛誕から引き剥がすようにサブマシンガンを回収する。幸いに体の下にあり血まみれではない。
「貴様…何をする!何をしているッッ!!!」
蹴られたことよりむしろ諸葛誕への仕打ちを見て、彼の感情は先ほどの涙から一気に激昂へと変化していた。
そんな曹髦の足元へ今回収したサブマシンガンを滑らせる。
「仇が取りたければそれを取れ。そして…ついて来い」
踵を返し、背を向けて南門へと歩き去ろうとする郭嘉。
「ま、待て!仇?仇を取るだと!?相手もわからぬのにか!」
「わかっている。取り逃がした相手だ。名は于禁文則」
立ち止まり振り返って、答えを返す。わずかな沈黙。
「わかった。あなたについてゆこう。だが城内にはまだ―――」
「死んだ」
「え?」
「民家だろう、確認してきた。皆、死んだ。今やここは死地だ」
「そんな、でたらめ――」
曹髦の胸倉が掴まれ、引き寄せられる。
「俺の仲間が今必死に呂布の奴を押さえている!死ぬ気でだ!!俺もお前も…生かされてんだッ!」
冷静に見えた男が初めて言葉に込めた明確な怒気に押されて曹髦はそれ以上何の言葉を発することもできなかった。
「いいか、南門だ。急ぐぞ」
そういうと男は曹髦を放し、再び背を向けると今度は駆け出した。
曹髦はただ一言も発せぬままに、慌てて後を追うだけであった。
南門。見知っているはずの傍らの死体二つに目もくれず、影…于禁が滑りぬけてゆく。
【諸葛誕 死亡確認】
@于禁[全身軽傷、背中打撲]【虎鉄、ワルサーWA2000、ニューナンプM60、ブーメラン、魔法瓶水筒(水入り)】
《殿はどこですか/2名》
郭嘉【ナースのコスプレセット(聴診器付き)、戟、ベレッタM93R(残弾わずか)、針金ハンガー】
&曹髦【サブマシンガン】
@典韋[全身軽傷]【滅麒麟牙、金の延べ棒(1s×7)】
VS
@呂布【方天画戟、バゼラード、刃のブーメラン、M4アサルトライフル(弾倉残り4つ)、FA-MAS(マシンガン)、ザウエルP228】
418 :
無名武将@お腹せっぷく:2005/06/21(火) 22:52:31
嫌な夢だ、と黄蓋は思っていた。いや、そう思いたかった、と言った方が近いのかも知れない。かつての主君には殺されかけて、
そして今また、かつての戦友にも命を狙われている。こんな状況を誰が現実のものと認めるのだろうか。
手を眉間にやる。と、手はねっとりとした赤いもので濡れてしまう。黄蓋は、突然、叫びだしたくなった。
「黄蓋。どこだよぉ。出ておいでよぉ」周瑜が言う。少し鼻にかかる、甘いその声は、とても男のものとは思えない。「大人し
く出ておいでよぉ。楽に殺してあげるからさぁ」
「周瑜殿。貴方が…貴方までが、この酔狂なゲームに乗ってしまわれたのですか!」頭がくらくらする。震えが止まらない。目
の前は真っ暗だ。
「違うよ。誤解するなよ、黄蓋。私はただこのゲームを…この悪夢を終わらせようとしているだけなのだよ」
「では…では、何故!何故、このようなことを…」
周瑜が黄蓋の言葉を遮る。「悪夢を終わらせる。その為には力が必要なのだよ」
「力?」
「そうさ。主催者の奴等に仕返しするんだ。その為には駒と武器が必要だ。分かるだろ?手負いのお前は、最早、役には立たない。
むしろ、障害にすらなるだろう。だから、お前を殺して、お前の持っている武器を私が有効に使ってやるって言ってんだよ」
答えになっていない、と思った。周瑜の言うことは、確かに、正解かも知れない。確かに、自分が周瑜と同行したとしても足手ま
といになるだけだろう。ならば、他の者に武器を取られる前に自分を殺して武器を奪う。確かに、合理的な考え方だった。だが…
頭がくらくらする。「それが…」仲間を仲間とも思わない。
震えが止まらない。「それが、貴方の…」常に、合理的な回答を出す。
目の前は真っ暗だ。「周瑜!!それが、お前の答えか!!!」たとえ、それが人道に外れていたとしても。
木の陰から飛び出す。跳躍し、相手の頭上から襲いかかる。…つもりだったが、実際には前に倒れこんだだけだった。何とか顔を
あげる。そこには、冷たい目をした、かつての戦友が立っていた。
「ほらね。言ったとおりだったろ?」
目を閉じた。
【黄蓋 死亡確認】
@周瑜【サイレンサー付きベレッタM92、携帯電話、短戟、円月輪、エアーポンプ、海胆1つ】
曹操と袁紹どんじゃねえか!!」
この遊戯が始まってからというもの、劉備はずっと不運続きだった。
仲間と呼べるような相手には一向に逢えず、その分敵に追われては、大陸中を走り回っている。
しかし、ここにきてやっと自分にも運が向いてきたようだ。
どういうわけで以前敵同士であったこの二人が一緒にいるのかは分からないが、
乱世で名を馳せていたこの二人と組めば、自分は結構いい所までいけるかもしれない。
いや、上手くいけば、最後の一人となり生き残ることが出来るかもしれない。
それにしても、いきなり大声で呼びかけたものから、驚いてしまっているのだろうか。
2人とも、なんだか「この世の終わり」とでも言いたげな顔をしている。
いくら突然のことだったとは言え、ちょっと驚きすぎである。というか…
(…なんか……怯えてる…?オイラに?何で?)
よく見ると、袁紹の顔は真っ青である。
両手にゴツい剣を握って、それなりに戦闘体制を整えているものの、その手がガクガクと震えている。
曹操はというと、袁紹の後ろに隠れて、その袖をぎっちりを掴み、
目に涙を浮かべながら、なにやらぶつぶつと呟いている。キモい、とかなんとか。
(…なんなんだよ、一体…?)
明らかに様子のおかしい二人を訝しく思い、劉備はふと反射的に後ろを振り返った。
振り返ると同時に、ドンッと体中に衝撃が走った。
それを最後に、劉備は何も感じなくなった。
竹槍で心臓を一突き。
ぐらりと地に落ちた劉備の影から、朝焼けの光に照らされた、猫耳の男が現れた。
【劉備 死亡確認】
《僕たち幼馴染/2名》
袁紹【ミスリルソード】&曹操【木イチゴ】
@裴元紹【ウィンチェスター48発、センサー、呪われたとっても可愛い猫耳カチューシャ】
420 :
追加:2005/06/22(水) 04:13:35
裴元紹の武器、竹槍は劉備に突き刺したままです。
真夜中、漢中の街中。
(虞翻殿、虞翻殿)
傍らの賈充に身体を揺さぶられる。
(虞翻殿、新たな獲物が来ました。起きてください)
獲物。寝起きの虞翻のテンションはその言葉で上昇する。
昼間絞め殺した男の死体のところに確かに白い人影が居る。
どうやら放置されている死体を漁っているようだ。
虞翻と賈充はこの様子をほくそえみながら見守っていた。
愚か者が罠に落ちた、と。
そうこうするうちに人影は落ちているザックに手を伸ばし、中身を確かめている様子。
二人の顔が陰湿な笑みに歪む。
(そう、それだ。愚か者はさっさと死んでしまえ)
(まったくですね。分をわきまえて早く我々の役に立つべきだ)
そして人影は慌てたように自分のザックの中を調べた後、地面に倒れて動かなくなった。
(フフフ……バカな奴。陳腐な罠も見破れんとは)
(欲の張った卑しい精神の人間の末路ですね)
人影は動かない。勝利を確信した二人がそれに止めを刺すべく近づいてゆく。
真夜中、漢中の街中。放置されている死体に近寄る白い影。
影はしゃがみこむと、冷静にその死体の検分を始める。
全く以て不自然だ。死因は絞殺。なのに抵抗の後が全く無い。
つまり、この死体は無抵抗の状態で首を絞められたことになる。
死因自体は絞殺でも死の主原因は毒の類、ということ。
それからゆっくりと、傍らに置きっぱなしのザックに手を伸ばした。
生来の慎重さで、丁寧にザックを開け、中を覗き込む。
光は星明りだけ、だからはっきりとは見えない。だが、良く見れば金属の反射光を確認できる。
静かにザックをひっくり返し、中身を地面にぶちまけた。
出てきた物は、太目の針のようなもの。おそらく、毒が塗ってあるのだろう。
つまりこれは死体漁りを狙った姑息な罠だということである。
白い影はそこまでの事、そして少し先のことまでを考え、自分のザックを漁り始める。
そして暫くそうやった後、一本の針を手に隠して地面に倒れ伏した。
一度の成功。手に入れた火器。他者への侮蔑。
それらが二人の心に入り込み、油断と慢心を産んでいた。
倒れ伏せている人影を無視して早速その人物のザックを漁る賈充。
せっかく手にしたデリンジャーを手に持ちもしない無警戒な虞翻。
それは賈充がザックに手を突っ込んだ瞬間、起こった。
「痛っ…?…なんだ…?」
指先にちくりとした痛み。そのときは何かはわからなかった。
その瞬間、倒れていたはずの白い影が飛び起き、手に持っていた立て札のようなものを賈充へと投げつける。
不意打ちでまともにそれを顔に受けうずくまる賈充。
事態の急変についていけない虞翻が呆気に取られ動けないうちに影が迫り、
顔面に拳が飛んでくる。
だがその痛みは鈍いものではなく、鋭い痛み。ちくりとした鋭い痛み。
(???………まさか!?)
起こったことを冷静に思い返し、事態を把握する。つまり、毒を…利用された?
身体がさあっと冷たくなる。賈充も理解したのか、固まったままだ。
辺りを見回したときには既に白い人影は町並みへと消えていた。
初めは焦り、次に後悔、そして恐怖。その時間、二人の心情は全く一致していた。
最初は必死に敵を探そうと思った。だが、すぐに心は諦めに支配されていく。
昼間自分達の目の前で屈強な男を沈黙させたあの毒を自らが食らったのだ。
いずれ自分の身体は動かなくなり、昏倒し…その後白い影は自分たちをたやすく殺すだろう。
自分たちがそうしたのと同じように。
喚起された最後の感情、それは絶望だった。
十数分後。動くものが居なくなったその場に白い影が舞い戻る。
(…『彼』すら逝ったというのですよ)
二人はもはや動かない。ただ、誰かに死を与えられるのを待つばかり。
(貴方達ももう、終劇、ですね)
影は無表情のまま二人の首に静かに手を掛け、静かに息の根を止めた。
(私はこれから何を為せば良いのでしょうか)
哀れみ一つ、侮蔑の一つも浮かべずに彼らの荷物、そして武器を奪い去る。
(復讐、反抗、殺戮、自棄…『彼』ならどうしたでしょうかね?)
ただ、考える為の時間と静寂が欲しかった。思いを馳せるは懐かしき隆中。懐かしき草蘆。
その影―諸葛亮孔明は無音でそこから歩み去った。
【虞翻、賈充 死亡確認】
@諸葛亮【「ドッキリ大成功!!」プラカード、笑い袋、デリンジャー(残弾4)、毒吹き矢/17本(遅効性)】
※隆中へ向かいます
425 :
1/4:2005/06/22(水) 21:05:10
接近戦仕様の装備の夏侯惇が、巧みに攻め立てる。
かたや、張包は、中距離武器である鎖鎌を器用に操り、夏侯惇の猛攻を凌ぐ。
緩急自在の戦闘技術をもつ夏侯惇と、攻撃範囲、間合いで有利な張包。
勝負は、もはや互角の様相を呈していた。
「やるな、張包」
もう五度目か六度目の攻撃を凌がれた夏侯惇は、どこか弾んだ声だった。
「流石は盲夏侯。隻眼とはいえそこらの武将とは比較にならん」
間合いを取る張包。
田疇は貂蝉を牽制しつつも、後ろで繰り広げられている純然たる決闘に意識が向いていた。
楽しんでいる。元譲は。少なくともこの戦いを。
自分とて、必要とあらば陣前に馬を乗り入れ、恐らくは強制的に掻き集められたであろう兵をも斬り捨てなければならない立場だ。
この戦乱の世では、それは詮方ないことと思い、せめて少しでも早くこの乱世を鎮めようと
敢えて仏心を捨て、鬼神の如く戦場に臨んだ。
426 :
2/4:2005/06/22(水) 21:07:12
―時代柄、口に出せなかった事だが、自分は安寧な時代なら官に就かず、田畑を耕し
かつての『老荘の徒』のように無為自然、晴耕雨読の平らかな日々を送りたかった。
剣は特技ではあるが、趣味の読書のほうが好きだった。
自分はどうしても、命の削り合い、血で血を洗う戦を楽しむ気にはなれない。
戦いを楽しみすらする、猛将と称される強者と、自分のような者の差はここにあるのだろう。
だが、田疇の思案など他所において、戦局が変わろうとしていた。
「なかなかの力だな、張包。だがその程度では俺には勝てん!」
何事か意を決して敢然と突撃する夏侯惇。
「(…?今まで中間辺りを持っていた槍を長く持ち替えるとはどういうことだ?)無駄だ!貴様の攻め、既に見切った!」
幾多の戦場をくぐり抜けてきた歴戦の強者なら、経験からその僅かなアクションに警鐘を鳴らしただろう。
だが、張包の実戦経験は少なすぎた。
今まで通り、いや、今まで以上の精度で飛来する分銅。
今までは避けていたそれを、ここ一番の集中力をもって、夏侯惇は横に払い槍に巻き付くのを待ち完全に封じ込めた。
鎖鎌の特性を封殺したのである。無論、ただの鎌で夏侯惇に勝とうなど愚の骨頂だ。
じわじわと距離を詰める夏侯惇。最後の頼みと、流星鎚を投げつけた。
「残念だが、その攻撃は読んでいた」
飛来する流星鎚を予測したかのように避けきった。
「ふ、これまでか。もう俺に勝ち目はない」
観念して、眼を閉じ迫り来る『死』を受け入れる張包。
「良い覚悟だ。お前の名、憶えておくぞ」一点の迷いもなく振り下ろされる七星宝剣。
死の瞬間、張包は全力を尽くして戦えた事に満足したのだろうか。
ともかく、張包の生命は絶たれた。
427 :
3/4:2005/06/22(水) 21:09:03
一方、貂蝉は。
(張包。確かに腕は立ったようだけど、流石に夏侯惇には敵わなかった。もっと強い男を捜すとしましょう)
(前の男は気を取られているようだし。やるなら今だわ)
と僅かに振り向いた隙を突き“それ”を口中に含んだ。
「元譲、この女はどうする?このまま消えるんだったら逃がしても問題ないと思うが」
「ふふ…馬鹿ね。この私が簡単に引き下がるとお思いになって?」
と、闇夜に何かが閃いた。
「っ!!」
反射的に手の甲で防いだが、チクリとした感覚に毒のようなものを感じた。
即座に腋を押さえ、毒を含んだ血が体に行き渡らないように血を止める。
「くっ…!」止血と安静のため、両手を庇っている今、全くの無防備だ。もし銃器があったら田疇は死んでいただろう。
「子泰!そいつは計略で名を馳せた稀代の女狐だ。休んでろ、俺がやる!」
「貴方相手じゃ分が悪いわね」
と宵闇に紛れて逃げ出した。だが、夏侯惇は田疇の負傷もあるので、それ以上追えなかった。
「ちっ!逃がしたか。覚えていろよ、次に会った時は問答無用で斬り捨ててくれるわ!」
盛大に吐き捨て、田疇の様子を見た。
428 :
4/4:2005/06/22(水) 21:10:40
「どうだ、調子は?」
「即席の毒針の様だから、すぐにどうこうという訳ではないが…。今から、呂布と素手で殴り合え、と言われたら無理そうだな」
冗談めかして言ったが、傷よりも寧ろ、針に塗ってあった毒の方が心配そうだった。
とりあえず、毒針を抜き、布で腋を縛って応急処置をしたが、本格的な治療が必要なので、下[丕β]城に籠もることにした。
……一方。
「夏侯惇。危ない男だわ。早いうちに消さないと」
彼女は、再び闇に消えた。
《でんちゅーとトントン/2名》
夏侯惇【七星宝刀、ワルサーP38/装弾数残り7発、三叉槍、鎖鎌、流星鎚、中華鍋】& 田疇[蛇毒(応急処置済み)]【古錠刀、ベレッタM92F】
※三叉槍は夏侯惇に渡しました。田疇は毒を受け、しばらく城内で治療。黄色い扇子は放置。
《美女と武辺者》解散。ピンユニットに。
@貂蝉【蛇毒液、針4本、月妖】※蛇毒液の一部と、針一本は田疇に打ち込みました。
使えそうな将を捜します。
【張包 死亡確認】
典韋は、自分の周りの空気が、熱を帯びていくのを感じていた。闘気のぶつかり合い。目の前の敵だけを見ている。相手も自分だけを
見ている。少しも気は抜けない。息が詰まる。だが、悪い気はしなった。
「悪来、典韋…」男の目は、獣のように鋭い。見ていると、何故か、気分が高揚してくる。「…参る!!」
腰を落とす。軸足に力を込める。そして、一気に距離を詰めた。人間の動体視力は、上下の動きを素早くとらえきれないからだ。
刃が触れ合う。轟音。何故かは分からないが、典韋は笑っていた。
@典韋[全身軽傷]【滅麒麟牙、金の延べ棒(1s×7)】
VS
@呂布【方天画戟、バゼラード、刃のブーメラン、M4アサルトライフル(弾倉残り4つ)、FA-MAS(マシンガン)、ザウエルP228】
息苦しい。だが、呼吸をすると自分の呼吸音で相手のリズムを聞き逃してしまうかもしれない。コイツとの戦闘に
おいて、それは、即、死を意味する。兎に角、相手のちょっとした動作にも十分気を配らねばならない。
「ふん。そんなものか。悪来典韋」
初太刀は受け止められた。全力で振るったのだ。普通の者ならばたとえ受け切れたとしても衝撃で背骨が折れるは
ずなのだ。それをコイツ、呂布は、簡単に…両手で、強く、握り締めた滅麒麟牙。ゆっくり、持ち上げ、耳の横に
ピタリとつけた。
「まだ、これからだ。呂布」
咆哮。二人は、同時に土を蹴った。大股で詰め寄る。笑っている。呂布の表情がはっきり分かる。衝撃。刀を振り
下ろす。やった、と思ったが、呂布は平然と目の前に立っていた。振り返る。自分の両腕が刀を、強く、握り締め
たまま宙をクルクルと回転していた。前世と同じ最後。いつも、誰かを助け、自分だけ死んでいく。あの時も自分
だけが置いてけぼりになったような気がして、ひどく、寂しかった。だが、後悔はなかった。今も、ない。仲間が
生きていてくれる。そして、自分の事を覚えていてくれる。思い出にしてくれる。それでよかった。まして、最高
の相手と戦って死ぬのだ。後悔は、ない。
振り返る。と同時に、今度は、首筋に衝撃が走った。
【典韋 死亡確認】
@呂布【方天画戟、バゼラード、刃のブーメラン、M4アサルトライフル(弾倉残り4つ)、FA-MAS(マシンガン)、ザウエルP228】
※滅麒麟牙、金の延べ棒(1s×7)は放置
「孟徳、逃げろ」
「しかし……!」
「あいつはお前を狙ってる。だから逃げろ。俺はまだ武器があるから、ここで何とか食い止める。
その隙に逃げろ」
かつてなく真剣な表情でそう呟いた袁紹の額には汗が滲んでいた。
初めて会った頃の袁紹は曹操よりだいぶ年上で随分大人に見えたものだ。
彼はいつも大人っぽく場を取り仕切っていた。その頃のことを思い出し、曹操はひどく感傷的になった。
「行け!」
怒鳴り声と共に突き飛ばされる。その反動に助けられるようにして曹操は走った。
足がもつれそうになったが何とか持ち直し、逃げた。
背後ですさまじい絶叫が響く。振り返ると、袁紹が猫耳男に向かって剣をかざし、斬りつけていた。
右肩から血を噴き出しながら猫耳男が一歩前へと出る。
左手に黒光りするものが見えた瞬間、曹操は無我夢中で側にあった石を掴み、駆けだした。
「本初、どけろ!」
新型の弩から発射されたものはすさまじい勢いで空中を突っ切った。
その反動で態勢を崩した猫耳男に向かい、曹操は石を投げつけた。
「ぎゃっ!」
顔面に当たったそれに、猫耳男はひしゃげた叫び声を上げる。
弾かれたように血に濡れた剣を手に持った袁紹は、曹操の後を追うようにして逃げ出した。
猫耳男は血まみれの顔を剥き出しに、闇雲に新型の弩を発射させながら恐ろしいうなり声を上げて追いかけてくる。
森に逃げ込めば弩が当たる心配も無くなると、ふたりは肝を冷やしながら走り続けた。苦しくて倒れそうになったが恐怖が勝った。
ふいに、隣を走っていた曹操の顔に苦痛の色が浮かぶ。身体のどこかに弩を受けたようだった。
袁紹は絶望的な思いを味わいながら、剣を持っていない方の手で幼なじみの腕を掴んだ。
「耐えて逃げるぞ」
朝露に湿った草地に足を取られそうになるが、立ち止まったが最後あのバケモノにやられるだけだと思うと自然に速度も上がる。
しかしあいつは何なんだ。袁紹はくらくらする頭で必死に考えた。
なぜ頭に耳がついている? なぜ孟徳を狙う?
近距離で対峙して気付いたことだが、奴の目は濁っていた。何者かに取り憑かれたかのような不気味な色を湛えていた。
森の中に飛び込んだが、猫耳男は執拗に追いかけてくる。
ガサガサと生い茂る雑草をかき分けて近づいてくる音に脅かされ、息をつく暇も無い。
カチッカチッ
金属的な音が背後から響いてきた後、盛大な舌打ちと共に何かが放り投げられた。
そして、今にも背中を切りつけられそうに感じていた追撃の気配が、止んだ。
安心は出来ぬと、それでもふたりは走り続けた。
小さな小川のほとりに至って、ようやく足を止めてその場に身体を投げ出した。
恐怖に顔を引きつらせて汗だくになって逃げてきたのだから疲労が甚だしい。
いったい自分は何をやっているんだと袁紹は笑い出したい気持ちでいっぱいになった。
……なんとか猫耳のバケモノは振り切ったらしい。
しかし一難去ってまた一難である。
曹操は右腕を撃たれていた。
「見せてみろ」
何か鋭いものが肉片をそぎ取って貫通していったらしい。流血はだいぶ治まっていたが、傷がひどく深かった。
衣服を破り取ってきつく巻き付ける。
袁紹とて戦場に出て駆け回っていたのだから傷の応急処置くらいは会得している。
しかし、あくまで付け焼き刃であり、しっかりとした治療を施してやる必要がある。
医者がどこぞにいないものか。……そこまで考えて袁紹は自嘲した。
自分はこのいかれた世界に何を求めているんだ。医者なぞいるわけがない。
何もかも自分らの力でやっていかねばならないのだ。
バケモノの襲撃を交わすことも、傷の手当てをするのも、生きるためのことを全て己の力でやらねばならないのだ。
「孟徳、立てるか」
「……ああ、大丈夫だ」
「痛いだろうがしばらく我慢してくれ。この近くに城があった筈だから、そこに行ってしばらく休むことにしよう」
城壁の中に入れば安全な場所もあるだろう。大きな傷を受けた夜は熱を出す可能性が高い。
その時のためにも、安心で清潔な寝床が必要だと袁紹は考えた。
……なんとしても生き延びて見せる。
血を吸った剣をきつく握りしめながら、袁紹は曹操を支えるようにして歩き出した。
《僕たち幼馴染/2名》
袁紹【ミスリルソード】&曹操[右腕重傷]【木イチゴ】
※合肥に向かいます。合肥城内が戦闘中であることは知りません。
@裴元紹[顔面・右肩裂傷]【センサー、呪われたとっても可愛い猫耳カチューシャ】
※ウィンチェスターは弾が無くなったので捨てました。
※現在森の中。空腹でかなりイライラしています。
「ふ、ふが?…ぶえっくしょーい!」
夜の冷え込みに目がさめた顔良、あたりを見渡しても当然のように暗闇しかない。
見た感じでは、まったく無防備な奴がいるってのに誰も襲ってきやしない。
同じく袁紹様に使えた連中は何をやっているんだ、俺の武力は要らないのか。
そもそも袁紹様は一体どこにいるんだろう。
そういや腹減ったな、でも夜の間の狩りは少々つらいか。
下[丕β]城でもっと食料確保しておけば良かったかな。
等々、いろいろと考えている内に腹が立ってきた顔良。
「やっぱり、こんな消極的な事をしていたんじゃいけないな、全然俺らしくない。
このままじゃ出番が増えそうもないし、もっと人の集まりそうな場所に行ってひと暴れしてやるか!」
気合を入れなおして歩き出した顔良。
彼の足は西へと向いている。
果たして、彼がその実力を発揮する時は来るのだろうか。
@顔良【赤い扇子】
※西へ向かいます。目指せ出番アップ!
437 :
1/2:2005/06/25(土) 09:18:10
「‥‥う。」
木々の隙間から月明かりが差しこむなか、ホウ会は目を覚ました。
「気付いたか」
木の幹に寄りかかった関羽の言葉が耳に届き、徐々に意識が覚醒する。
「…負けたのか、俺は」「その傷なら心配いらぬ。かすり傷だ。出血が多かったため気を失ってしまったようだが、すぐに動けるようになる」
「負けたのだな」
関羽の労りの言葉も聞かずホウ会は呟く。
「俺は…これまで何をしてきたんだ…?名も知れぬ蛮将に遅れを取り、
あの韓玄に倒される程度の武…俺の人生は一体…」
棺を掲げて出陣する父を見送ったのが少年の時分だった。
息子にとっての最強だった父は倒れ、ホウ会の生きる目的は定められる。
関羽の子や孫をこの手で倒し、父・ホウ悳の最強を証明すること。
堂々と戦えばあの父が敗れるはずはない。血迷った于禁が止めなければ。姑息な水攻めに遭わなければ。
だが、ホウ会に雪辱の機会はついに訪れない。
大軍がぶつかり合う戦略の時代に個々の武はすでに不要だったから。
悲報が届いてから40年、ホウ会は将軍でありながら剣を抜くこともなく成都へと入った。
その時去来した虚無感は佩剣が無抵抗の関羽の子女の血に塗れても消えることはなかった。
438 :
2/2:2005/06/25(土) 09:41:03
そんな彼にとって、このゲームは自分の実力を証明する好機だった。
しかし。
「俺は‥‥」
「あまり喋るな、傷に障る。休息をとったらここを離れることにしよう」
《恩讐の彼方に/2名》
@関羽【鉄槍、かんしゃく玉9個、煙玉1個、ライター、手裏剣10枚】
@ホウ会[右肩軽傷]【レイピア&マンゴーシュ、曲刀、皮の鎧】
※南蛮を出て益州から荊州へ向かいます。
南蛮夫婦の装備を回収、水風船は二人の傷を洗い冷やすのに消費しました。
蛮拳と散乱した分の手裏剣は放置。
血が騒いだ。
手にした得物を顔に近づける。細身の刀は赤く塗れ、妖しい光を発している。
少し舐めてみる。口の中に、血の香りが広がった。
孫策は、自分の心が満たされていくのを感じていた。強敵を倒すことで、自分が生きているということが、より実感できるのだ。
前世では、何もかもが早すぎた。稲妻のように乱世を駆け抜け、あっという間に去って行った。振り返った時、自分の後ろには
誰もいなかった。自分は、ひょっとすると別世界の人間なのではないか?ずっとそんなことを考えていた。
だが、この世はいい。周りすべてが白く輝いて見える。この世界とはガッシリ絡み合えている。
(…俺は、ずっとこういう世界を望んでいたのかも知れないな)少し冷静になった頭で孫策は考えた。(単純な世界だ。余計な
シガラミなんか、何も、無い…
正統。邪道。血統。皇統。王統。王族。国賊。相続。壮挙。孫呉。
主君。主従。従属。所属。忠臣。遺臣。義臣。孫呉。
名誉。名声。忠誠。忠孝。威光。孫呉。
…そういったものの、いちいちが、この世界では、まったく、無意味なのだ。
倒した男、黄蓋。前世では、自分が旗揚げをする際に誰よりも早く駆けつけた男だ。駆けつけて来て、俺に向かってこう言った。
「さすがは孫呉のお子にあらせられる。これで孫呉の血が絶えることはありませんな。この黄蓋、孫呉と運命を共に致す覚悟に
ございます」
苛立った。あの時、目の前の、誰よりも早く駆けつけた『忠臣』を殺したいと思った。旗揚げするのは孫呉ではなく、俺なのだ。
だが、前の世界では『忠臣』を殺すなんてことはできなかった。大人たちが、俺の知らないとこで勝手に決めたナントカの精神
とかそういうものに反するからだ。…この世界では、できる)
ふと、斬鉄剣に人影が映っていることに気がついた。
「…何だ、お前か。魯班」
孫魯班は地面に座り込んで目に涙を浮かべている。
「俺が、怖いか?」ゆっくりとその身動きのできない女の方へ近づいていく。「俺が、怖いか?孫魯班」
「い、いや…いやだ!」
我に帰り、その場から逃げ出そうとする孫魯班。孫策はその腕を掴んで強引に引き倒した。
「いやだ!いやだ!!」
上からのしかかり、首を押さえつけても、女は腹ばいで何とか逃げ出そうとする。肩を掴む。強引に体をひっくり返した。唇を
無理矢理奪う。痛み。自分の唇を舐めると血の味がした。
「てめぇ!」
押さえつけている片方の手を放し、思いっきり、女の横っ面を殴った。女の懐から香水の瓶が転がり落ちて割れた。淫猥な臭い
が辺りに広がっていく。
孫魯班は鼻血を流しながらも、まだ、抵抗を続けていた。上からのしかかったまま孫策は魯班の下半身に手を伸ばした。着物を
捲くり上げると、白い太ももが露になった。
震えながら、泣き叫ぶ女の股に自分のペニスを擦り付け、まるで兎のように事を済ませた。
@孫策【斬鉄剣、H&K MP5Kサブマシンガン】
※オレサマサイキョー!ウットーリ(*´Д`)
@孫魯班[鼻血]【胡蝶刀、手榴弾×3個】
※中出しされて茫然自失?
香水は割れてなくなりました
441 :
1/2:2005/06/25(土) 18:25:09
「…尚香、止まって。」
暫く、いろいろと勘違いして逃げ出した小喬を追っていた関平と孫尚香だが、
何かの気配に気付いたらしい関平は、その足を止めた。
「な、なんでよ…姐さん、行っちゃうわよ!せめて誤解だけでも解かなきゃ…」
せっかく助けたのに、と尚香は不満顔だが、関平はその言葉を一蹴する。
「あんなに錯乱してて、説得するのはもう無理だ。それに…」
「ちょっと、騒ぎ過ぎたみたいだ。囲まれてる。」
くるりと首を回転させて辺りを窺うと、かなりの人数が自分達を狙っているのが分かった。
おそらく、隙を突いて逃げ出すというのは不可能だろう。
(……戦うしかないか…)
ふぅ、とため息をついて、カロリーメイトの入った重い袋を静かに地面に置く。
肩からかけていたMP40を抱え直し、尚香には、小声で少し後ろに下がっているように言う。
かなり危険な状況に置かれているにもかかわらず、関平は、意外と自分が落ち着いてしまっていることに驚いていた。
442 :
2/2:2005/06/25(土) 18:26:24
ふと、成都で孫尚香に言った自分の言葉を思い出す。彼女を守ると。どんな事があっても、彼女を守り通すと。
現在と大して変わらない、切羽詰ったどうしようもない状況で咄嗟に出てきてしまった言葉ではあったが、
今思うと、あれが自分の正直な気持ちだったのではないか。
関平は、少し自分の感情に鈍いところがある。
鈍すぎて、今まで尚香に向かっていた自分の感情をよく分かっていなかったのだが。
(多分、俺は彼女が好きだ。)
やっと、気付いた。
乱世で、父とともに戦場を駆け巡っていたときには、一度も経験することの出来なかった想いに。
(この狂ったゲームで…俺は、彼女に恋をしてるんだ…多分。)
背後に、フッと動く気配を感じた。
透かさず弾を何発か撃ち込むと、甲高い悲鳴とともに、ドサリと倒れる音が2つ、聞こえてきた。
手ごたえはあった。誰だかわからないが、おそらく2人とも即死だろう。
「…あと、4人か……」
依然として、こちらが不利なことに変わりはないのだが、なんとなく、勝てる。そう思った。
【諸葛均、羊[示古] 死亡確認】
《尚サマと平タン/2名》
孫尚香【MP5K、コンドーム10箱】&関平【青龍偃月刀、MP40、カロリーメイト一年分】
VS
《友を探して/4名》
&杜預【銃剣付きAK−47(予備弾倉×1)、M1ガーランド(狙撃銃)】
&徐庶【鎖帷子(劣化気味)、M93R(残弾18発)、備前長船】
&王粛【チョコレート五日分、尖剣】&袁熙【茶碗(有田焼)、鉄鞭】
―――このままで良いのか
自問する。
―――良いはずが無い
自答する。
建業にある自分の家の窓から周囲を警戒している男、魯粛。
先程廬植と見張りを交代したばかりの彼の表情は冴えない。
寝起きだからという事もあるのだろうが一番の心配事は仲間の事だ。
右腕を切断した歩隲の状態はあまり良くない、体力が戻らないのだ。
素人ながら上手く止血できたので破傷風の恐れは無いだろうが、歩き回ることは無理だろう。
時間をかければ人間は腕一本失っても生きていけるだけ回復できる。
だが、我々にそんな時間は無い。
「医者でもいればな…」
正直なところ様子見が長すぎる、と思う。
帝を諌めて止めさせるにしてもゲームが進みすぎてからでは意味が無いのだ。
しかし足枷になっているとはいえ、傷つき弱った仲間を見捨てることは出来る限りしたくない。
「何か起こらんかな…」
何か、何か状況が変化してくれれば決心がつきそうな気がする。
ぐちゃぐちゃに悩む魯粛をよそに時間は流れてゆく。
《王佐の才/3名》
廬植【鉄杖、コルトバイソン(残7発)、手裏剣10個】&歩隲[右腕切断]【なし】
&魯粛[左肩銃創]【望遠鏡、ウィンチェスター残1発、小剣、手裏剣10個、ライター】
※魯粛の家で待機中。
揚州は呉郡の海岸。
海面に揺れる月を眺めている男、関索。
「なかなか、世の中上手く行かないものだな」 そう呟いて、小石を思いっきり投げた。
父の仇である呉将を探して揚州に入ったものの、成果は上がっていない。
潘璋はすでに死亡し、呂蒙が何処にいるかの手掛かりも無い。
呉将なのだから揚州にいるだろうと思っていたが、外れたか。
呂蒙に関係のあるのは、後は荊州くらいしか自分には思いつかない。
ふと、カツンという乾いた音が関索の耳に届いた。
彼の投げた石が海上の船に当たったのだ。
その船は大きな明かりで周囲を照らしている。
懐中電灯の大型版であろう。
「全く、こんな首輪をつけて逃げられないようにしているくせに用心深いな」
脱出を試みた参加者がいるのだろうか。
自分の知らない兵器、知らない技術。関索は脱出なぞ無理だと思っている。
それに今、自分はそれどころではない。
先ずは呂蒙。
そして兄を殺した相手は、何としても自らの手で倒さねば。
「まあ、ここで海を眺めていてもしょうがない。夜が明けるまでは粘ってみようか」
もう一つ石を海に投げ込んで関索は歩き出した。
@関索【雌雄一対の剣、ザウエルP230】
※次の放送まで揚州で呂蒙を探します。
445 :
1/2:2005/06/30(木) 22:15:46
走った。
暗い森をどこまでも、いつまでも。小喬は走り続けた。
「これは私を助けてくれた時に!」
…信じない。
「これは姐さんを助ける時に!」
信じるもんか!!
もう、とっくに息は切れてて、足だってガクガク震えてる。だけど、走らなきゃ。
みんな、狂ってる。
こんな、人殺しゲームに乗ってしまうだなんて、とても正気とは思えない。
(尚香も…!)そう思うと、何だか、悔し涙が出てきた。(…私の大切な人たち…みんなも狂ってしまったの?)
走っても、走っても、暗い森がどこまでもついて来る。まるで、影のようにどこまでも。
逃げなきゃ。
446 :
2/2:2005/06/30(木) 22:17:11
暗い影から逃れるように走り続けていた小喬だったが、突然、足に力が入らなくなって、その場に座り込んでしまった。
彼女の体が、これ以上の運動を拒絶したのだ。
深い、夜の森の中。あたりは冷気が立ち込めており、何もしなくても、体力が奪われる。その上、心的な疲労も重なっていたのだ。
当然と言えば当然である。
(お願い!動いて、私の足!!)暗い森がついて来る。押し寄せて来る。今にも、押し潰されそうになる。
ジャリ
誰かが土を踏みしめる音。背中が凍りついた。
ジャリ ジャリ ジャリ
こっちに近づいてくる!!
@小喬[疲労]【女子高生セット(セーラー服、プリクラ帳、携帯電話、化粧ポーチ)】
※大ピンチ?
ジャリ ジャリ ジャリ
足音。
辺りは真っ暗で何も見えない。時々、鬱蒼とした木の枝葉の間から青白い月の光がちらっと見えるくらいだ。
ジャリ ジャリ ジャリ ジャリ ジャリ ジャリ
前を歩いている仲間の足音。
それだけを頼りに僕は歩いている。姿勢を低くする。まず、踵を地面に着けて、それから、ゆっくりと足全体で踏みしめるんだ。
そうすることで出来るだけ音を立てずに歩くことが出来る。
(…もう、何時間位経ったろう)ふと、劉康は思った。(趙雲との死闘の後、すぐに、僕たちは厳戒態勢のまま南下を開始した。
と、いう事は、もう丸一日歩き続けている計算になる)
足を踏み出す。とても硬い地面は少しぬかるんでいる。その水分を含んだ土の冷気は、足を伝わって、体全体を冷やしていた。
かなり前から、すでに、足の感覚は失われている。そればかりか背中の傷の痛みもだんだん分からなくなってきているのだった。
前を歩く仲間の足音が急に止まった。
真っ暗な視界の中で仲間が手を上げているのが気配で分かる。
目を凝らす。右指を一本立てている。感覚のなくなっている背中に冷たいものが走った。
(『参加者発見』の合図だ!!)
<<貴族と飲んだくれ/3名>>
@ホウ統[右肩負傷]【お酒セット(焼酎、ワイン、ビール、ウォッカ、スピリタス)】&@簡雍[左足負傷]【弩(矢20本)】&@劉康[背中刺傷]【AK88カラシニコフ】
※綿竹まで南下していた道中、小喬を発見しました。但し、辺りは視界が悪く、彼女と特定できてはいません
劉康の背中に刺さっていた矢は自分で抜き取りました
@小喬[疲労]【女子高生セット(セーラー服、プリクラ帳、携帯電話、化粧ポーチ)】
448 :
曹仁:2005/07/03(日) 09:38:43
呂蒙は江南をさまよっていた。
かつての主君、孫策が完全に狂っていれば、その義弟周瑜もどこか狂気じみていた。
そう確信したのは、孫策の奇行を見ていた周瑜がどこか、笑みを浮かべてるように見えたからだ。
帝を討つために仲間を集めろ、と周瑜は言った。それは本当に帝を討つためなのか。
長江のほとりに赴き、大河の流れを見てみた。この大河のそばにいると、なぜか時が止まったかのような気分になれる。
本当に時が止まれば、止まり続ければ、どんなによいことか。
逢紀を絞め殺したときを思い起こす。仕方なかった、とはいえあの時の自分も何か狂っていたのではないか。
いや、対峙するものを殺すのは戦場の道理だ。しかし―――
物思いに更けながら、いつまで長江のほとりに佇んでいただろうか。
ふと首筋に冷たいものが当てられているのに気付くと、そこで呂蒙を流れる時は止まった。
曹仁は殺した若者の荷物をあさると、自分の持っているのと同じコインを見つけた。
ケイオス・コイン。10枚集めれば何かが起こるというアイテムだ。
(どうせ人を斬る以外にすることはないんだ。集めてみるのもまた一興かもな)
今回は、タイムリミット間近になることもなく人を殺した。
若者の首をよく見れば呉の呂蒙であったが、たとえ魏の人物だろうが殺してただろうと自身曹仁は思った。
それは邪剣に意識を乗っ取られつつあるからなのか、自らこのゲームに乗ってきている証拠であるのか、どちらかはわからない。
@曹仁【魔剣フラガラッハ、ディフェンダー(防御剣)、ケイオス・コイン2枚、風魔手裏剣×10、屈折式望遠鏡、フランベルジュ】
※フライパンは荷物を軽くするため廃棄。次のリミットは
>>528ごろ
【呂蒙 死亡確認】
相変わらずの見張り役。
「う〜、寒い。日が落ちると耐えられんな…」梁剛はそう呟きながら地面に生えている草を結わえ罠を作っていた。
結った草の輪で足を引っ掛けるという恐ろしく古典的な罠である。
「…おまけにこんなチープな罠まで作らせやがって!こんなモンあったって、全然、安心できねーっての!」
だが、「無いよりマシ」という馬騰の一言で、何故か、就寝前に梁剛が仕掛けておく事に決定してしまったのだ。
「だいたい…」言いかけて、クシャミをたて続けに3回。
ちらと下着だけの自分の姿を見る。ちょっと泣けてきた。立ち上がる。「…だいたい、俺はパシリじゃねぇっつーの!!」
叫んで、ちょっと間を置いてから、彼は、また、中腰になり草を結わえだした。中腰のまま振り返る。
20b後方の部落。その民家の一つから薄っすらと明かりが漏れている。そこでは仲間達が休息をとっているのだ。
梁剛は口元をほころばせた。
「…でもまぁ、たまにはパシリも悪くはねぇかな!」少し元気が出た。
だが、そんな梁剛のそばに死の臭いが蹄の音とともに近づいているという事を、彼は知る由も無かった…
《本音で話す、それが我らのジャスティス!/4名》
@馬騰【日本刀】&@孫乾【コルトパイソン357マグナム、残弾90発】&@梁剛[下着のみ]【パチンコ屋のチラシ等】&@月英【梁剛の服】
※涼・雍州境から東進し、現在地は五丈原近くの部落。梁剛はホウ徳の存在に気付いていません
@ホウ徳[左肩重症]【赤兎馬、蜻蛉切、タルワール、ケイオス・コイン(1枚)、青嚢書(下)】
※声のする方に移動したところ梁剛に出くわしました
疲れた身体を引きずり陳留へ向けて走る二人。郭嘉と曹髦。
郭嘉の話ではこの世界でもそこに曹操の屋敷があったという。
思い返す。
南門。味方がいるはずのその場所で出迎えてくれたのは、冷たい身体が二体。
辺りは暗闇、転がっている死体を確認した郭嘉の表情はわからない。
おぼろげに見える身体はいつか動きを止め、無言で二人に黙祷を捧げていた。
慌てて曹髦もそれに従う。
実に短いと感じられた時間だけそうした後、
少なくとも曹髦は後ろ髪を引かれる思いながら、二人は許昌を後にする。
以来、郭嘉も曹髦も何の言葉も発してはいない。ただ黙々と足を動かす。
犠牲となった仲間のこと、託された遺志のこと、自分の望むこと。
それぞれ心中で刻み付けるように反復しながら、
ただ、前へ、陳留へ、そこにある屋敷へと進み続けていた。
《殿はどこですか/2名》
郭嘉【ナースのコスプレセット(聴診器付き)、戟、ベレッタM93R(残弾わずか)、針金ハンガー】
&曹髦【サブマシンガン】
※陳留へ
短い眠りから目を覚まし、大きく体を伸ばした。あたりはまだ夜の帳。
もう一度仲間を探そう、そう思い立って動き出したところでその男に出会う。
剣を手にしたその姿は曇りない自信と覇気に満ちていた。
先に名を名乗ると、予想外の名が還ってくる。
「わが名は孫策伯符、江南の覇王。いざ、勝負せよ!」
孫策といえば呉帝孫権の兄、夭折した名将。
俺の時代には過去の伝説だった。
数歩ほど間を置いて、猛獣のような存在がこちらを睨んでいる。
いつか退治した虎を思い出し、何とか自分を奮い立たせる。
刀を握る手がじっとりと汗ばむ。手足が重石を付けられたかのように動かない。
ただ、目をそらしたらその瞬間に自分が終わるという奇妙な確信がある。
一秒が何十倍にも感じられる空間。
意識してまばたきをしたわずかな瞬間、全ては始まり、そして終わった。
突如天国のようないい香りを嗅ぎ取り、すぐにお互いの武器がぶつかる衝撃。
固まっていた時間が動き出す。
一合、二合、三合…。最初に悲鳴をあげたのは、俺が手にしていた武器。
表現しがたい金属音とともに受け止めたところから先の刀身が消失し、俺の胴に刃が食い込む。
心地よい香りは血の香りへと化けた。
膝をつく。痛い。手から刀が逃げてゆく。力が入らない。
見上げた視線の先、最後の見たのはにやりと笑う孫策の顔。
とどめの一撃が俺の頭を斬り飛ばした。
【孫礼 死亡確認】
@孫策【斬鉄剣、H&K MP5Kサブマシンガン、マスケット銃】
※北伐開始、孫魯班は先ほどの場所に放置
※折れたポン刀は放置
呂蒙を殺し手に入れたケイオスコイン。それを曹仁はながめていた。
(ふむ・・邪剣と同じ様に何か不思議な力を感じるな・・)
ピカ。急に光るケイオスコイン。わけがわからず呆然としてると1人の男が現れた。
さらに謎の男は叫ぶ
「危ない!コインを手放さないと死ぬぞ!!」
曹仁は考える間もなく反射的にコインを手放してしまった。
(ゲット!!)
男は落ちたコインを回収する。
「・・な、おい・・あっ・・」
回収を終えた男はそのまま逃げ出してしまった。
あまりに速い男の行動に曹仁は何も出来なかった。
「・・くそっ!やられた!!」
男の名は范彊。呂蒙を殺してケイオスコインを回収した所に偶然出会わせた。
オカリナにコインが反応して光る性質を利用して今の作戦を実行した。
「・・まさかあそこまでうまくいくとは・・あの男、腕はたつが頭は悪いな。」
自分の作戦に酔いしれながら歩いていると今度は
(あ、あれは・・政治で有名な陳羣先生じゃねえか。一緒に居るのは・・息子か?)
どうやら范彊には気付いていない様だ。
(やっべ、どうしよ。サイン貰おうかな・・)
@曹仁【魔剣フラガラッハ、ディフェンダー(防御剣)、風魔手裏剣×10、屈折式望遠鏡、フランベルジュ】
※次のリミットは
>>528ごろ
@范彊【オカリナ、ケイオス・コイン(3枚)】
※実は陳羣ファン
455 :
1/3:2005/07/17(日) 02:04:40
ー長安の民家にて。
空気が変わった。同時に張飛は悪寒を感じた。
(・・虫の知らせか・・・・長兄・・)
張飛にはわかった。劉備はもうこの世界にいないことが。
劉備は関羽あってこその劉備だった。
だが劉備を一番理解していたのは張飛だった。
(雲長兄ィがいねえと運の悪い男だったからなぁ・・)
「張飛殿?どうなされたのですか?」
「あぁ、なんでもねえよ馬良。・・おい、楊昂。」
「はい?なんですか?」
「手品の練習してねえでよく聞け。馬良もだ。」
「・・・」
「得体の知れねえ何かが近づいてきてる。恐らくゲームに乗っているやつだ。」
「それなら私のマジックで改心を・・」
456 :
2/3:2005/07/17(日) 02:06:30
「そんな相手じゃねえ!」
張飛は思わず怒鳴った。劉備の死で気が立っていたのだ。
「・・この気味の悪い気は・・・・!董卓!?・・チッ、かなり近いぞ!」
「・・!董卓ですと・・!!」
「あぁ、一度やつには会った事がある。その場で殺してやろうと思ったが長兄に止められたっけな・・」
「どうします?楊昂殿も私もはっきり言って戦力外ですが。」
「あわわ。逃げましょう。逃げましょう。董卓が新型の弩でも持ってたら張飛殿でも・・」
(・・長兄・・あんたならどうしていた?逃げてばっかのくせに皇帝になれたあんたなら・・)
パン!
弾は壁を貫通して馬良の右肩に命中した。血飛沫が張飛にもかかる。
「・・グッ・・張飛殿!私たちの位置はばれています・・ック』
(あぁ・・奴も感じ取ったか。俺の気を)
「ぐぁっはっは!出て来い!痴れ狗共ぐぁーッ!!」
「張飛殿!早く逃げましょう!奴は新型の弩を・・」
パン!
今度は楊昂の右脚に被弾した。
(長兄、あんたならまた俺を止めたかい?)
「うう・・張飛殿!何をしているのですか!!考えてる暇など・・」
パン!
弾が馬良の頬をかすめる。
457 :
3/3:2005/07/17(日) 02:08:20
(ごちゃごちゃ五月蝿せぇ・・新型の弩がなんぼのもんじゃ・・)
パン!
張飛の脇をかすめる。血が滲んでくる。
(これしきの傷・・董卓がなんぼのもんじゃ・・)
「次は命を狙うぞ!張飛!!」
「!!バレてます!董卓も恐らくあなたの気を感じて・・」
張飛は鉄斧を振りかぶり目を閉じる。・・一呼吸置く。
(長兄が・・劉備が・・劉玄徳が・・)
そして目を見開き、鉄斧を投げる。
「なんぼのもんじゃーーーーーーッッッッ!!!!!!!!!」
ドンッッ!!
鉄斧は壁を貫通。そのまま董卓の首を持っていった。
(・・じゃあな・・長兄・・)
張飛の目にはうっすらと泪が光っていた・・
【董卓 死亡確認】
《マジック&ピース》
@楊昂(右脚銃創)【トランプ(マジックの解説書付き)】
@張飛【鎖帷子、】
@馬良(右肩銃創)【オペラグラス】
※董卓のグロッグ17(残9発)と鉄斧はまだ未回収。
今後、張飛はおそらく劉備を想いだす事はないでしょう・・
458 :
無名武将@お腹せっぷく:2005/07/17(日) 16:12:41
おいおい、下がってるぞ
つか、まとめサイトくらい無いの?
あるよ
雑談スレ行け
ホウ徳は、感覚が失われた左の腕を見つめていた。ロウで作った様な色をしている自分の腕。
死んでしまっている。役には立たない。だが、切り落とすこともできない。
「……お嬢様…」
呟きは闇にまぎれる。
滅茶苦茶になりたかった。いっそ狂人になってしまいたかった。
得体の知れない何かが常に自分の周りにとり憑いている。宵闇がやって来て、眼を閉じても、瞼の裏に映る彼女の笑顔。
そして、四方の壁からは「何故救えなかったのか?」と罵声が聞こえるのだ。
「武に生きる、か…」呟き、馬を降りる。足元には、梁剛の首が転がっている。
誰かを殺す時、誰かの喉を突き生温かい赤色を全身に浴びる時、頭の中は真っ白になる。何もかもがどうでもいいことの
様に、その時だけは、思える。その一瞬間だけがホウ徳にとっての苦悩から開放される唯一の時間なのだ。
血の臭いが地面から立ち昇る。だんだん、頭に、霧がかかっていく…
「……俺は、…俺は…」
答えは帰って来ない。
【梁剛 死亡確認】
《本音で話す、それが我らのジャスティス!/3名》
@馬騰【日本刀】&@孫乾【コルトパイソン357マグナム、残弾90発】&@月英【梁剛の服】
※現在地は五丈原近くの部落。ホウ徳の存在に気付いていません
@ホウ徳[左肩重症]【赤兎馬、蜻蛉切、タルワール、ケイオス・コイン(1枚)、青嚢書(下)】
※殺人マシーン化
保守