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林文大夫 矢野助之丞 野一色頼母
関ヶ原の軍の前、九月十四日宇喜多、石田軍を出し、一色村に兵を伏せ
株瀬川を渡り、中村式部少輔の軍兵の陣所に押し寄せて鉄砲を打ちかくる。
中村が士竹田五郎兵衛さきがけして打て出る。有馬豊氏も陣所相ならびたれば兵を出す。
竹田は討死し、伏兵に射らしまされ敗北しけるに、藪内匠引いて通りけるを詞をかけ
何とて返し合わせざるや、といえば、藪ふりかへり、手負たり、とて川を渉す。
頼母は鉄砲にあたり馬より落たりしを、其の組の士松村清介頼母がわたかみをとりて引きずり
退きけれども、敵追来れば頼母が上帯を切、刀脇差ばかりとりて退きけり。其の後富村といふ者
頼母が首をとる。
宇喜多、石田等が軍兵競ひ掛かれば、矢野助之丞金の団扇の指物、林文大夫は赤ほろかけて
二騎面もふらずかけ向ひ、進む敵を追崩したる有様目を驚かせり。赤坂の御本陣より御覧ぜられ、
井伊直政、本多忠勝に御下知ありて人数をまとめらる。此を株瀬川のせり合ひといへり。